しらびそ小屋を後にして。




長い長い道のりが続く。


傾斜もかなりある。


よく、ここを登ってきたもんだと。


最初だったから、持ちこたえたんだろうな。

体力的にも、精神的にも。


帰り道なのに、かなりやだ。

つらい。



トロッコの軌道跡がでてきた。

線路に沿って歩く。

うねうねした下り坂。


大きなカーブを曲がったとき。


なにかがいる!!








カモシカ!?


カモシカの親子らしき2頭が葉っぱを食べているじゃないか。

すごい。

至近距離だ。



しばらくじっと観察してみる。

向こうからも、こちらを伺っている。

子供らしきカモシカは、ちらちらこちらを見ているのだけど、親らしきカモシカは、関係なくムシャムシャやっている。



しばらく、脅かさないように遠めに観察しているのだけど、ずっとこうしているわけにもいかないので、そっと前進してカモシカに近づくことにした。

やっと、カモシカたちも移動を始めた。

でも、かなりのんびりしている。


子供は、俊敏に森の中へ飛び去っていった。

後を追うように、親も飛び去っていった。

さすが、カモシカ。

動くときは早い。


こんなに間近で観るのは初めて。

ラッキーかも。





そのあと、何も変化なく、てくてくと1時間以上の道。

我慢して歩く。




だんだんと明るくなっていく。

森から抜け出す気配。





そして、道路が見えてきた。


稲子湯も近い。


車道を何度か横断し、最後の下り坂を歩き、とうとう、稲子湯旅館の庭に出た!





・・・つづく






その他の写真はここ↓

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8月22日(火)


真夜中、トイレに行きたくて目が覚めた。

外は、ものすごい雨になっていた。

トイレへ行く通路で雨漏りがしていた。






朝起きると、まだ雨模様。

困ったもんだ。


なんで、自分はこんなに雨男なんだろうか。



スタッフの方が、朝食の準備が出てきたと声をかけに来た。

1階に下りて、朝食をとる。



テレビでは、待望の天気予報が始まった。

どうやら、雨が降っているのは、ここらあたりだけのよう。

どうなっているんだか。。。

ついてない。


続けて、高校野球の結果が始まった。

早稲田実業が優勝!

みんな、おー!っと、喜んでた。



★出発

朝食を終え、身支度を整え、6時に宿を出発することにした。


最初からレインスーツを着込んで、スパッツも装着した。


外へ出ると、視界は悪い。

真っ白だった。

だけど、雨はほとんど降っていない。

よかった。




山荘を出て、硫黄岳山頂まで、いきなりの登り。

朝一番の登りは、なかなかつらい。

ただ、一晩休んだから、かなりらくだ。




山頂に到着した。

視界が悪くて何も見えない。

昨日のうちに写真を撮っておいてよかった。


寒い。

早くも、女の子二人と男性一人のグループがいた。

かなりカジュアルな格好で、楽しそうに朝ごはんを食べていた。

僕らが写真を撮っていると、「撮りましょうか?」なんて声をかけてきてくれて。

恐縮して丁重に断ったのですが、「ふられちゃったね~」なんて、向こうで笑ってしゃべっていた。

赤岳のほうから下山する途中らしい。

しかし、この時間にここでご飯食べているって、どういうこと?

謎なグループだ。

でも、女の子はかわいらしい。





山頂から夏沢峠まではくだりが続く。


しかし、岩場なので、歩きづらい。

で、傾斜もあるので、けっこうつらい。



休み休み歩く。






夏沢峠に到着。

昨日の所要時間がうそのように、やっぱり下りだからあっという間だ。




少し休んで、本沢温泉を目指す。



こちらもまた下りが続く。

途中、倒木があってまたいだり、一応の鎖場となっている細い斜面あったり。

歩きづらい。



が、やっぱり下りだ。

きついなりにも、早く本沢温泉に到着した。





よかった。。。


すでに数人のお客さんがいた。

というか、若い女の子たち。

ジャージ着て、高校生だか、大学生だか。

お風呂上りみたい。

で、見た事あるなーとしばらく考えていたのだけど、やっと思い出した。

昨日、硫黄岳に登る途中ですれ違って大きな荷物を担いでいた彼女たち。

ああ、ここでキャンプを張っているんだね。

追いついた。





本沢温泉のおじさんがいたので、

「今日はグッズないのですか?」

と、声をかけて話してみた。

気さくなおじさんなので、いろいろ話しながら。

本沢温泉のグッズを並べて、あれやこれや話す。

昨日、気になっていた「てぬぐい」をリクエストする。

そうしたら「こっちもお得ですよ」と、てぬぐい+タオル+ビンズのセットを薦められた。

なかなかぐっと来る。

で、それを買った。


本沢温泉の冬は、雪上車がお迎えに来てくれるのだけど、やっぱり、宿までは送迎していないらしい。

ゲートまでとのこと。

あたりまえか。


秋もいいなぁ。


あの温泉に入りたい。

宿から距離があるから、冬はきついかもね。


いつか、また来たいと思う。

手ぬぐいは、3枚並べてつるすと、暖簾になるらしい。

面白い。

あと2回こなきゃ。




本沢温泉をあとにして、しらびそ小屋を目指す。


いったん、登りがある。

結構、きつい。





きついが、もう帰り道だから、気分的にはらく。

いったん通った道だし。



1時間近く、森の中を歩き、開けてきた。

みどり池に着いた。

はぁ。



しらびそ小屋は静まり返っていた。



誰もいない。



やっているのかな?

コーヒー飲んで一休みしようかと思っていたのだけど。




雨が降ってきたし。

誰もいないし。

諦めるか。

楽しみにしていたんだけど。




次は、ラストのスパン。

稲子湯までの道。

しかしこれが2時間くらいの距離。

長いぞー


覚悟を決めて、しらびそ小屋を後にした。









・・・つづく






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硫黄岳山荘


8/21 15:40



やっとのことで、硫黄岳山荘に到着した。





尾根に建つ、素朴な山小屋だった。



中に入ると、なんだか懐かしい雰囲気。



早速、寝床へ案内してもらった。

2階に、2段式となった寝床があった。

空いているようで、「すきなところへどうぞ」と言われた。

真ん中を選んだ。





★トイレ

早速トイレへ。

ホームページにも書いてあったのだけど、「ウォシュレット」らしい。


確かに、トイレはとても綺麗だ。

下手な旅館より綺麗。


ウォシュレット式の便座がついている。

暖房つき。

すばらしい!!





着替えて、夕飯までしばし、お昼寝・・・




★夕飯

「夕飯の用意ができました~」

と、スタッフの方が2階へ上がってきて声をかけた。

1階の広間に集合して、そろってごはん。






夕飯を終え、ほかのお客さんたちも早く就寝するようだったので、自分たちも早めに寝ることにする。


窓の外は、ピカピカとフラッシュ。

激しい雷雨だ。

明日は、どうなんだろ・・・




・・・つづく



硫黄岳山荘

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8月21日(月) 二日目




6時に滝沢牧場を出発した。

まだ、薄暗い。

というか、曇り空で、なんだか寂しい。

青空に八ヶ岳がそびえる風景を想像していたのだけど。


国道に出て、松原湖入り口まで走る。

わき道に入り、道なりに行くと、稲子湯があった。

今回のスタート地点。


車は意外と多く停まっていた。



朝早かったが、宿泊客が外で散歩をしていたので、稲子湯旅館の玄関に顔を出して、車を停めさせてもらう。

1日300円。2日なので600円。

「きをつけていってらっしゃい」と、おかみさんらしき女性。





装備を整えて、登山計画書をボックスに投函。


いざ、しゅっぱつ。

これから長い道のりだ。


歩ききれるかな・・・






稲子湯の駐車場に、登山道の入り口がある。

ひっそりと、別世界への入り口のよう。





しばらく歩くと、林道のゲートに到着。

車は完全にここで終わり。





いよいよ、登山道。



最初から、なかなか歩きづらい勾配の山道が続く。



途中、トロッコの軌道跡のようなレールが道に沿って走っていた。

なんだか、楽しい。




そんな静かで、うっそうとした山道を2時間近く、歩いたかな。



しらびそ小屋へ、なんとか到着。

きつい。



みどり池の湖畔に建つ、しらびそ小屋。






帰りに立ち寄りたい。






少し休憩して、後にした。



森の中の登山道が続く。

鬱蒼として、静かな山道。





約1時間の道のりで、あの本沢温泉に到着した。

あこがれの本沢温泉。

ここかぁ~





雨が降ってきたので、屋根のついている無料休憩所をお借りして、おにぎりを食べた。


本沢温泉のオリジナルグッズを見せてもらって、小屋の主人(?)とお話をして。

とても気さくな人だった。

帰りにまた立ち寄って、てぬぐいを買うことにした。




本沢温泉をあとにして、また山道。


しばらくいくと、あの露天風呂があった。

ここなのね。

ワイルドダァ。







だんだんと体力的にきつくなってきた。

下を向いて、一歩ずつ、歯を食いしばっての歩き。

もういやだ。


1時間ちょっとで、なんとか夏沢峠に到着した。



ヒュッテ夏沢と山彦荘が隣り合って立っている、小さな一角だった。


あー、ここで中断したい。

ルートを変えて、ラクしたい。

いろいろ悩んだ。


しばらく、悩んだ。

天気もよくないから、硫黄岳に行っても景色は望めないだろうとか。

今回は無理していく価値があるか・・・とか。


とにかく、つらい。

次のルートの入り口を見れば、いきなりまたのぼりが続く。





当たり前だけど、ずっと登りだ。

ルートを確認すればまだあと1時間以上登らなきゃいけない。


どうなんだよ。


硫黄岳山荘にキャンセルを入れて他の山荘に変更しようか・・・

硫黄岳やめて天狗岳にして帰るか・・・


とか、いろいろ悩んだ。



悩んだ挙句。


やっぱり予定通りの目的地を目指すことを決意した。

自分との戦いだよ、もう。


いつも、いやなところで逃げていた自分。

今回も、目標達成せずして逃げ帰るのもいやだ。


ということで。


硫黄岳を目指すことにして、出発した。






夏沢峠から、歯を食いしばって、泣きながら歩くこと1時間。

平たい石が積み重なったエリアに到着。

視界が開けた。

山頂が見えてきた。

太陽も出てきた。


少しやる気が出てきた。




しかし、体は言うことを聴かない。

少し歩いただけで、つらい。


ああ、情けない体力不足。


すれ違う人も増えてきた。



大きな荷物を背負った、若いグループが軽やかに降りていく。

「まだ、こんな道が続きますか~?」

と尋ねてきたので、

「ええ、あそこまでずっとこんな感じですよ。」

と答えると

「えぇ~!!」

と、笑って降りていった。




がんばらねば。




そして、そこから30分踏ん張って、念願の硫黄岳山頂に。

あぁ~










片方の斜面が、バックリ削られている「爆裂火口」。




その反対側には、横岳、赤岳が雄大に見えた。




天気もよくなってきて、景色は最高だね。


疲れてふらふらなので、この景色を満喫する余裕はないけど。


パシパシ写真だけ撮っておこう。




しばらく休んで、眼下に見える硫黄岳山荘を目指し、下り坂を降りていく。





あと一息なので、少しだけパワーが出てきた。






・・・つづく


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8月20日(日)


◎初日


相方の仕事の都合で、お昼に東京を出発。
首都高に乗って中央道を目指す。

首都高はちょっと混雑気味。
遠回りして4号線に入る。

中央道は下り順調。
ちょうど、行楽帰りの車が上りに集中する時間だったので、逆行は順調だった。


韮崎を過ぎたころ、いやな雨雲を発見。
ものすごい集中豪雨が降っているように予想される。
いやだ・・・

今回、週間天気予報を見てきた限りでは、雨の確率はきわめて低かったはず。

・・・



そして、須玉へ到着するころ、車は豪雨のエリアに突入した。



高速を降りると、少し雨は弱まって、むしろ降っていないエリアになった。


計画よりも早く到着できたので、明野のフラワーセンターを目指す。



あの、ひまわり畑。


竹内結子の某映画でも使われたという、あそこ。

どんなところなんだろうか、楽しみに向かった。






なんとなく、車が多くなって、ひまわりたちが顔を覗かせた。


・・・が。

これだけ??


って感じで、自分としては、多少、拍子抜け。

もっと広大なイメージをしていたのだが。





北海道の竜王町を先に見てしまっているから、だめなのだろうか。

http://miasn.1gs.jp/photo/hokkaido2004/htmsub/182-21_p7110418.html



ま、そんな感じで、写真を撮るだけとって、明野はあとにした。

帰り、余裕があったらまた来よう。




今日の宿泊先、滝沢牧場を目指す。



雨は、一気に本降りとなった・・・


・・・つづく


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硫黄岳ハイキングツアー

~滑落10周年記念企画~


まえがき


10年前に、奥多摩の林道で滑落事故起こしちゃったんです。
ハイキング途中ではなかったんですけどね。
雲取山荘のスタッフに救助してもらって。



両手首を骨折、あごを強打してバックリ切ってしまい、前歯は1本飛んでいき、頭皮はずたずたに傷だらけ。

顔面もすりむいてしまって、未だに跡は残ってます。

足も強打したし。

トータルすると、全治1ヶ月くらいの怪我だったような。


仕事も休んだしね。

何もできないから、家で寝ているだけ。

手が使えないから、ほんと、何もできない。



そのとき、つくづく感じたのは、

「支えられて生きている」

ということ。


ほんと、自分ひとりの力なんてなんてことない。

自分の力で生きているような気分でいても、ほんの少し体が不自由になっただけで、多くの人に助けてもらわなきゃならない。


所詮、自分なんて、無力なんだなと。

社会は、支えあってこそなんだと。


そして、立場が変われば、見えてくる世界も変わってくる。



そういうことを、思いました。

いい経験です。


死に損なったことも、またいい教訓かと思います。

そういうこともあって、アウトドアが好きとか言うだけで、無謀なことしたり、無計画なことしたり、後先考えなかったり、軽率なことするようなやつは許しておけん。


甘く見るな。




少なくとも、最初に救助の手配をしてくれた、雲取山山荘のスタッフに御礼をしたいと思っている。

当時、実はバタバタのさなかで、雲取山荘の方のお名前を伺っていない。

一度、雲取山へ行って、挨拶くらいはしておきたい。

そう、思っていているのですが。




しかし、今回は、八ヶ岳にしました。
雲取山は、もう少しトレーニング積んでから。


しかししかし。
八ヶ岳もさすがに厳しかった...




・・・つづく。



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硫黄岳への道のり

テーマ:

2006/8/21~22 1泊2日


稲子湯~硫黄岳~硫黄岳山荘泊



ルートはこんな感じ。

赤いラインは、GPSのトラックログです。




林の中は、受信できなかったので、途切れ途切れになってます。

で、なぜかマップがGPSに入っていなかったので、マップマッチングされないがために、めちゃめちゃなログとなってます。


参考まで。