そらねこカフェ・店主ゆぎえみ・そらねこ会ブログ

そらねこ会は、『今ある命を大切に、不幸な命は増やさない』をコンセプトに活動している猫ボランティアチームです。


日々の思いを書いてます。


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私は沢山歩きました。

桜並木の歩道を真っ直ぐに、どんどん歩いて行きました。


春なんですね。

目に映る風景が、あんまりにも素敵過ぎて、そわそわそわそわ落ち着きません。

眩しくって、片目を閉じて見てみたり、ひとりでヘラヘラしてみたり、はしゃぐ気持ちが収まりません。

ピンクや黄色、淡いグリーン。

春の風景はかわいくて、気恥ずかしくらいです。


らん音符

春はとてもウキウキします。

そして毎年、数年前の春を思い出します。

不安で不安でしかたなかったあの春。

でも今は頑張りに変えられた自分を少しだけ誇れます。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


入院と決まった時は

「またか!」って感じなんですが、本当はとてもショックでした。


やりたいことを頑張ってる最中に発生するロスタイム。

それは本当に悔しくて悔しくて、耐え難いものです。

そして、その入院に伴う手術が怖くてなりませんでした。


麻酔から覚める事ができるだろうか。

そんな事をよく思ったものです。


死を意識するような状態ではないはずでした。


大騒ぎするのが恥ずかしいのですが、

あの頃の頻繁な入退院で、私のビジョンが壊される感が否めなくって、そんな焦りが、私を気弱にさせていたのかと思います。



あまり考え込まないように、入院前日までは仕事をしていました。



仕事で出向いた先の休憩時間に覗いたバーゲンで、春物のパンプスを見付けました。

以前から持っている、ハイウエストのワンピースは明るいベージュです(ぜんぜん着ませんが)

この靴、あの服に合いそうだ!

ピンクベージュのパンプスは、小さな花のコサージュがいっぱい付いていて、私に桜の季節を連想させました。



この靴、私に絶対似合う!


何をガタガタ悩んでいるんだろう。

私は絶対大丈夫。

回復したらまた始めたらいい。

元気になったらこの靴を履いて出掛けよう!



それはもちろん強がりでしたが、弱さに流されたくなくて、あの日私は、とにかく靴を買いました。


入院する日、その靴を玄関にきちんと揃えて、病院へ向かいました。

ちょっとドラマチックに酔ってる感じ!
だけどこんな演出でもしなければ、怖くて怖くて仕方なかったんです。



だからそんな演出をしてカラ元気に出かけました。



病院では、不安の中でも、沢山考えさせられました。



お世話になっている病院は、緊急医療体制が整っていて、夜中でも常に急患が運ばれてきます。

一個の命を助ける為に、弱った体を回復させる為に、脇目も振らずに沢山のスタッフが身を削っています。



病気の子供を、両親が包むように抱き、「代わってやりたい」って叫ぶ母親の泣き声が響く日がありました。



また、ある日の夜中に運ばれてきた子供は、親からの虐待による怪我であったと噂がたち、その真相を知る事は出来なかったのですが、本当だったらどうしようって息苦しく、間違いだったらご両親は切なかっただろうにと、苦しくて吐きそうになりました。



私の担当医の先生は、ひとつの命を助ける為に必死になる一方、一瞬で沢山の命が失われる人間同士の紛争に、気がおかしくなると言いました。


沢山の矛盾の中でも、自分の信じた目の前にある日常を、ひとつひとつやっていくしかないのかもしれない。

しかし気弱な時にはどんどん気弱になるものです。


私は、私のやりたい事が、自分の中で決まっています。

だけど、私は信じた事を、見間違えてはいないだろうかと、書く事が怖くなったりします。


伝えるには真実を知る事が大切です。
なのに辛くて目を背ける事が私には多い。

こんなんで、きちんと伝える事が出来るのだろうか。


私の書いたものが、それ程人目に触れるとは、甚だ思ってはいませんが、私の気持ちの奥底にある感覚は、あまりに未熟で尖ったものです。

日々起こる矛盾に、自分の行動は伴わないまま、批判と飛躍した理想が、小さな大切を踏み潰したまま気付かない事はないだろうか。
私がもっとも怖いと思う、流されがちな自分の姿です。


忘れないようにする。

忘れたくない。


私が書くのは、当たり前であり、見落としがちな、それでもとても大切な物を、見失いたくないからだと気付きました。


一番大切な事を忘れてしまったら何も進まない。

私は大切な事を忘れたりはしない。

当たり前の事を伝えたい。

私はもっと書きたいです。

駄目になっても、中断されても、まだまだ伝えたい事が沢山あります。

もっともっと表現してみたいし、望んでみたい。





手術は無事に終わりました。

麻酔から目を覚ました時、私はとても嬉しかった。

不覚にも涙が止まらなくなりました。

驚いた看護師さんが先生を呼んでしまって、また気恥ずかしい騒ぎになりました。

だけど、ぼーっとする頭の中で、大袈裟だけど、一個乗り越えたんだから、また始めようと思いました。


私のビジョンを練り直して、練り直して、補正して立て直して、私のやりたいようにやってみる事を許されたような気がしました。



ふたりで暮らす高齢のご夫婦が、「ありがとうございます」って若い看護師さんに頭を下げた時、看護師さんが泣き出すハプニングがありました。


先輩になだめられ、ちょっと叱られ、謝りながら部屋を出て行ったけど、彼女の気持ちがなんだか伝わってきて、視界が開けた気がしてきました。

誰だって目の前の事をひとつひとつ。

休んだらまたひとつ。

こけたら起きて、またひとつ。


やり遂げるって大変だけど、自分が信じた事を、重ねていくしかありませんよね。


子供を授かった方はえらい!

365日いろんな初めてのパターンを粉すんだもの凄すぎる。


ずっと家業を守ってる人とかも偉すぎる。


大好きな絵画を買う為にお金貯めてる人とか(知り合い)


もしもこけたら、膝の泥を落としてまた歩き出す人が、私は心底大好きです。



周りを見渡すと、えらい!とすごい!が溢れていて、負けてはいられないって思います。



こんないい季節を、半分以上愛でる事なく、閉鎖された時の中で過ごしてしまいましたが、私の体は、かなり元気になれた気がします。



退院が近づく頃、体力がありあまってか、夜眠れなくなりました。



大好きなルール違反を犯し、病院の消灯後に中庭にこっそり出ました。


その時、沈丁花の香りがいっぱいしてきて驚きました。




初めてひとり暮らしを始めた頃を思い出しました。

寂しくて眠れなくて、たまらず外に出た時と同じでした。

あの時は、まだ冬を残した春の始まりの頃で、長くは外にいられなくて、すぐに布団に飛び込んだけど、甘くて強い香りをいっぱいに感じました。

あれから沢山の時が過ぎて、ひとり暮らしを寂しいと思った感覚さえ忘れてましたが、あの日以来、沈丁花の花の香りは、少しの不安と寂しさと、だけど夢をいっぱい抱えた、私のスタートラインの香りになりました。



病院の薄暗い廊下を抜けて、トイレに行った振りで部屋に戻りました。



病院は相変わらず、沢山のスタッフの方が働いていました。
新人のスタッフの方もいっぱいです。

私はまた、スタートラインに立てたような気がします。

もっともっと頑張れそうな、自信を背負って、スタートラインに立てた気がします。




春はいつも病院を思い出します。
決意を新たにした数年前の春でした。




今年も変わらず春がきました。


春を楽しみながら、私はどんどん歩きました。

花の準備の整った桜並木の歩道を、真っ直ぐに、どんどん歩いて行きました。

ピンクベージュのパンプスは、私にとっても似合っているし、少し気取って歩くには丁度いいヒールの高さです。

埃っぽい風が嬉しくて、久しぶりに沢山歩いて、ふくらはぎはパンパンです。
左の足の親指が痛い。

きっとマメが出来ている。

だけど私は嬉しくて、どんどん歩いていきました。



暖かいところにいるときは、寒い思いを忘れない

嬉しい時は、切ない気持ちを思い出す

季節を見間違えた蝶の為に、雪の間から頑張って顔を出した花を、かっこいいねって書きたい。



早すぎた季節に、霜にあたってしおれてしまっても、綺麗だったと書きとめたい。


そろそろ本気で頑張ります。

私が本気出したら凄いんだからー

と言ってみたい。

ロスタイムの多い私ですから、出来る時はちょっと頑張ってみたいと思い、決意を新たにする、それが私の春という季節です。

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私たちが応援している児童養護施設は、林の中にある学園です。


様々な事情で家族と離れて暮らす子供を、少しでも元気づけられたらと、施設職員の方々と相談しながら、できることを少しずつお手伝いさせていただいています。


私はふうちゃんという10歳の女の子と特別に親しくしていますが、他にも別の子供と、そんな関わりを持っている大人が何人もいます。


里親、ホストファミリーとまではいきませんが、特定の子供の一番近い大人の友達。
そんな表現があっているように思いますし、関われば関わる程、子供にはその子だけの特定された大人がとても必要だと思うようになってきました。


私はふうちゃんの一番近い大人の友達です。

友人を思うより頼りなく、恋人を思うより不安で、しかし大切な柔らかい感情が彼女に湧きます。




外に出ると、夕方になってもそれ程冷えていませんでした。
ついこの前までガサガサだった木の枝が、水気を帯びてるのが分かりました。

風に揺すられる音が違って、
林の中の学園を思いました。


私はたまらなくなって家に飛び込み電話をしました。

ふうちゃんのいる学園です。


職員の方が出て、ふうちゃんに代わってくれました。



元気そうで、照れくさそうな声がします。


彼女は時々ふざけながら、時々退屈そうに私の話に相づちを打って、友達や先生の話をしてくれました。


数分話してから「じゃ、またね」って言っても、電話の向こうにふうちゃんを感じます。


「じゃあまたね」ってもう一度言ったら、


ぷー・ぷー・ぷー・って、



それはそれは上手に電話が切れた音を真似てみせました。





こんな夕暮れは、なんかの拍子に、大人だってもの寂しくなるんだから、子供だったら尚更です。


ましてや、家族と離れて暮らしている子供です。


こんな夕暮れに、気まぐれに電話なんかしなくちゃ良かった。



もう一度「またね」って言った時、電話が切れた音は、ふうちゃんの物まねに、本当に本当にそっくりで、私はどうしようもなく寂しくなってしまいました。







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世の中にはいずれ巡りもどってくるってことがあります。

良いことをしても悪いことをしても、いずれ自分にかえってくる・・・・というか。。。


そらねこに関わってると不思議なことがおきます。

ああ、あの時のあれが今戻ってきた。


ああ、今回のこれは、あの時のあれとつながってた。


あの時やっとけばよかった。

そんな感じ。。。





数年前、友人の子供が通っている高校に猫がいるとの話を聞きました。

文化部の部室にいて、みんなにかわいがられているとのこと。

厳しい進学校での話に、その時は微笑ましく聞いていたのですが、ご飯をあげるだけで、不妊手術をしないと。

私は友人に何度も説明しました。

私がやるのは簡単だけど、子供たちの今後の為にも、300円でも500円でも集めて手術をすべきだと。

しかし、卒業式、入学式と慌ただしい季節であったことから、そのままになってしまいました。


それに、

お金を集めること。

真っ向からのぞむこと。

それはなかなか難しいことかもしれないです。



そして数年の時が経ち、その高校のまわりには沢山の猫がいることで有名な地区となってしまいました。

生きていればおなかもすきます。

寒さが増せば暖もとりたい。



ゴミをあさる。
車に乗る。
部室にはいる。


もはや、大量に増えた猫たちは迷惑この上ない悩みのタネでしかありませんでした。

飢えと病気で悲惨な状況になれば、不思議なことに好ましく思わない人の感情は増します。


かわいそうに思った方がご飯をあげるようになり、そこに集まるわけですから、またその方に今度は苦情が来ます。

負のスパイラル。
悲しいことですがこれが現実です。

慣れた子から捕獲され、5匹の猫が処分されたそうです。


昨日まで膝に乗せ、餌をやってた猫を、ダンボール箱に詰めて鳴き声を聞きながら保健所へ運ぶ。

切なくて切なくて苦しかった。

だけど近所からの苦情、みんなの目の方が苦しかった。


餌をやってた女性はそう言いました。



誰が悪く誰が良いということもなく、人間以外の命との共存に対する意識レベルの低さからだとしかいえません。




あの時、あの頃の高校生にもっと説明していたら。

ご飯をあげてもらうことは大賛成。
生まれてきた命はみんな大切だから。


だけど不幸な命は増やさない。

自分の知らないところで自分の関わった命が殺され、そうせざるを得ない人を傷つけていること、教えあげた方が良かった。

それはとても大切なことだったのに。


だいぶ遅いスタートになりましたが、不妊手術を始めました。

当時の子供のお母さん、餌やりさんの協力を得、先生のところにせっせと運んだ数25匹。
今は大分落ち着ちつきました。


不妊手術が終わっているということで、近所の方にも大目にみてもらい、餌やりさんは朝晩きちんとご飯をあげて、協力者もできたようです。

なんだか私も、ずっと前のつけを払ったような気持ちでほっとしています。






ところで、くりとはるは、その学校の裏のおばあちゃんちの物置にいました。


ダンボールを片付けようとしたら、古い古いザルのうえに仲良く眠っていたそうです。


くりとはるは男の子です。

いつも一緒。

ずっと一緒。


やんちゃな弟はる。

慎重なお兄ちゃんくり。

一匹ずつ大切に育ててくださる方が申し出てくださっても、2匹を離すことはなかなかできませんでした。


だってあまりに仲が良くて、いつでも一緒にいるんだもの。


だけどある日しまちゃんが、里親さんになってくれることになりました。

もちろん、くりとはるは一緒です。

ふたりは今、手術も終えて、しまちゃんちで仲良く成長しています。


それにしても仲良し�



くりとはる
これからもずっと仲良しでね。

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しろちゃんは公園で暮らしてたそらねこです。


人なつこく、餌やりさんにも良く懐いて、気ままに暮らしてたのですが、一歳になる頃妊娠して。。


だけど初めての赤ちゃんをすべて処分されてしまいました。


これ以上増えたらいけない。

公園に猫が入ることによる、砂場の糞尿のこと。

様々な理由があったのでしょうが。


ひと一倍母性の強かったしろちゃんの時間は、その場でストップして、しろちゃんは変わってしまいました。




大人の猫を狂ったように攻撃します。

人間を威嚇して鳴き続けました。


普通、2~3日で収まるのですが、しろちゃんはドンドンエスカレートして、3週目が過ぎるころにはガリガリに痩せて、目ばかり不気味にギラギラしていきました。

人なつっこい優しいしろちゃんの面影もなくなり、しろちゃんは捕獲されて、処分のために保健所に持ち込まれることになったのですが、餌やりをしていたひとりのおばあちゃんが、そらねこ会に相談してきた。。。。
これがしろちゃんとの出会いです。






まずは避妊手術をして、落ち着くまで先生の病院で預かっていただくことになりました。

まったく人を受け入れようとしないしろちゃんに、私たちもどう接していいかわらず、落ちついたら元の場所に戻すことくらいしか知恵が浮かびませんでした。





しかし、病院に来て不妊手術が終わった頃、しろちゃんに異変が起きました。


たまたま別の事情で病院にいたそらねこのちびや、中くらいに成長していたそらねこたちを、しろちゃんがまとめ始めたのです。


それまでは、落ち着かず、泣きわめいたり、大暴れしていたちび猫たちが、しろちゃんの鳴き声にピシッと従うものですから驚きました。

なんともいえない不思議な雰囲気に、先生も思い切って、方々から預かっていたそらねこたちを、しろちゃんに任せてみることにしました。

ケージに入っていたり、別室にいた子たちを一つの小部屋にまとめました。




不思議でした。
本当に不思議でした。


私もこんな経験は初めてでした。


みんながしろちゃんに甘え、しろちゃんがいることで統率がとれて仲良く落ち着くのです。


『お母さんがやってきた』


みんなの様子を見ていた先生が、笑いながら呟きました。


そしてこの日から、しろちゃんの大忙しな日々が始まったのです。




しろちゃんは出ないおっぱいを吸われたり、トイレの躾をしたり、ひとりでいる子を舐めまわして安心させたりします。

具合の悪い子は抱き寄せて温め、先生にも高い声を出して知らせます。


しろちゃんが来てくれたおかげで、どれだけのそらねこのちびが救われたかしれません。


大概は馴れていない野良猫の子が、何らかの事情でホカクキで連れてこられます。

治療や手術をしても、元いた場所に離すには小さ過ぎますし、関わった以上、安易なことはできません。

しかし、しろちゃんがいることで、どんな凶暴なちび猫も落ち着き、懐いてくれるのです。


不思議


不思議


不思議なしろちゃん。。。



人に馴れたチビたちは、里親さんを探すことが出来ます。


小さな猫は比較的早く貰われていきます。


しらんぷりしているしろちゃんに、

『ありがとう。ちびちゃん、里親さんちに行くよ』って伝えます。



わかってるのか
わかってないのか、里親さんが決まって、里親さんがお迎えに来る日、ちびちゃんはしろちゃんから離され、健康診断をしていただいて、里親さんを待っています。



しろちゃんは鳴きもしないし、怒りもしないけど、そんな日はほんの少しだけソワソワして、私たちに甘えてきます。


『大丈夫、必ずちびちゃんは幸せになるからね』

しろちゃんはわかってくれてるのかな?


絶対、しろちゃんを裏切らないから大丈夫。


しろちゃんは幸せなのかな?

しろちゃんは何を思っているのかな?


そろそろ、しろちゃん自身の一番の幸せを本気になって考えないといけないですよね。


里親さんを待ちながら、しろちゃんをなでながら、私はいろいろ思いました。


しろちゃんが来てくれてからもう7ヶ月になります。


もうじきしろちゃんも2歳です。



春の日差しをいっぱい浴びて

夏は涼しい風の通るお部屋で


秋の匂いが漂うころにも心配なんてこれっぽっちもなくて、


暖かいおこたつでゴロゴロと冬を楽しむ。



誰かにいっぱい甘えて



誰かの宝物になれるように


しろちゃんのこと、考えないといけないのかなって思います。





だけどしろちゃんとは離れたくない!


しろちゃんはまるで猫の神様みたいなんですもの。


しろちゃん、

不思議なしろちゃん。


かわいいしろちゃん。




しろちゃんのその後は時々アップしていきたいです。











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渋谷駅に程近いそのホテルは満室だった。


東京出張の度に泊まる事にしていたのに、どっと疲れを感じる。

世間で休日と呼ばれる日とあまり縁のない生活をしていたために、3連休初日であった事を忘れていた。
迂闊だった。


いつもなら、両隣の部屋さえ空いている安ホテルの癖に生意気だ。


僕は少し腹立たしく思いながらも、感情を顔に出す事はせず、馴染みのフロントスタッフに背中を向けた。

人間の感情は無意味だと思っている。
自分以外の誰かに届く前に調整されたものは存在しないのと同じだ。




いくつかのホテルに、キャンセルが出たか問い合わせたが、ここが駄目なら他のビジネスホテルといわれる所にも当然空きはなかった。

仕方ない。。


道玄坂を真っ直ぐに進み、裏路地を入ったホテル街を歩く。
同じ類のホテルが密集する中に、コンビニやファミレスがあり、不自然な街並みが出来上がり、臆面もなく、若いカップルが危うい筋書きを辿っている。


排他的な気持ちで彼らを見る僕だったが、彼らから見れば1人でこんな所を歩く男の方が、ずっと胡散臭いに違いなかった。

1人でも泊まれるものなのだろうか。

そう思った時、腕を掴まれ、ホテルとホテルの間にある狭い空間に引っ張り込まれた。


売人か!

しかし、僕を掴んだその手は白い女性のものだった。






人の特徴は表情が醸し出すものであるとしたら、完璧な程の無表情さが特徴だった。


切れ長の、左右の大きさの違う目が、僕の飼い猫に似ている。


いや、猫の方がまだ表情がある。



『泊まる所、探してるでしょ! 一緒に入ってあげてもいいよ。だけどその前になんか食べさせてよ。お腹空いてんの』


セリフまで猫っぽい。


自分でも断らなかったのが不思議だったが、目の奥が痛くなりそうな、まとまりのないネオンに、現実から離れた空間へ連れ去られたような気分になっていたのかもしれない。


僕らは他のカップルと同様に、場違いなファミレスに入って食事をした。

店奥のコーナー席は案外落ち着いた空間だった。

『オムライスとハンバーガー、飲み物はドリンクバーにする!』

彼女の食欲は旺盛だった。

僕はカツカレーを食べながら彼女を眺めた。


今の女性達は年齢が不詳だ。
良質な化粧品と技術で、いくらでも若く見えるように整える事ができる。

しかし、目の縁までまったくのよれもなくのりきったファンデーションの、首と明らかにあわない安っぽい色が、彼女の不慣れな若さであるように思えた。



食事が進むと胸元に赤みがさした。
相変わらずの無表情であっても、体の表情までは隠せはしないのか。

ふと、このまま泊まれたらと考えた。

僕の視線に気付くと、彼女は頬を膨らませてオムライスを飲み込んだ。


『ねえ、明日仕事、何時から? あんまり朝早く起こされるのは嫌だよ。朝起きられないし』

彼女は言った。


『明日は早いよ。起こしたりはしないよ。静かに行くから』

そう答えてみた時、彼女の目がわずかに動いたが、驚きとも不安ともとれる感情の表れは直ぐに消えた。



『減るもんじゃないから。。。』



何を指しているのかわかったが何も言わなかった。

僕に何か言う事などない。


『コーヒー持ってこようか。』

話すことも無く、立ち上がった時、彼女がまた腕を掴んだ。

『ここにいて!』


席に腰をおろしたのと同時に入り口のドアが空いて、2人の男が入ってきた。

彼女はまたオムライスを口へ運んだ。

2人の男は店内を見回すと直ぐ出て行った。


彼女は、皿に残った食べ物をまとめて口に入れると、水で流し込んだ。




『出よか。 コンビニ寄っていい?』



『ああ、だけどその前にスープが飲みたい。君も付き合ってよ』


僕自身、何故そんな事をしたのかわからなかったが、温かいポタージュを2つ追加した。



目の端に映った彼女のキョトンした姿がとても可愛らしく思えた。


彼女は運ばれてきたポタージュをすぐに口にした。

一口飲んでは僕を見る。


また少し飲んで僕を見る。

そして後は啜るように飲み干した。





ファミレスで清算をしている間に、彼女はまた無表情に外へ出て行った。

仲間の男に取り囲まれるかな。

胸の奥がぞわぞわとしたがあまり恐怖はなかった。







向いのコンビニから、彼女は1人で出てきた。

紙の皿と牛乳をビニール袋につるして、最初に彼女と会った、ホテルとホテルの隙間に入って行った。

しゃがみ込んで、紙皿に牛乳をあけている。


『お腹のおっきいお母さん猫がいたんだよ、さっき

足にすりついてきたのにな。。 』




・・・・建物の隙間は風が抜けて酷く寒い。


『どっか暖かいところに移動したんだよ』


『そかな? こんなに寒くて、赤ちゃん生まれてから大丈夫かな』




・・・・・小さな声は風の音だったのかもしれない。


『大丈夫だよ。』


・・・・・どこから来たんだろう。
独り言のように僕も返した。



『本当に本当に大丈夫かな? 本当に大丈夫?』


・・・・・・帰るところはあるのだろうか。




風の音はもっともっと細く、刺すように吹いた。

しかしそれを消したのは、彼女自身だった。



ガサガサと隙間の奥から音がした。




『ねえ、あっちいってて! 声かけないで!早く!!!』


苛立った彼女の剣幕に、僕は慌てて側を離れた。


僕がいたら猫が出て来ないと言うわけか....

こう見えても猫には好かれる質なのにな。

道を渡りきり、振り向いた。


その時思わず声を上げそうになった。



さっき店に入って来た男2人に両腕を掴まれて、彼女は歩かされていくところだった。




パトカーの赤いライトがクルクルと辺りを照らして人だかりが出来ていたが、その景色さえもここでは不自然ではなかった。


コンビニの前にただ立ちすくむ僕の前を歩く彼女は、一度も僕を見る事はなく、無表情な横顔には、まったく何の感情も伺えはしなかった。

彼女の腕を掴んだ男が僕を見た気がした。


・・・ちくしょう!やめろ!


言葉になるはずもなく、男が僅かにわらった。








彼女が去った後、建物の間を覗いて見ると、お腹の大きな猫が、からになった紙皿を舐めていて、僕に気付くとにゃーと鳴いてすり寄った。


『腹へってんのか』

頭を撫でるとまた鳴いた。

僕はコンビニで缶詰を買ってきて紙皿にあけた。

猫はガツガツと食べている。



風が強く抜けた。

僕は身を縮めた。




『減るもんじゃないから』


彼女の声がした。



『減るんだよ!』




言わなかった事を後悔し、なんだかひどく寂しくなった。

そして僕はそんな自分自身の感情にとても驚いていた。





猫はいなくなって、からの紙皿が風に舞った。






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


渋谷の猫



湯木恵美

タイトルデザイン
ナオヒ
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地域猫の不妊手術を依頼された現場に行ってみると、10匹くらいのそらねこが固まって暮らしていました。


だけどその子はその中で、ほんの少しだけ離れた場所にいて、その姿は驚くほどに特殊でした。


ネズミとりの強力な粘着糊を体中につけてしまい、毛は固まり、泥やゴミをいっぱいつけて引きずっていました。



ベタベタに粘着剤の付いた前足で顔を擦ったのか、目も鼻もただれていました。

悲しそうな目、何かあきらめているようで声もださず、残ったご飯を一番最後に食べていました。


すっと抱き上げたら抵抗もしないでキャリーバックに入りましたが、見かけの大きさよりあまりに軽くて驚きました。



先生に、弱い鎮静の注射をしていただき、丁寧にシャンプーをしたのですがまったく効果がなく、こごった毛は硬く固まるばかりです。


やむを得ず、あちらこちらの毛を刈りました。



保護した後も静かな子で、じゃれたり、はしゃいだりすることもなく、寂しいというか、悲しい気持ちがしたのを覚えています。
こんな小さな体であんなにボロボロになりながら、どうやって生きてきたんだろう。





だけどほんの少しずつブラシが通るようになって、ほんの少しだけ毛がはえそろってきた頃、嬉しい出来事がありました。


12月26日午後。


里親さんとして手を上げてくださったTさんご夫妻が、遠い道のりを(ちょっぴり迷いながら)車で会いにいらしてくださいました。


そして、ひと目みるなり、まだボロボロのこの子を、かわいいかわいいと言って抱き上げてくれたのです。

まるで宝物のように、丁寧に優しく、大切そうに。


ぽぽちゃんという、かわいらしい名前をその場でつけてもらって、キョトンとしている姿に不安はありませんでした。


ぽぽちゃんにも私たちにも。




縁て、本当に不思議です。

欠けていたパズルのピースがはめられて、風景が完成するように、ずっと前からそうであったかのように、家族として迎えられたぽぽちゃんは今、幸せいっぱいの日々を送っています。


元気に飛び回り、甘えて、時にはイタズラが過ぎて困らせているようですが。。。




「ぽぽちゃんと暮らす一瞬一瞬が宝物のようだ」と、Tさんの奥様がおっしゃっていました。



私はもう、保護した頃の、悲しそうなぽぽちゃん瞳を忘れてしまいました。


もう、思い出すこともありません。



Tさん、奥様、本当にありがとうございます。


ぽぽちゃん元気でねドキドキ



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