3.聖徳太子

聖徳太子の予言の話は、そういえば耳にした事はありましたが、私が聞き覚えがあるのは「未来記」という文献の方だったので、今回番組で取り上げられた「未然本紀」という書物のことは初耳でした。
番組中の解説によると、「未然本紀」は時代ごとに章が割り当てられており、それを考慮すると、そこに書かれている出来事がいつ頃起こる出来事かを推察できるというのです。

番組中では、ごくいくつかの文章しか紹介されていませんでしたが、取り上げられた文章だけでは、「う~ん、そうかな~…」と首を傾げてしまう…というのが正直なところです…(^_^;)
予言は本物かも…という気もするのですが、解釈については「どうかな~」という…
まあ専門家に異を唱える程の見識もありませんので、ここは一説として心に留めておきたいと思います。

参考までに、番組中で取り上げられた予言について。

■聖徳太子が未来を知る事ができたという記述は複数の伝記に記されており、そのうち最古のものは『日本書紀』の記述(「兼(かね)テ未然(みぜん)ノコトヲ知(し)ロシメス」


■「二倍諍権分而将従強別
 (二倍権(にばいけん)ヲ諍(いさかひ)テ分(わ)カレ 両将(りょうしょう)(つよ)キニ従(したが)ヒテ別(わか)) 

…これは中世の「応仁の乱」を表した予言で、解釈者(心理哲学博士 秋山眞人氏)によると、「二人の将が別れて非常に大きな争いを始めるであろう」という内容を示している。


■「父祖先逆積於天際子孫今逆致乎家亡
 (父祖(ふそ)(さき)ニハ逆(さから)ヒテ天際(てんさい)ニ積(つ)ミ 子孫(しそん)ハ今(いま)(さから)ヒテ家(いえ)ヲ亡(ほろぼ)スニ到(いた)

…これは近代、第二次世界大戦を表した予言で、「先祖が犯した(富国強兵・軍国主義という)誤った方策をとった業が災いし、国家が存亡の危機に陥るであろう」という内容を表している。


■「光沈北水三十旬日封南木六十日

…これは第三次世界大戦を表したと思われる予言で、「北方の地に没落した者が復活し、南の諸国たちと共に戦争を起こす」(北の没落者はロシア。核保有国同士が南と北で連帯を組んで、最終的にはアメリカ・ヨーロッパの連合軍と衝突する)という内容を表している。


■「子孫耻残害 兒胤苦刃殺
 (子孫(しそん)残害(ざんがい)ニ耻(は)ジ 兒胤(じいん)刃殺(じんさつ)ニ苦(くる)シム

…これは人類滅亡を表したと思われる予言で、「子孫を剋するような根本的な苦しみが訪れるであろう」(宇宙・地球・太陽など自然全てが衰え、人類は滅亡する)という内容を表している。
なお、この予言は、章立てから推測すると2030年以降の想定と思われる。

聖徳太子の予言についてはあまりネット上にも資料がないような気がしたので、番組で取り上げられたものを書き起こしてみました。
ただ、富国強兵策が敗戦の原因…てのは明らかに違うと思うなあ。他の国(戦勝国)はそうではなかったとでも言うのでしょうか。

なお、ちょっと検索してみた所、聖徳太子の予言書については「教えて!goo」の回答にコンパクトでしかも詳しいものがありましたので(知っている人は知っているものなのですね~)、ちょっと引用させていただきます。
「日本國未来記」

「太平記」の中で楠木正成が四天王寺で「未来記」を閲覧したという記述があります。しかし、明治時代に入り学者たちが「太平記」は歴史書ではなく物語としたために「未来記」の記述も作り話となってしまいました。

ただし、鎌倉時代に成立した「平家物語」の巻八「山門御幸」、巻7「都落ち」に「彼聖徳太子の未来記にも、今日の事こそゆかしけれ」と名前が出ていることから、鎌倉時代には「未来記」の存在が知られていたということがいえます。

「未然本記」

江戸時代に潮音という僧侶が聖徳太子の予言書として発掘したものとされています。
これは聖徳太子の時代「卜部氏」と「忌部氏」が書き残していた古記録を基にして編纂したという「先代旧事本紀大成経」(72巻本)の69巻目が「未然本記」に相当します。こちらは江戸時代に世に出た後、焚書にあい散逸したと伝えられています。


(聖徳太子の予言書について -教えて!goo

なお、「未然本記」については、「聖徳太子の予言書として発掘した」という言い回しになっていますが、実際には聖徳太子の名を借りて、聖徳太子よりは後世の人間が書き記したのではないかとも言われているそうです。

聖徳太子に関しては、予言よりも本人の方がもっとミステリアスなので(^_^;)まずはご本人の謎の方を解き明かしていただきたいものです…
渡来人だったとか、実在しないとかいろいろ言われていますが、一説によると(もちろんオカルト系の説ですよ)、日本にとって大変重要な人物である事は間違いなく、戦後の日本復興を助けたのは、お札に刷られた聖徳太子の肖像画のパワーにもよるものだった、という人もいるそうです。
まあ…そういってしまうと福沢さんの立場がありませんが…(^_^;)…でも、その福沢諭吉にフリーメーソン疑惑もあったりするので、気になるのも確かなんですよね…


余談ですが、番組中では、ここでゲストコメンテーターの韮沢氏が「ヒトラーも聖徳太子も宇宙人と関わりがあって…」という話をいきなり始めて(台本上の展開??)、そこで木下優樹菜が宇宙人との遭遇体験を、須藤元気が「バシャール」というその筋では有名な宇宙人とのチャネリング体験を語り出すという、視聴者にとっては唐突な展開になりました…

いや、本当は適切に突っ込めばかなり有意義な展開が期待できる話題なんです。狙いとする所はわかります。でも…でも、番組コンセプトとのバランスもあって、どうも逆にすべった感があるのが…まあ残念です…(orz)