早いモノで、住友林業の家で生活を始めて一年が過ぎました。
家を建てるまで・・・というより、実際に生活を始めてみるまでは、ネット上で住友林業の家は余り芳しくない評価の方が多い事もあって、正直不安でした。
ただ、1年間生活してみて、まめ八個人の正直な感想は
「住友林業で家を建てて良かった・・・」
と感じております。
点数を付けるならば100点満点中、95点ってトコロでしょうか。。(まめ八は、他のハウスメーカーで家を建てた事がありませんので、この感想は相対的な評価ではなく、あくまでも個人的な主観に基づく満足度としての点数ですが・・・)

引渡し1年目という事で忘備録として、まめ八が感じた住友林業の家の良いと思われるトコロ、そして“う~ん・・・”と感じたトコロ、設計上失敗したトコロ等をコレから数回に分けてまとめてみたいと思います。

今回は、住友林業さんで家を建てて良かったと思うトコロについてまとめてみました。

◎良かったトコロその1。。。
何と言っても引き渡し後の不具合が殆どなかった事です。
木造住宅の場合、木の収縮などによって築後、半年から1年でドアや窓の立てつけが悪くなる事があるそうですが、我が家の場合、それらのトラブルは全くありませんでした。強いて挙げるならば、階段踊り場に設けた回転式の窓が、昨年夏の猛暑によってゴムパッキン部が柔らかくなって(この窓は西日がまともに当たる場所です)開閉がきつくなった事位でしょうか?
また、水回りの水漏れも全くありませんでした。(まぁ、築後一年で水漏れするような家の方が異常ですが。。。)
設置された電気(TVやインターネット関係も含む)・ガス・水道関係の故障も、一階トイレ照明の人感センサーに不具合が出た以外は故障知らず。。。
まめ八の家は、外壁をタイルにしてあるのですがタイルの剥がれや浮きも全くありません。
勿論、玄関アプローチ、基礎部分、基礎立ち上がり部分などのヒビなども全くありませんでした。
そして、ココが大切なトコロなんですが、“住林の家で無垢材の床にしたらまるで「鴬張り」のように床鳴りが酷い。。。”なんて評価をネット上でよく見かけます。
また、引き渡しの際に住友林業の設計士さんや工事担当者さんからも“季節によっては多少床鳴りする事もありますが、コレは木の性質上仕方がない事ですから予めご了承下さい。”という説明を受けていました。
そうした事もあって、ある程度の床鳴りは覚悟していたワケですが、豈図らんやまめ八の家は床鳴りが全く発生していません。
ちなみに、まめ八の家はトイレとランドリールーム以外は全て無垢の床材を使っていますが(一番安価なランクしか使っていませんが・・・ )、その全てのフロアで床鳴りを聞いた事がありません。
コレは、床暖を入れている影響かもしれませんし、施工を行った大工さんの腕が良かったからかも知れません。
ただ、とにかくネット上で叩かれるている程、床鳴りの心配は必要ないように思います。(あくまでも、個人的感想なので責任は負いかねますが・・・)

◎良かったトコロその2。。。
バスルームを除き、冬場の結露が発生しないことです。
この事は住友林業だからこそ・・・と言うワケではありませんが、ネット上の掲示板などで
“住林の家は結露しやすい・・・”
なんて記述を良く目にするので取り上げてみました。
住友林業の家が他のjハウスメーカーの家に比べて結露しにくいとは言いませんが、結露しやすいとも思えません。
少なくとも、この冬、我が家では窓ガラスや建具も含めて結露した事は一度もありませんでした。
コレは、二重防犯ガラスと二十四時間換気システム、断熱材のお蔭なのかもしれませんが、今の住林の家は、二十四時間換気システムと1階部分の二重防犯ガラスが標準でついてきますし、気密・断熱性能も他社に比べて平均的な値のようですからネット上の評価のように「住友林業の家が特に結露し易い」とは思われません。

◎良かったトコロその3。。。
防音・断熱がしっかりしていることです。
まめ八の家は通行量がかなり多いバス通りに面していますが、そこを走る車の音が屋内に殆ど入ってきません。
全く聞こえない訳ではありませんが、旧宅時代に比べると比較しようがない位に静かで助かっています。
また、過去記事にも書きましたが、この冬、まめ八の家では床暖房だけで過ごしています。(旧宅では、一年で最も寒い今の時期には石油ファンヒーターとエアコンを併用していました。)
コレは、新しい家がソレだけ断熱性能が高い為だと思われます。
データ的に見れば、住友林業の家は、同じ木造でも一条工務店の家はおろか、三井ホーム、ミサワや積水ハウスの家にも及びません。
ただ、必要以上の高気密・高断熱性能を得るためにお金をつぎ込む位なら、その分の出費を他の部分(例えば床材とか外壁材、あるいは便利な設備等々)に回した方が合理的である事を実際に生活してみて気が付きました。
少なくとも、熊本で生活するまめ八にとって住友林業の家の断熱性能は十分な水準にあります。
また、この家に住んでもう一つ気が付いた事があります。
ソレは、気密性能が高過ぎると弊害もあるという事です。
コレについては、後日、この記事の続編『入居1年の雑感 ~住友林業で家を建てて、?と感じたこと~」』述べてみたいと思います。

◎良かったトコロその4。。。
光熱費、水道代が旧宅時代の約半分になった事です。
この事も住友林業だから・・・という事ではなく、最近の家の大部分に当てはまる事だと思います。
エネファームと太陽光発電による自家発電と、家の照明を全てLEDとしたこと、そして新居への引越しの際に購入した家電製品(特にエアコンと冷蔵庫)の省エネ機能が功を奏して旧宅時代には月平均で約12000円かかっていた電気代が月平均で約8000円の黒字へ。。。
そして意外だったのが水道代も月平均で旧宅時代の約2/3になりました。
コレは、トイレや洗濯機、食洗機の節水機能に加えて、保温効果が上がったバスタブ、そして水道管を新しくした(塩ビ管に交換)事によって微量な水漏れ等が無くなった為でしょう。(塵も積もれば何とやら・・・と言いますからネ)
ただし、ガス代は旧宅時代の約4倍に跳ね上がってしまった。コレについても、この記事の続編『入居1年の雑感 ~住友林業で家を建てて、?と感じたこと~」』で述べてみたいと思います。

◎良かったトコロその5。。。
地震や台風などの自然災害や、火災、空き巣などの犯罪に対する安心感が増した事です。
耐震等級3である事、全ての窓ガラスが防犯二重ガラスになった事、そして電気配線、コンセント、配電盤が新しくなったことによって、天災や人災のリスクを減らすことが出来た事は大きなメリットです。
ただ、コレは「住友林業で家を建てたから・・・」というワケではなく、何処のハウスメーカーさんで家を建てても同じ事だと思います。

◎良かったトコロその6。。。
間取りや設計の自由度が高かったので、使い勝手の良い家になった事です。コレはある意味、住友林業ならではと言えるでしょうか。。。
家の建て替えの検討を始めた頃、ハウスメーカーを選ぶ際にまめ八の中で最有力候補だったのは住友林業ではなく、実は一条工務店でした。
トコロが、一条工務店は間取りの素案段階から、かの有名な“一条ルール”の壁にぶち当たり、間取りに拘りを持っていたウチの奥さんの大反対によって最終的には住友林業に落ち着いたという経緯がありました。
特に、住友林業のBF構法は間取りや設計の自由度が高く(勿論、BF構法の特徴であるコラムの位置によってある程度の制限はあるし、コーナー窓やキャンティレバー、ビルトインガレージ等、特殊な設計をすればお値段の方もそれなりに高くなりますが。。。)、施主のイメージにかなり近い家を実現することが出来ます。
逆に言えば、施主の側もそれだけしっかりとしたイメージを持っていないと間取りの際に戸惑う事になり、結局、設計士さん頼みの家になってしまう事になります。
また、拘りを持って作ったハズが意外と使い難かった・・・なんて事もあります。(経験者談・・・)

◎良かったトコロその7。。。
エネファームや太陽光発電、大手メーカーのキッチンやユニットバス、トイレ等を安く入れることが出来たことです。
この事は、住友林業に限らず大手ハウスメーカーを選択するメリットの一つだと思います。

良い家を出来るだけ低予算で建てるなら信用ある地元の工務店(大工)に頼むのが一番。。。
ハウスメーカー選びをしていた際にネット上で良く見かけたご意見です。
なるほど、ごもっともな意見でまめ八も異論を挟むつもりは毛頭ございません。
ただ、業界人でもないごく普通の人が、数ある工務店の中から“信用ある地元の工務店(大工)”を選択する事は至難の技であると思います。
それだからこそ、家を建てる方の多くが大手ハウスメーカーにお願いするワケです。
ただ、それじゃ大手ハウスメーカーで家を建てる事に何らメリットはないのか?・・・と言うと、それは間違っていると思います。
まめ八の奥さんの実家は、所謂「信用ある腕の良い(宮大工出身)地元の工務店」に建てて貰いました。
トコロが家自体の造りや使ってある木材等は立派なのですが、ソレに比べてキッチンやお風呂、トイレなどがショボイ。。。家が立派なだけにこの部分が却って目立ってしまうのです。
何故このようなアンバランスになってしまったのかと言うと、工務店では大手メーカーのキッチンやユニットバス、あるいは今流行のコージェネや太陽光発電の設備を大手ハウスメーカー程安く仕入れる事が出来ない事に原因がありそうです。
その為、キッチンやユニットバスを選択する際には、メーカーや製品の幅が限られてしまうのです。
もし、その工務店指定以外のメーカーや製品を入れようとするとコレは定価販売になってしまいますし、しかも取り付け料も別途施主負担になってしまってかなりの金額になってしまいます。
特にトクラス(旧YAMAHAリビングテック)やLIXILと提携関係にある工務店は少ないみたいですから、こうしたメーカーの製品に拘りを持つ方は大手ハウスメーカーを選択する意味があると思います。
特に住友林業は、“キャンペーン”という取引企業との提携による割引をよくやります。
まめ八の家も、この家を建てた際に“キャンペーン”の適用によって、キッチンのグレードアップ、エネファームと床暖房の無料サービス、断熱等級をⅣ地域からⅢ地域へ無料グレードアップ、従来工法からBF構法への無料グレードアップ、特別割引による外壁総タイル貼り等の恩恵を受ける事が出来ました。

◎良かったトコロその8。。。
アフターサービスが良いトコロです。
コレも住友林業だけが特に優れているとは言いませんが、ネット上で“住林のアフターサービスは良くない・・・”という意見をよく見かけるので取り上げてみました。

他の地域は解りませんが、少なくともまめ八の住む熊本ではしっかりと対応してくれていますよ。
階段踊り場の窓に不具合が出た際にも、連絡をした翌日に住林の方が来られて現場を確認され、数日後には業者が来てきちんと修理してくれました。
定期点検の際には、壁紙のチェックの様子を見ていましたが、角に至るまで懐中電灯で照らしながらしっかりと確認してくれていましたし、外壁や外回りも時間をかけて点検してくれました。また、床材やバスルーム、トイレなどの水回り、それに24時間換気システムの手入れや掃除の方法について細かくアドバイスして頂き本当に助かりました。

◎良かったトコロその9。。。
火災保険、住宅ローンが安く済んでいる事も住友林業で家を建てて良かったトコロです。
名前が示す通り、住友林業は住友グループ系列の企業です。
その為、三井住友海上火災や三井・住友信託銀行から優遇プランを受ける事ができます。(勿論、他のハウスメーカーさんも提携保険会社や提携銀行、あるいは住友林業も加わっている住宅ローン専門の金融機関(日本住宅ローン)などもありますが、やはり旧財閥系銀行・保険会社から優遇プランを受けられる事は安心感の上で結構大きなメリットだと思います。

◎良かったトコロその10。。。
コレはどうでも良い事なんですが。。。
周囲から評価が高く、ちょっといい気持ちになれます。
“住友”という旧財閥系のお蔭でしょうか?
ご近所や職場の方と
「家を建て替えられたんですネ・・・。どちらで建てられました?」
という会話になった時、
「住友林業さんにお願いしました」
と答えると、必ず・・・
「へぇ~。随分高かったでしょう?立派なお家に住めて良いですねェ」
みたいな答えが返ってきます。

実際は小さな安い家なので、社交辞令とは解っていつつもこんな事を言われるとちょっと気恥ずかしいような・・・でも何となく嬉しい様な気持ちにさせられます。
熊本のような地方では住友林業のステータスはまだ健在のようです。
実際、まめ八が接してきた住友林業の社員の方々は皆さん、言葉遣いが丁寧で、礼儀正しく、真夏でもスーツ姿という紳士ばかり(逆にそれが鼻に付くこともありましたが・・・)。。。女子社員の方々もシックな制服をキッチリと着こなし、立ち居振る舞いも立派で、お茶の出し方一つとっても他のハウスメーカーさんとは異なっていました。
ただ、実際に打ち合わせを進めていく際には大企業病的な部分が散見されたことも事実です。

◎良かったトコロその11。。。
バリアフリーが標準で玄関や階段の段差が低め、そして階段の傾斜、奥行、幅が緩やかな事です。
これは各ハウスメーカーのモデルハウスを巡っていた時から気が付いていた住友林業の家の美点だと思います。
住宅展示場で見たモデルハウスの中には、“コレはちょっと危ないかも・・・”と思わせるような階段の家もありました。
一階部分のフロア面積や階段下収納の高さを稼ごうとするとどうしても階段の面積を減らし(幅、奥行きともに狭くして)、傾斜をきつくしなければなりません。
トコロが、傾斜がきつい階段で幅が狭くて奥行が浅い踏板ならば当然の事ながら滑ったり踏み外したりする危険性は高くなります。
小さな事かも知れませんが、生活を始めてみるとコレが実はとても大切な事である事に気が付きます。
家の中で発生した事故の中で浴室の火傷・転倒事故やキッチンの火傷と並んで多いのが階段の転落事故なんだそうです。
住友林業では、階段の段数を14段、一段の幅と奥行き、そして傾斜角まで社内規定によって決められているそうです。
間取りの打ち合わせの際にも、階段下収納の高さが欲しくて階段の角度をきつくする事を提案したまめ八に対して、設計士さんは“社内規定ですから・・・”と言って絶対に譲られませんでした。
今になって思えば、その時、設計士さんがまめ八の提案を拒否してくれたお蔭で安全、安心な階段になったと感謝しています。
また、各部屋は完全なバリアフリーになっていて、旧宅時代にはドアの敷居に足の小指をぶつけてもがき苦しんだ覚えがあるまめ八はその恐怖を感じなくて済むのでとても救われています。

さて、入居1年目に感じた住友林業の家で良かったと感じたトコロをツラツラと書き並べてみました。
この中には住友林業の家に限らず、大手ハウスメーカーなら殆どが当てはまる事や、最近の家ならごく当たり前の内容も含まれている事でしょう。
ただ、最初にお断りしたように、この感想は住友林業の家と他のハウスメーカーや工務店の家とを比較した相対的な評価ではなく、あくまでもまめ八が感じた主観的な評価(強いて言うならば旧宅との相対評価)である事をご承知おき下さい。

次回は、『入居1年の雑感 ~住友林業で家を建てて、?と感じたこと~」』と題して、ちょっと不満に感じている事を記事にしたいと思います。