明るい光とまぶしい緑に後押しされて、鐘乳穴(かなちあな)へ入っていくと、2回ほど角を曲がって、入り口から30mほど進むと暗黒に包まれた。場所は違えど、よくこんな環境に耐えられたものだと伝記に書かれている宮本武蔵を思い出した。足元を心細げに照らす明かりだけを頼りに、時々、鍾乳石に頭をこすりながら、進んだ。


 前日の雨の影響もあってか水がジャバジャバと天井から落ちてきているところがあった。



鐘乳穴の壁


 ライトで照らし、見上げると割れ目から水があふれ出てきていた。水が流れているので、岩の表面は滑らかな感じがしたが、触ると結晶が成長しているのだろうかザラザラの粗い感じだった。おかげで、穴の中ではすべることがなく、多少の斜面でも、楽に上り下りができた。

 水は、小さな流れとなって、穴の奥へ流れていたので、いくつかあった分岐点では、その流れに沿って進んだ。


 時々、突然、広い空間が広がっている場所があった。大雨があった時には、地底湖になる場所だろうと壁面を見て、肝を冷やした。



鐘乳穴の中


 学生たちは、どこから昇ったのか、上の道を見つけたようで、そちらを探検し始めた。結構、入りくんでいるようで、時々、先の暗闇をあちらあこちら照らして、くるくると迷っていたが、10分ほどして、帰ってきた。


 再び、涸れた地底湖の底を歩いて、先へ進んだ。穴は、まだまだ、奥へと続いているようで、学生の声も聞こえなくなり、こうもりのはばたき音だけが頼みの綱だった。

 


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 今年こそは、ヒメボタルの幼虫の生態調査を行おうと思い、来るべき秋に備えをしている。


 先週、土曜日の夜、日が替わろうとしている頃、

 K君の母から、携帯に


 「着信アリ!」


 って、気がついたのは、翌日の朝10時頃だった。


 ヒメボタルのメスを見つけたとの知らせだった。


 ヒメボタルのメスは、後翅が退化しているために、オスのように飛ぶことができないそうである。

メスのいるところが分かれば、卵のありかや幼虫のいそうな場所が予測できるので、是非ともメスを見に行きたいと思った。


 昨夜、10時30分頃に林の中をヒメボタルのいる場所へ向かっていたら、前方からボクの名前を呼ぶ声が聞こえた。


 かなりびびった。


 10時頃から、ヒメボタルのメスを案内してくださるつもりで待機しておられたK君のパパだった。すぐに分かったが、林の中、光を頼りにヒメボタルを探すため、懐中電灯など点灯せず歩いていたので、存在など分からなかった。


 ちゃんとメスの場所に目印をつけて、すぐに、案内してくださり、画像に収めることができた。


ヒメボタル雄雌


 ゲンジボタルに比べると、体のサイズや発光器官の違いで雌雄を区別しなくても、形態的にこれだけ違っていると、分かりやすい。

 

 光り方も、オスのようなフラッシュ状の光を放つのではなく、 鮮やかな黄色い光をジュワ~ジュワ~と光らせる。しかも、飛ばないから、発光器官に葉や地面に当たる真ん中はあまり光らず、上からでも光が見える発光器官の両端が光るようになっている。


 ヒメボタルの形態的な性差については、次回以降に続けようと思うが、ヒメボタルのメスの分布が分かって、幼虫の調査を行う場所が絞れたので、今回は大変有意義な調査となった。


 今回ほど、岩清水八幡宮の参拝の件を思い出したことはなかった。


 K君のパパ、ありがとうございました。

 



2007年の初鳴き

テーマ:

 10時頃、クマゼミの鳴き声が聴こえた。


 キャンパスとバス道路を隔てる街路林から、その鳴き声は聴こえてきた。


 8時頃から、草刈り、芝刈りをしていたが、今年、初の鳴き声だ。





 それは、「セミの抜け殻調査2007」が始まる知らせだった。





 まだ、6月だよ?


 ゲンジボタルの調査が終わり、ヒメボタルの調査を始めたところでの鳴き声。


 今年は、忙しい。

 

 PS.昨夜、ヒメボタルのメスを見ました。詳細は、夕方以降。