くも膜下出血の原因となる脳血管にできたこぶ「脳動脈瘤(りゅう)」について、こぶが大きくなるのに特定のタンパク質が働いていることを確認したと、京都大の研究チームが米科学誌「サイエンス・シグナリング」電子版で発表した。

 脳動脈瘤の治療法は外科的な治療に限られているが、チームの青木友浩・京大大学院医学研究科准教授(脳神経外科学)は「脳動脈瘤を治療する新薬を開発できる現実味が出てきた」としている。

 チームは、炎症反応により脳動脈瘤を大きくさせる白血球の一種「マクロファージ」について、中にあるタンパク質「EP2」に着目した。

 マウスでの実験で、EP2が欠損したマウスは脳血管の炎症が抑制されていたことを発見。さらに、脳動脈瘤が生じているラットにEP2の働きを阻害する薬を投与したところ、脳動脈瘤が大きくならない点も確認したという。

 

http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/170208/lif17020816260011-n1.html