近づいて来たその親父に恐る恐る蕎麦ありますかって聞きました・・
その親父は首を縦に振り 奥にある釜場に戻って行きました。
しばらくして
その親父は悲しげな表情をしながら器に盛り付けてある盛り蕎麦を
両手を添えて持ってきました・・・
そばつゆがない・・
(食べ終わるころにつゆを持って来てくれましたが・・・)
何かに耐えながら蕎麦を練り・打ち・切りでもしているような・・・親父の
顔とは違い
この蕎麦は何と・・・美しいエッジのきいた、切り揃え
ほんの少々の水気だで十分な美味しさを感じさせてくれるのではないか・・
数本の蕎麦を食べてみる 口の中一杯にふわっと香りが立ち
間違いない美味しさを感じる
・・
蕎麦なんて所詮ほかの食べ物と比べると無味無臭に近いもの
口に入れたその瞬間に研ぎ澄まされた感覚でしか味わえないもの・・
薬味とかワサビの香りで蕎麦を食べるんじゃない!!
ここの親父はそう言いたそうな・・
何もつけずに そのままで食べてみてくれと言われているような気がして
しばらく何もつけずに食べていました。
旨い!!旨い!!
旨いは美味い(うまい)より奥の深いうまいか??
問題は次に・・・・
続く