The Golfing Machine用語まとめ その3 | So-kunのブログ

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好きなゴルフと音楽のことについて色々と書いてます。
ゴルフは始めて5年くらい。大して上手くないのに、スイングについて語ったりします。
生あったかい目で見てやってください。

さて、これもTGMでよく出てくる用語(HitterとSwinger)です。
この定義について細かく正確に掘り下げていくとかなり大風呂敷を広げることになってしまうので、あくまで用語として大まかなイメージを掴む程度とします。

※間違いのご指摘があればよろしくお願いします。


■スインガー(Swinger)とヒッター(Hitter)
TGMの著者、ホーマー・ケリーさんはゴルフスイングをざっくりと2つのタイプに分けて定義しています。
自分がどのタイプのスイングするかで、やるべきこと、やってはいけないことを明確にできます。

ただし、100%のスインガーや100%のヒッターはあまりいなくて、両者の特徴が混ざったゴルファーが殆どのようです。

ものすごく端的に言えば、

スインガーは左で引くパワーによってボールを打ち、ヒッターは右で押すパワーによってボールを打つ人

と説明できるようです。

(追記:右手を使うから必ずヒッターとは限らないようです。もう少し厳密に言うと、使う力の種類がスラスト(後述)はヒッター、ロンジチューディナル(後述)ならスインガーという定義の仕方もあるようです)

ビジェイ・シン、フィル・ミケルソン、フレッド・カプルスなどは典型的なスインガーで、おそらくプロの殆どがスインガータイプのゴルファーです。
ベン・ホーガンは典型的なヒッターと言われています。

どちらがどのような特徴があるのかを説明すると

・スインガー
PA#2、PA#3、PA#4をパワー源としてボールを打つ。重力や遠心力などの外力を効果的に使うスイング。
一般的に飛距離が出る打ち方である。腕のローリング(PA#3)が必須であるため、フェースをスクエアにするタイミングが問題になると言われる。

・ヒッター
PA#1、PA#2、PA#3をパワー源としてボールを打つ。主に腕の力などを使った打ち方。
スインガーのスイングに比較して、フェースをスクエアにするタイミングに頼らないため、非常に正確なショットが打てる。

乱暴に言えば、飛距離がでるのはスインガー、正確性ではヒッターという考え方もできます。

どちらが優れているという問題ではなく、どちらもそれぞれの長所と短所があります。
著者のホーマー・ケリーさんは、どちらかと言えば(特にアマチュアに向けては)ヒッターのスイングを押しているようです。

ヒッターのスイングは利き腕を中心に使い、アームローテーションのように分かりにくい動きが少ないため、会得しやすい上に安定性があるからです。

一方、スインガーのスイングは利き腕ではない引き手を使い、本能に逆らって、できる限り利き腕をパッシブに使う必要があります。体のターン(ピボット)がパワーの源泉となるため、これらの動きがきちんと習得できないと安定してボールをヒットしにくいと言えます。

しかしながら、先に述べたようにほとんどのプロがスインガーであることから、会得するに十分な長所があるのは確かです。世の中のスイングメソッドや練習器具などはプロのスイングがお手本となっているため、ほとんどスインガー向けと言ってよいと思います。
そういった点も判断する材料になると思います。

ベン・ホーガンのスイングは多くの人からリスペクトされ、ヒッターの教科書のように言われていますが、もともと彼は(1930年代など)キャリアの前半では典型的なスインガーであり、相当な飛ばし屋でした。しかしダックフックに悩まされ、勝てない時期が長かったのは有名な話です。

彼が事故にあった頃のキャリアの後半時期はヒッターに変わっています。彼は飛距離が落ちた半面、完璧な正確性を身につけました。

このようにスインガーの長所を残したヒッターのスイングというのも存在するので、一概にどちらかにはっきりと分かれる訳ではないようです。

(追記:ホーガンがヒッターかどうかは他の方の意見を参考にしています