ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資

世界一の投資家ウォーレン・バフェットの投資哲学、人生論、さらに経済や会計の知識がこのブログ一本で「あっ」と驚くほど簡単に習得できます!特にこれから米国株投資を始める初心者や投資入門者向けの情報が充実しています。


テーマ:


「バフェットからの手紙」の1ページ目に書かれていること


バフェットが毎年、バークシャー・ハサウェイの株主宛てに送っている書簡(通称、「バフェットからの手紙」)を読んだことはありますでしょうか?

バークシャーのHP上にて、1977年から「バフェットからの手紙」を公開しています。

(参考資料)バフェットからの手紙

そして、2000年からの「バフェットからの手紙」には必ず最初の1ページ目に次のようにバークシャーとS&P500(配当込み)の投資成果を競い合っています。

<バークシャー VS S&P500(配当込み)>


1965年から2015年までの成績を比較しています。

(1)バークシャー(BRK)の1株当たり純資産が年間何%変動したのか?
(2)バークシャー(BRK)の株価が年間何%変動したのか?
(3)S&P500(配当込み)の株価が年間何%変動したのか?
(4)1965年から2015年までの51年間の平均年利
(5)今までの合計リターン

(注意事項)
「バフェットからの手紙」に記されているリターンは名目リターンです。そのため、本稿では名目リターンを元に話を進めています。インフレ率を考慮した実質リターンについては次回のメルマガにて解説します。

バークシャーの1株当たり純資産と株価がS&P500(配当込み)に対してどのような動きをしているのかをわかりやすく提示しています。

バフェットの生涯運用成績は年利20.8%です。

これを51年続けると、1,598,284%の資産上昇をもたらします。

もし1965年にバークシャー株に投資していた株主は投資資金を51年間で約15,983倍に増やしています。

100万円を投資していたら、約160億円に増えている計算です。

いかにバフェットの年利20.8%という成績が凄いのかを物語っています。

バークシャーの純資産も年利19.2%のペースで増えていて、過去51年間で798,981%のリターンを得ています。

(2)の株価だけではなく(1)の純資産(株主資本)を記載している理由は株価の裏付けとなっているからです。

この純資産の伸び率を記すことで、バフェットは株価というのは企業の利益や資産から価値が求められることを暗に伝えようとしているのでしょう。

もし50年前にS&P500(配当込み)に投資していた場合でも年利9.7%のペースで資産が増加します。

過去51年間で11,355%のリターンを得られます。

1965年にS&P500に投資していた場合、2015年の終わりには資産が約114倍に増えます。

100万円を投資していた場合、約1億1400万円に増えている計算です。

バークシャーの成績と比べると、かなり見劣りはしますが、それでもかなり高い成績です。

<補足事項>
前回の「4つの複利早見表」で触れたように、近年ではバークシャーの成績が大幅に落ちており、S&P500と良い勝負を繰り広げています。

(2001年~2015年)BRK 年利7% /S&P500 年利5%

バフェットがS&P500と競争している理由


初めにS&P500とインデックスファンド誕生の経緯を簡単に説明します。

S&P500とは、米国投資情報会社「スタンダード・アンド・プアーズ社(S&P)」が算出している米国の代表的な株価指数です。

ニューヨーク証券取引所、アメリカン証券取引所、NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を基に算出されます。

バンガード・グループの創設者であるジョン・C・ボーグル氏は1975年にこのS&P500と同じ成績を出す世界初のファンドを立ち上げました。

「バンガード500インデックス・ファンド」というファンドで、今でも継続しています。

それまでのファンドは投資家から資金を集めて、ファンドマネージャーが選定した銘柄を投資していくスタイルでした。

バンガード500インデックス・ファンドでは、S&P500を構成する500銘柄と同じ構成比で投資を行ない、ベンチマークである同指数に連動した投資成果を目指すというものです。

このような市場平均に追従するファンドを「パッシブファンド」そして、市場平均以上のパフォーマンスを目指すファンドを「アクティブファンド」と呼ぶようになっていきます。

それまでの常識では「S&P500に追従するだけで良いリターンが出せるはずがない」という考えが大勢を占めていました。

しかし、統計を取ると、次のような結果になっていました。

<米国でインデックスファンドを下回ったアクティブファンド比率(~2005年)>
1年間:48%
3年間:68%
5年間:68%
10年間:79%
20年間:82%

なんと年数が経過すればする程、アクティブファンドはインデックスファンドに負けてしまうという現実が明らかになったのです。

ボーグル氏は書籍「インデックス・ファンドの時代」(2000年出版)の中でこれでもかというぐらいに過去の統計データを使用して、インデックスファンドの優位性を記しました。

北斗の拳の「お前はもう死んでいる」ならぬ、「お前(アクティブファンド)はもう負けている」ということを広範囲なデータを使って証明しています。

手数料の多いアクティブファンドはまず「負けている」ところからスタートするので、元々、不利な立場にあるのです。

ポーグル氏によると、「信託報酬」「売買の際に生じる手数料と税金」の2つが主因だとしています。

この説明に感銘を受けたバフェットは、「よし、それならば、バークシャーとS&P500の成績を比較して提示することで、客観的にバークシャーのことを株主に評価してもらおう」と考えました。

バフェットが妻に託した遺言


2013年度の「バフェットからの手紙」ではバフェットがS&P500に連動するインデックスファンドへの投資を薦めています。

以下に発言部分を引用します。

米国のビジネスは時代を超えて素晴らしい成果を上げてきたし、今後もそうでしょう。プロでない人々が目指すべきなのは、勝者を当てることではありません。自分だけではなく、助力者にもできません。代わりに幅広い領域にわたる企業を買えば、必ずうまくいきます。S&P500種株価指数に連動する低コストのインデックスファンド(指数連動型投信)を使えば目標を達成できます。

プロでない人はS&P500に投資するように呼びかけています。

さらにバフェットは自分の妻への相続のための信託で次のように述べています。

現金の10%を政府短期債で、残り90%はS&P500のインデックスファンドで運用するよう指示しました。(超低コスト投信で知られるバンガード社の投信を勧めます)。こうした方針をとることにより、高額な手数料をとる運用者を抱えている他の投資家よりも、長期では優れた結果を残せると確信します。

まさにインデックス投資を強力プッシュしています。

バフェットはインデックス投資について過去にも前向きな発言をしていましたが、ここまで明確に話したことはありませんでした。

その意味では2013年度の「バフェットからの手紙」は異例で示唆に富む内容でした。

(出典)
バフェット氏の助言「勝者を当てない」投資術(2014/03/10-日本経済新聞)

株式投資に一歩踏み出せない人の思考パターンと利き手の関係


バフェットはプロでない普通の人に対して資産の90%を株式に投入せよと薦めています。

<バフェット推奨の資産配分率>
・政府短期債:10%
・S&P500(株式):90%

このアドバイスを聞いて「はい、わかりました。明日から銀行預金を辞めてすぐさま資産の90%をS&P500に当てよう」と実際に行動する人は果たしてどのぐらいいるのでしょうか?

おそらく100人中1人いれば良い方ではないでしょうか。

1965年から2015年までの51年間の計測ではS&P500(配当込み)への投資は平均年利9.7%のリターンをもたらします。

100万円を投資すれば、約1億1400万円、1000万円を投資すれば、約11億4000万円という大きな資産を築けます。

統計上のデータでは明らかでも私たちは論理ではなく感情で行動します。

子どもの時、毎年もらうお年玉は勝手に銀行に預けられていた人が多いと思います。(または私のようにいつの前にか「抹消されてしまった」人も多い!?)

親や学校の先生からはお金は大切なものだから、銀行に預金するのが正しい行動だと刷り込まれます。

そうすると、思考に「くせ」が出来てしまいます。

例えば、右利きの人が明日から「右手ではなく左手を中心に使ってください」と言われたとしましょう。

朝、起きて、洗面所の前に立って、左手で歯ブラシを持って歯を磨こうとするも、なかなかうまく磨けません。

着替えをする時も無意識のうちに右手の力に頼って、服を脱いだり、着たりしていると思います。

朝ごはんを食べる時も急に左手で箸を持っても、茶碗にあるご飯を口まで運ぶのは相当難しい作業になることは容易に想像できます。

元々、左利きの人は左右を逆にして想像してみましょう。

こんなことを実際にやっていたら、学校や会社に遅刻するし、スムーズに日常生活を送ることが困難になるはずです。

世間の多くの人は次のようなイメージになっています。

<株式投資に疑心暗鬼な人の資産配分>
右手(利き手):銀行預金(90%)
左手(非利き手):株式投資(10%)

人に利き手があるように、人の思考にもある種の「利き手」があります。

急に利き手を変えるのは難しいかもしれません。

しかし、2013年度の「バフェットの手紙」では、普通の人へのアドバイスが資産の90%をS&P500に投入せよ!という内容だったのは衝撃を持って受け取られました。

バフェットの教えが正しいのなら(もちろん、正しいのですが)、自分の利き手を左右反対にする覚悟でゆっくりでもいいから、銀行預金から株式投資にシフトしていく必要があります。

<バフェットが推奨している資産配分>
右手(利き手):株式投資(90%)
左手(非利き手):銀行預金(10%)

インデックス投資は「社会の発展」を信じる投資法


インデックス投資とは「社会の発展」「人類の発展」を信じる投資法です。

私達の生活は株式会社の作った製品、サービスを利用して生活しています。

会社に行って働いて、給料を得て生活しています。

インデックス投資であれば、「資金を株式に投入して、その会社が倒産してゼロ円になったら、どうするの?」という不安を感じる必要はありません。

S&P500を構成する500社が全て同時に倒産するような状況であれば、そもそも私達はまともに社会生活を送れないでしょう。

今、この文章を読むのに使っているパソコン、スマホ、タブレットPCは株式会社が作った製品です。

また、インターネットを利用するための回線を施設したのも株式会社でサービスを提供しているのも株式会社です。

今、着ている服も座っている椅子も洗面用具も浴槽で使う洗面器も寝るベッドも・・・全て株式会社から提供されているものです。

「株式投資は怖くて危険だ」と見なすのなら、私たちの普段の生活は「恐怖」に囲まれているのでしょうか?

いやいや、そんなことはないはずです。

冒頭で取り上げた「バフェットからの手紙」に記されている1965年から2015年までの51年間のS&P500は確かに暴落する年もあります。

しかしながら、1年間で値上がりす確率と値下がりする確率は、明らかに非対称の関係にあります。

値上がりした年を◯、値下がりした年を×と表現して、1965年から2015年までの51年間を左端から記号にして並べると次のようになります。

<S&P500 値上がり=◯ 値下がり=×>
1965年~1974年:◯×◯◯×◯◯◯××
1975年~1984年:◯◯×◯◯◯×◯◯◯
1985年~1994年:◯◯◯◯◯×◯◯◯◯
1995年~2004年:◯◯◯◯◯×××◯◯
2005年~2015年:◯◯◯×◯◯◯◯◯◯◯

結果:51試合中40勝11敗

このように視覚的に見ると、S&P500の勝率がいかに高いのかがはっきりとわかると思います。

51試合中40勝11敗、勝率に直すと78.4%となり、概ね8割の確率で勝つ勝負なのです。

「株価が大幅に下がって大損してしまったら、どうしよう」という不安を抱えている人のために、下落してしまった年(11年分)だけをピックアップしてみます。

下落率が20%以上の年には目印として先頭に◎印、連敗した年には後ろに「※連敗」印をつけています。

<下落した年>
・1966年:-11.7%
・1969年:-8.4%
・1973年:-14.8% ※連敗
◎1974年:-26.4% ※連敗
・1977年:-7.4%
・1981年:-5%
・1990年:-3.1%
・2000年:-9.1% ※連敗
・2001年:-11.9% ※連敗
◎2002年:-22.1% ※連敗
◎2008年:-37.0%

人によっては「株式投資をすると、最悪は無一文になる」と思っている人もいるかもしれませんが、S&P500へのインデックス投資の場合、そういうことは絶対にあり得ません。

過去51年間の中で、20%以上の値下がりが発生した年はわずかに3回です。

それ以外の8回の下落は大きく下げても15%以内の値下がりに収まっています。

100万円を投資していた場合、年によっては70万円ぐらいに下がる可能性もありますが、ずっと落ち続けるわけではありません。

しかも、連敗する可能性もとても低いことがわかります。

連敗したのは過去51年間の中でわずか2回(1973~1974年、2000~2002年)だけです。

反対に勝った年を見ていきましょう。

上昇率が20%以上の年には目印として先頭に◎印をつけています。

<上昇した年>
・1965年:+10.0%
◎1967年:+30.9%
・1968年:+11.0%
・1969年:+3.9%
・1971年:+14.6%
・1972年:+18.9%
◎1975年:+37.2%
◎1976年:+23.6%
・1978年:+6.4%
・1979年:+18.2%
◎1980年:+32.3%
◎1982年:+21.4%
◎1983年:+22.4%
・1984年:+6.1%
◎1985年:+31.6%
・1986年:+18.6%
・1987年:+5.1%
・1988年:+16.6%
◎1989年:+31.7%
◎1991年:+30.5%
・1992年:+7.6%
・1993年:+10.1%
・1994年:+1.3%
◎1995年:+37.6%
◎1996年:+23.0%
◎1997年:+33.4%
◎1998年:+28.6%
◎1999年:+21.0%
◎2003年:+28.7%
・2004年:+10.9%
・2005年:+4.9%
・2006年:+15.8%
・2007年:+5.5%
◎2009年:+26.5%
・2010年:+15.1%
・2011年:+2.1%
・2012年:+16.0%
◎2013年:+32.4%
・2014年:+13.7%
・2015年:+1.4%

上昇率が20%以上の年(◎印)がなんと17回もあります。

先程の<下落した年>と見比べてみると、視覚的にも「S&P500は上昇する確率がとても高い」ことは一目瞭然です。

ウォーレン・バフェットが妻に「資金の90%をS&P500に投資せよ!」という言葉を残している理由がよくわかります。

約8割のこの圧倒的な勝率が社会の発展に賭けるインデックス投資の根本となります。

インデックス投資は誰でも安全に億万長者になれる最も合理的な投資手法だと言えます。

この記事の続きはメルマガでお届けします!

メルマガ(購読無料)ではブログよりも濃い情報を配信しています。おかげさまで発行部数1万部突破!
いいね!した人  |  コメント(6)

ウォーレン・バフェット研究家★東条雅彦さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

SNSアカウント