ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資

世界一の投資家ウォーレン・バフェットの投資哲学、人生論、さらに経済や会計の知識がこのブログ一本で「あっ」と驚くほど簡単に習得できます!特にこれから米国株投資を始める初心者や投資入門者向けの情報が充実しています。


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2017年 日銀金融政策決定会合のスケジュール


東条雅彦です。

日銀の金融政策決定会合は毎年8回、開催されています。

2017年のスケジュールは次のようになっています。
  • 1月30日(月)~31日(火)
  • 3月15日(水)~16日(木)
  • 4月26日(水)~27日(木)
  • 6月15日(木)~16日(金)
  • 7月19日(水)~20日(木)
  • 9月20日(水)~21日(木)
  • 10月30日(月)~31日(火)
  • 12月20日(水)~21日(木)
我が国のリフレ政策は2013年4月4日から始まりました。

年間80兆円の国債買い入れを行う「量的・質的金融緩和」を実施しても、物価上昇は生じませんでした。

当初は「2年で2%のインフレを達成する」という話でしたが、今は単なる金融抑圧政策に切り替わってきています。

この点について、日銀を取り囲むメディアの中で唯一、まともな質問をしているのがブルームバーグの日高記者です。

YouTubeにアップされている動画を拝見すると、質問が本質を突きすぎていて、黒田総裁からは完全にスルーされています。

2016年12月20日の記者会見


2016年12月20日の記者会見の場で、ブルームバーグの日高記者は「財政ファイナンスではないか?」と、そのままズバリ質問しちゃっています。

この動画の24分45秒からのやり取りをご覧ください。



ブルームバーグ日高記者:

財政についてですが、日銀の「イールドカーブ・コントロール」や、大量の国債買入れが金利を非常に低い水準に抑えることによって、財政を弛緩させているのではないか、という批判はよく聞きます。黒田総裁はそういった考えに与しないことは十分承知していますし、以前に同じような質問もあったかと思うのですが、財政の規律が今後仮に失われたとしても、これはやはり金融政策のせいではない、というお考えなのかどうかをお聞かせ下さい。

また最近、長期金利が「イールドカーブ・コントロール」のターゲットのゼロ%から上昇基調にあるということで、一度は指し値のオペを中期ゾーンに入れました。その後、今月になって超長期ゾーンの買入れ増額をされました。全て、金融調節の現場の判断が主だと思うのですが、今までのところ、例えば10年国債の入札のときには10年国債の買入れを行わないとか、一応、暗黙の了解みたいなものがあると思います。

ただ、海外の要因で国内の金利が上昇する際には、可能性として、例えば10年国債の入札があるときに、10年国債の指値オペを行わなければいけないとか、10年の国債買入れを増額しなければいけないということも選択肢として採らなければならない状況になるかもしれません。

たとえそうなっても、これは財政支援、財政の資金調達を支援しているのではないと言い切れるのかどうか、直接引受けという禁じ手を採らなければ、財政支援、財政ファイナンスではないとお考えなのかどうか、その点をお聞かせ下さい。

日銀黒田総裁:

財政規律は非常に重要であると私も考えていますが、これは中央銀行がコントロールする話ではなく、政府と国会が決められる、そこに責任があり権限がある、これはデモクラシーの基本であると考えています。

それから、指値オペを行ったことや超長期国債の買入れを若干増額したこと等、これらは金融政策決定会合で決まった方針に従って行っているものであり、その方針のもとで適切なイールドカーブの形成を促す観点からこれらを行っています。

今後とも、必要があれば随時行うわけであり、どこのゾーンにしてはいけないとか、どこのゾーンですべきだとか、そうしたことは全くなく、あくまでも金融政策決定会合で定められた金融市場調節方針に従って、適切なイールドカーブの形成を促すために、必要に応じて行っていくものであると考えています。

ブルームバークの日高記者は完全に「財政ファイナンス」だと見なしていますね。

それに対して黒田総裁は「日銀は政府の財政に関与していない」と明確に否定しています。

2017年1月31日の記者会見


次に視聴していただきたいのが、2017年1月31日の記者会見です。

今度はブルームバーグの日高記者が約3分にわたって熱く語り出しています。

この動画の32分11秒からのやり取りをご覧ください。



ブルームバーグ日高記者:

日銀のバランスシートについてお聞きします。日銀の今回の物価見通しでは、2%に達するのは2018年度頃とされています。今のペースで国債の買入れを続けた場合には、2018年度中には、長期国債は500兆円を超えていきます。当座預金も500兆円が視野に入ってきます。岩田副総裁は、2015年8月の国会答弁において、出口の過程で金利を引き上げていくときに、当座預金に対して支払う金利が、日銀が保有している国債の利回りを上回って、逆鞘が生じる可能性があるとおっしゃっています。また、どれくらいの逆鞘が生じるか等というのを、内部でシミュレーションをして、検討しているとおっしゃっています。そこで、黒田総裁にまずお聞きしたいのは、日銀の将来の損失について、シミュレーションしている論文がいくつかあるのですが、ご存知でしょうか。

今から挙げるのは2つあるのですが、いずれも日銀のOBが作っています。1つは、中央大学の藤木さんと早稲田大学の戸村さんの2015年9月「『量的・質的金融緩和』からの出口における財政負担」という論文です。この中で、彼らは、2016年中に2%に達する場合に、出口から15年間、日銀の収支は赤字になり、最大6.2兆円の赤字が発生するというシミュレーションをしています。もう1つ、これは比較的最近、昨年の3月に慶應大学の深尾教授が「量的緩和、マイナス金利政策の財政コストと処理方法」という論文をお書きになっており、1つの例なのですが、2018年末に2%が達成されて、金利が仮に2%上昇しているとき、その段階で日銀の保有国債のデュレーションが8年だとしたら、トータルで発生する損失が80兆円になるというシミュレーションの数字を出しています。

まず、この2つの論文について、黒田総裁は読んだことがおありかどうか、あるいは存在をご存知かどうかというのが1つ目の質問です。そして、2つ目の質問は、こういった数字というのは、荒唐無稽なのかどうかという質問です。そして、3つ目として、荒唐無稽か否かという意味での根拠は何かということです。

つまり、岩田副総裁は内部でシミュレーションをしているとおっしゃっていて、国会でも、なぜ出さないのかと言われたときに、黒田総裁をはじめ皆さんは「時期尚早だ」とおっしゃっています。ただ、異次元緩和をやって4年経つわけで、2%の達成はまだまだ先です。

そういった中で、いずれ出口が来たときに、大きな損失が生じるかもしれないということを、知らぬ存ぜぬで突き通すのは、説明責任を果たすうえで如何なものかと思います。日銀では計算しているけど、世の中の人には教える必要がない、知らなくてもよいのだ、ということであれば、戦前戦中の軍部の「知らしむべからず、由らしむべし」という姿勢と二重写しになっているようにも思います。その結果がどうだったかということは、皆が知っている通りです。これら3つの質問について、明確にお答え下さい。

日銀黒田総裁:

この場は、記者会見で金融政策決定会合の結果をご説明して、それに対するご質問を受ける場であり、演説の会場ではありませんので、おっしゃった点については、特にお答えするつもりはありません。

いずれにしても、私どもが常に申し上げているのは、あくまでも、最も重要なことは、2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現するということです。これは2013年1月に日本銀行が自ら決定し、政府との共同声明でも謳っているところでありまして、それに向かって実際の経済・物価・金融情勢等を踏まえて、最適な経済政策を行っているということです。

その際に、日本銀行の財務の状況については、もちろん十分配慮していますが、あくまでも最も重要な目標は、2%の「物価安定の目標」を達成することです。その上で、常に申し上げている通り、出口について今議論するのは時期尚早です。それは、そのときの経済・物価・金融情勢によって、出口に差し掛かったときの戦略も変わってくるためです。

米国でも、実際に、かつて述べていた政策と逆のルートで出口戦略を行っています。軽々に時期尚早なことを言って、却ってマーケットに余計な混乱を及ぼすのは適切でないと考えています。いずれにしましても、まだ2%に向けた途半ばの状況で、どのような出口戦略を採るかということについて、具体的な形で申し上げるのは適切ではないと考えています。常に繰り返していますように、出口に際しては、バランスシートをどうするかということと、金利をどうするかということは、重要な2つの要素になるということはどこの国でも同じですし、日本でも同じですが、それをどのような形で進めるかについては、あくまでもそのときの経済・物価・金融情勢によって決まってくるということです。

黒田総裁は頑なに情報開示を拒んでいます。

日銀内部では「将来の損失」を見込んでおり、シミュレーションもバッチリやっているようです。

これらのやり取りを見ている限り、残念ながらもう確定しちゃっていますね。

ブルームバーグの日高記者があまりにも斬り込み過ぎていて、変な圧力がかかって、日銀の担当から外されるじゃないかと私は少し心配しています。

国内メディアに比べてしがらみが少ないことが影響しているのか、海外メディアの方が本音ベースで取材しているように感じます。

(国内メディアの記者達は毎回、当たり障りのない質問を繰り返すばかりで、全然、頼りになりません。情けない話です。)

次の日銀政策決定会合は3月15日(水)~16日(木)となります。

3月16日(木)に行われる記者会見の場でブルームバーグの日高記者が何を話すのか、要注目です。
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