ニホンウナギの稚魚シラスウナギの漁獲量が2月末時点で昨季の10分の1に激減していることが水産庁のまとめでわかった。

 国産養殖ウナギの多くは日本近海で捕獲されたシラスウナギを育てたものだけに、卸価格は早くも「土用の丑(うし)の日」に向け急上昇している。乱獲による資源枯渇も一因と見られており、近い将来、ワシントン条約で規制対象となる日が来るかもしれない。

 シラスウナギの漁期は、太平洋を回遊した後、日本近海に来て川を上り始める12月~翌年4月だ。水産庁によると、今シーズンは例年にない不漁で、2月末までの漁獲量は2・4トン。前年の同時期は22トンだった。

 国内で消費されるウナギの99%(約6万5000トン)は養殖で、そのうち3分の2は中国などからの輸入だが、3分の1は国産の養殖ものだ。シラスウナギを捕獲してから出荷できるまでに育てるには最低でも半年かかるため、1月末までにいけすに入れないと夏の土用の丑の日には間に合わない。日本養鰻漁業協同組合連合会の担当者は「中国からシラスを輸入して対応しているが、需要においつくかどうか」と焦る。

 価格にも影響が出始めた。ウナギ問屋によると、かば焼き店への卸価格は、昨秋は国産の養殖ものが1匹520円前後だったが、現在は570円に。中国産も470円前後から520円前後に上がっているという。店頭価格にはまだ影響していないが、「夏場に向け上がる心配もある」(問屋)という。

 不漁の原因について東大・大気海洋研究所の木村伸吾教授(海洋環境学)は「昨年のエルニーニョ現象の影響で海流の流れが変わり、シラスが日本近海にたどり着けなかったのでは」と分析する。

 乱獲による資源の枯渇を挙げる声もある。今シーズンの落ち込みは異例だが、シラスの漁獲量は1960年代前半の200トンから年々減少し、近年は10トン前後に落ち込んだ。水産総合研究センターの田中秀樹繁殖研究グループ長は「養殖用に天然の稚魚が大量に捕獲され、子孫を残せないウナギが増えている」と懸念する。同センターでは今月、ウナギを人工的に孵化(ふか)させる「完全養殖」に世界で初めて成功したと発表したが、実用化はまだ先だ。

 欧州で捕れるヨーロッパウナギは、稚魚が乱獲されたとして、2007年にワシントン条約締約国会議で輸出入の規制が提案され、日本も賛成して可決。昨年3月から輸出国の許可書がないと、輸出入ができなくなった。

 東京海洋大の田中栄次教授(資源管理学)は「漁獲枠を決めるなどしっかり資源管理しないと、ニホンウナギも規制対象に上る可能性がある」と警告している。

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