ハゲ専
テーマ:Short piece
2005-01-31 17:16:39
私にはどうも、昔から脇役を好きになる癖があるらしい。
映画やドラマを見ても、マンガを読んでも、とにかく、主人公に惚れ込んだ思い出はあまりない。
ひと昔前のジャンプで例えるならば、
「スラムダンク」では、花道じゃなくミッチーが好きだったし、
「幽遊白書」ならば、幽助ではなく飛影、
「ドラゴンボール」に至ってはべジータが一番好きで、
べジータが登場するまでは、ピッコロLOVEだった。
最近のもので言うと、
「ONE PIECE」では、ルフィではなくゾロとサンジ、
「HUNTER×HUNTER」ならば、ゴンではなくキルア、といったところだ。
しかし、そういう人は少なくないだろう。
高校時代、友人とマンガの話でよく盛り上がったが、
私の好みに、何人もが同意してくれた。
だが、そんな彼らでも、
納得してくれなかったキャラクターがひとりいる。
『AKIRA』の登場人物、鉄雄だ。
なぜ、金田じゃなく鉄雄なのか?
私は彼の弱い部分が好きなんだと思う。
不幸な家庭環境の所為で、卑屈な性格ではあったが、
金田を兄のように慕い、また逆にコンプレックスを感じていた。
それが高じ、更に、あるきっかけで金田と対立することになるが、
それでも心の奥底では、自分を理解してほしい、
認めてほしい、と、鉄雄は金田に救いを求めていた。
私はそんな鉄雄のことを「守りたい」と思ったのだ。
そう。 最後まで鉄雄のそばにいたカオリのように。
今でこそ、上手く説明することができるが、
その当時、私はしどろもどろにしか答えられなかった。
私がそんな状態では、やはり、理解してもらえない。
彼ら曰く「鉄雄はどう考えてもかっこ悪い」とのこと。
しかし、友人たちは何が何でも納得してしまいたかったらしく、
その理由を、独断と偏見で勝手に、こう判断してしまった。
「たぶん、あいつはハゲ好きやねんて。」
おい、おいおい。
ちょっと待て、こら。
確かに鉄雄もべジータもおでこ広いけど!
飛影は額に目までついてるし、ピッコロなんて丸ハゲやけど!
私はそれを必死で否定したが、もう彼らの解釈は覆らなかった。
しかも彼らは、ことある毎にそれを周りに言いふらし、
最終的に、私は“ハゲ専”のレッテルを貼られてしまった。
しかし、そう言われ始めて4年ほど過ぎた頃、
私は自ら“ハゲ好き”であることを認めた。
私に元々そういう素質があったのか、
それとも彼らに吹き込まれた所為なのか、
今となっては、もう自分でもわからないが。
だが、これだけは言いたい。
私が鉄雄を好きな理由は、決しておでこが広いからではないし、
私は“ハゲ専”ではなく、単なる“ハゲ好き”だ!
それさえ理解してくれれば、もう何でもいいさ。
タイトル: AKIRA DTS sound edition







コーヒーさえあれば、生きていけそうだ。


