「儲け」のためにできること

日々お客様の「儲け」のための事例やスキームをご紹介します。


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ある日の夕方、突然社長の奥様から電話がかかってきました。

「土肥さんが言ってた通り、A社から入金がありませんでした。」

 

今回相談の電話をいただいた会社は、内装工事業を40年以上やってきた会社です。

直近の業績も順調です。売上高1.2億 粗利益率35% 経常利益1,500万

 

順調にきていた中での落とし穴でした。

 

今回の仕事は得意先から紹介されたA社のものでした。

2現場の請負総額1,300万。そのうち600万が未回収のままだったのです。

 

とにかく金額も大きかったので急ぎA社と連絡をとってもらい、

翌日直接状況の確認をするために、社長と息子さんが会いに行きました。

資金繰りの状況が悪いことを確認し危険だったため、すぐさま弁護士の先生に依頼をし、債権回収計画を立て分割で「支払いを受けている」状況です。

ちなみに回収額の10%を先生に支払う約束です。

 

これを機に会社の皆さんと話をしました。

なぜ起きてしまったのか。今後どうすればこのようなことがなくなるのか

 

まずは、もし回収できなくなった場合どう影響するのか

①回収できるはずの600万がなくなる⇒他から600万用意しなくてはならない

②売上がなくなるということではなく、利益が600万なくなるということ

せっかく頑張って稼いだ利益が一気にパアです。

 

仮に600万を利益率35%の仕事で取り戻すには売上1,700万が必要。さらにかかった外注費や仕入、人件費、交通費など全部なかったことにするためにはもっと何倍もの売上が必要となります。そう考えると売掛金の回収は営業担当さんだけの仕事ではなく、会社の最重要事項と考えるべきです。

 

では未収金の回収漏れを防ぐにはどうすればよいか

 

それは「自社も相手先も未収金の入金状況を知っている」という環境作りと「早期の解決」です。

 

未収の管理は経理の方がやっていると思います。未収金がちゃんと入金になっていても、なっていなくても社長、営業の方に状況報告をして欲しい。情報を複数の人で共有することが大事です。

 

予定日に入金がない、請求額より少ない金額が入金になっている。

これは危険なサインです。契約以外でこんなことが起こるのは、資金繰りに困っている以外にありません。このような場合はすぐに相手先に電話です。入金がないことを相手に知らせ、いつ支払われるのかを決めます。単純なミスであれば電話一本で解決します。「ごめんなさい、今日振り込みます」。

 

時間が経つほど、回収率は下がります。問題が大きくなる前に解決するのです。

大きくなってしまったら時間とお金をかけて手を打たなければなりません。

入金があるまで今やっている仕事をストップする

手形での回収に切り替えて相手の支払の優先順位を上げる

法的な手段をとるなど他の行動をしなければなりません。

 

我々中小企業は約7割が赤字だと言われています。30年以上続いている会社でも倒産する時代です。ほとんどの企業が資金繰りに余裕がない中、入金が止まる可能性は全ての会社にあります。自社のことは自社で守る。回収までが取引という認識をみんなが持つことが重要だと思います。

ちなみにうちの事務所でも毎月1日の全体会議で未収の確認をしています。すぐに連絡をしますと回収ができるのですが、そのままにしておくと難しくなり困っています。

                                    担当 土肥宏行           

 

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不動産賃貸業A社の社長は現在75歳。

後継ぎである二男は一般企業に勤めており現社長が引退する時期は未定ですが、社長の年齢も考え相続対策を検討することになりました。

 

社長の気がかりなことの一つが、自分が死んだら二男へスムーズに会社を継がせることができるか?ということでした。

 

現在の株主構成は社長95%、社長の奥様5

社長が亡くなった場合、95%のA社株式は、

①相続財産となり相続人全員で誰が相続するかを話し合いで決めることになります。(遺言がない場合)

②中小企業の株式は上場株式とは違い売却換金できないにも関わらず相続税の対象になり、株価によっては多額の相続税負担になる可能性もあります。

 

A社の後継ぎは現時点では二男に決定しているものの口約束にすぎません。

社長としても、なるべく早めに二男夫婦へ株を移転し、生前にすっきりさせておきたいという要望があったため、社長が元気なうちに二男夫婦に贈与することにしました。

まずはA社の株価を計算しました。

 

 

社長が所有している株を全て二男夫婦に贈与する場合、贈与税がかからない範囲内で毎年110万円までの株を贈与すると6年かかります。

しかし、贈与税の最低税率10%の範囲内で贈与すると2年で贈与することができます。

 

社長の相続税の試算をしたところ相続税の税率は40%(以下の写真より)

 

 

10 %の贈与税を払っても2年で株を贈与する方が結果的にも節税になることから、2年で贈与することにしました。

 

社長が元気なうちに株主の確認と必要な整理を行い、後継ぎへスムーズに会社を継がせることができるようにしておくことが大事だと思います。

 

社長から息子さんへの株の渡し方は、①社長が元気なうちに、②早めに検討することで、いざという時にあわてなくて済むと思います。

一度、後継ぎへの株の渡し方について考えてみてはいかがでしょうか?

 

                                                         担当 江原智恵子

 

 

 

 

 

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私が担当しているC社のお話です。

 C社は卸売業をやっていて2013年までは業績が順調に推移していましたが、ここ3年で売上は約9割の大幅な減少。後継者もいないので会社を辞めることを検討しました。その際、社長よりいつ辞めればいいのか分からないとのこと。赤字が続いているのですぐに辞めた方がいいのではないか、ただ、売上が回復するのを待つため会社を続けたい考えもあるので、その場合には自分の手元に入るお金がどのくらい減ってしまうのか心配しているとのことでした。

 

 そこで今年の12 月で会社を辞めた場合と社長が65歳になる4年後に会社を辞めた場合では社長の手取り額が変わるのか試算をしてみることにしました。

 

 

パターン1.会社を12月で辞めた場合

 

 H29.12に退職金を支給し、残ったお金は配当として支給した場合で所得税、住民税を引いた後の金額は以下のようになりました。

7,063万円。

実はこの会社、預金が1億あって借入金は無いなので、年内で会社を辞めても社長はこれだけもらえます。

 

パターン2.4年後に会社を辞めた場合

 

 

※1.4年間で売上は回復せずに経常利益は直近の実績額▲800万円で推移していき預金残高が減ることで手取り額の最低ラインを試算しています。また、4年間の役員報酬額は変えずに支給し、パターン1と同様に会社を辞める年(H33.12 )で退職金と配当を支給しています。

 

そうすると、4年間の手取り総額は7,572万円となり、パターン1 よりも509万円増える結果となりました。売上が回復しないままでもこれだけもらえるのです。

パターン1 よりも手取りが多くなったのは、会社が4年経過したことで他の所得よりも所得税の対象となる金額が少ない退職金の支給額が増やせたこと(3,840万円⇒4,864万円)が大きく影響しています。

この結果から会社をすぐに辞めることはせず、社長は売上を増やすことに専念できることがわかりました。

 

今回ご紹介した会社は、預金が多く借入金などの負債も無いので、4年間赤字が続いても社長の手取り総額は増えるという極めて稀なケースでした。ただし、会社を閉める際に買掛金や未払金などの必要な支払いが残っている場合には、辞めるタイミングを誤ってしまうと社長の手取り額は減ってしまう可能性が考えられますので、一度試算をしてみてはいかがでしょうか。

 

                              担当 柴﨑 誠

 

 

 

 

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