「儲け」のためにできること

日々お客様の「儲け」のための事例やスキームをご紹介します。


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私の担当しているエステを2店舗で行っている会社さんの話です。

2年ほど前に業績について相談できる税理士に顧問をお願いしたいということでSMC税理士法人に駆け込みで来たお客様です。

当時の社長の悩みは「良い人材がいない、募集をかけたけど良い人が来ない」という事でした。

エステは人が商品です。私たち会計事務所も同じです。

人ごとの技術、魅力によってお客様にファンになってもらい、継続的にお付き合いさせていただくことが仕事です。社長に話を伺うとお客様の数は少しずつ減ってきている、社員に良い技術を持ったスタッフがいないからお客様が離れてしまうんだと言っていました。

その時の会社の状況を見てみましょう。

 

 

3店舗で社員が8人、バイトが8人。

バイトは社員換算で÷2だとして、社員数12人。

社長「労働分配率は業界平均が約60%だから、ほぼ平均どおりだね!」

労働分配率とは、売上から化粧品の仕入等の変動費を引いた粗利益に対して人件費が占めている割合を言います。

率だけを見れば確かに業界平均位ですが、社長の給料は月30万、それで労働分配率が平均と同じというのは悲しい現実ですね。

それに経常利益はマイナスです。

 

家賃などの毎月かかる固定費には無駄なものはありませんでした。ということは、儲けが少なくて損失が出ていることになります。

 次に、1人当たり生産性を見てみましょう。1人当たり生産性とは、社員1人が1月に稼いでいる粗利益のことです。

 

 

 

この会社さんは社員1人が月に481千円稼いでいることになります。

この481千円から固定費が払われて、残った金額からしか給料は払えません。

固定費を1人当たりに直すと「18,975千円÷12人÷8ヶ月=198千円」です。

つまり、どんなにあがいても

「1人当たり生産性481千円-1人当たり固定費198千円=283千円」

しか給料は払えません。

 高い技術を持った人は、より良い条件で働ける会社へ行きます。

どんなに頑張っても給料が283千円しか払われない会社では優秀な社員は転職してしまいます。

 

 社長にさらに詳しく話を伺うと、会社を始めたうちは儲かっていたが、5年前に出来る社員が続けざまにやめてしまった。

補うために技術がなくても人をたくさん採用していたらしいです。

 

雇った以上は給料を出してあげないといけないので、お客様を割り振っているのが現状でした。

優秀な人が辞める→人数で補う→1人当たり生産性が下がる→給料が下がる→優秀な人が辞める→・・・

という負のスパイラルを5年間繰り返していたようです。

このままでは優秀な社員から次々と辞めてしまいます。

 

1人当たり生産性を高めるには「粗利益を増やす」か「今の仕事を少ない人数で回す」かしかありません。

根本の問題を解決するためには粗利益の額を増やすべきですが、売上は減り続けている現状を踏まえると売上を増やすには時間がかかるので、人数を減らすことを提案しました。その上で、中期的に1人当たり生産性を高めるために目標を立てました。

 

 

 

この目標を達成するために、お客様をどう捌くか、エステコースの時間の見直し、バイトに出来る作業のリストアップを行っております。

具体的な数字の目標が無ければ何も計画は出来ません。計画が出来て初めて達成するための方法論を考えることができます。

 

業界平均より1.2倍高い給料を払わないと優秀な人材を雇い続けることができない→1.2倍高い給料を払うには1人当たり生産性を上げるしかない→1人当たり生産性を上げるために何をするかを一緒に考えて社長に実行してもらいます。

 

私たちSMC税理士法人が社長に提案できる「入口も出口も数字」のお手伝いを紹介させていただきました。

 

                                                       担当  工藤 正悟

 

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弊社主催の儲かる会社と儲からない会社の違い」セミナーにご参加いただき、その後栃木県からわざわざ相談にお見えになった内装屋さんの社長さんと経理担当者の方。

 

社長さんは40代前半、社員は22名、地場ゼネコンからの売り上げが順調だったので10年前に個人から法人成りしたそうです。

その後売り上げは順調に伸びていっているようですが、資金繰りがどうもうまくいかないとのこと。

 

直近の業績はこんな感じ

 

 

売上 7.5

粗利益率 27.7

経常利益 386万円

 

会社を設立してから10年でこの規模まで伸ばした社長の営業力はなかなかのもの。

ただし、仕事をとるのは上手だけど管理があまり上手ではない・・・(あまり儲かってはいない)。

 

年商5~10億規模の同業他社と比較してみると

 

 

社長さんはもっと受注すれば・・・、もっと売り上げを上げればなんとかなると思っていますが、この体質のまま受注が増えてもきっとなんともならないだろう。

 

 

まず社長さんが粗利益率を最低30%と決めて、見積もり管理を営業に任せずに自ら行う必要がある。それから工事現場ごとに竣工した工事の利益を再度確認し、材料費・外注費の適正化を図る。

 

粗利益率30%を達成することができれば、労働分配率は67.4%から62.4%まで下がり、社員一人当たり生産性は947万から1,024万円まで上がり、経常利益は2,080出ることになる。

 

 

 

 

粗利益率30%が無理でも、仮に1%改善できれば、7.5億の売り上げの場合最終利益で750万上乗せされる。

 

インフレ時代の社長の関心ごとは「売り上げ」でよかったが、デフレ時代の社長の関心ごとは「利益(利益率)」にしなければ、最終的に利益を計上することはできないだろう。

 

こんな話をしながら、ふとバランスシートに目を向けてみると、もっと大変な問題があった。

未成工事支出金 2.54億・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

仕掛り工事である未成工事支出金2.54億のうち8,000万は、積もりに積もって決算を黒字にするためにいわゆる在庫を水増しして計上していたとのこと。

 

 

 

実質的には赤字だけど、銀行からの資金が止まるのを恐れて、表面上黒字を装ってきたいわゆる粉飾決算だった。

 

税理士さんと相談しながら仕方なく黒字決算を繕ってきたのだろうが、8,000万もの不良をかかえた会社、本来大損している会社が税金まで払って借金の返済をしながら今後再起できるとは到底思えない。

 

社長さんには、思いきって銀行に相談したらいいじゃないですか?とアドバイスした。もちろん、今後の具体的な改善策と計画を添える必要があるだろう。また少々ウルトラC的な方法になるが、決算書の未成工事支出金2.54億はそのままにして、税金上の計算だけ欠損に落とす方法もある。

 

 

 

いずれにしても、税金徴収の原則は「担税力」だから、実質的に担税力(儲け)のない会社が納税しながら再起するのは、不可能だろう。

 

過ぎ去ったことを今更どうこう言ってもしょうがない。

納税の回避と今後の社長の徹底した見積もり管理で、実質8,000万の債務超過を5年内にケリをつけるとの社長さんの覚悟が大切だと思う。

 

 

 

                                                                    担当 関根 威

 

 

 

 

 

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「増資(会社の資本金を増やす)をしたいんだけど…」


 ある会社の役員会議で、役員からこのような話が出ました。
 後で理由を聞くと、その役員は会社の議決権を持ちたいということでした。
 
 最近は、創業家以外が社長になるケースが増えていると思います。
 いわゆる【雇われ社長】というやつです。
 予測ですが、今後さらにこういった会社は多くなっていくのではないでしょうか?
 だから、雇われ社長であっても、株を持って議決権を保有したいという要望は多々あります。


 この会社の場合は、自分自身がお金を入れて議決権を持つことに意義があったため、増資という話に繋がっていきました。


 ところで、会社の資本金を増やす理由はいろいろあります。
 例えば、債務超過を解消する目的に増資するということがあります。
 債務超過とは、会社の「資産」より「負債」の方が多くなってしまうことです。
 会社の資本金を増やすことにより、負債を大きくせず資産を膨らませることが出来るため、短期的に債務超過を解消することは出来ます。
 もちろん、事業で利益を計上しないと、また債務超過に陥ってしまいますが…


 では、資本金の規模感というのは、どんな感じなのでしょうか?
 急な展開になっていますが、調べたくなったので調べてみました。
 経済産業省が行った平成26年企業活動基本調査によると、資本金の規模感がなんとなく分かります。


 さて、その会議での続きです。
 「増資でも、やり方によっては所得税や贈与税がかかることもありますよ」
 「いやいや、ゾウヨじゃなくてゾウシ!」


 すみません…
 この、コントの様なやり取りをどうしても載せたくて…(笑)
 現実にそういったやり取りが起きましたので…(笑)


 普通、会社の資本金を増やしただけで税金がかかるなんて思いませんよね?
 私もそう思います。

 そう思っていました。


 次の写真は、考え方を整理するために私が作った表の一部になります。




会社の資本金を今の発行済株式数で割ると、1株当たりの発行単価は125,000円でした。
 この会社は自己資本がとても充実しているため、1株当たりの時価はザックリ100万円です。
 だから、増資前の株式の総額は1億6,000万になります。
 ここに会社の資本金を1,000万円増やすにあたり、1株当たりの発行単価125,000円で行うと…

 「増資後」の株式の総額は「増資前」より1,000万円増加するため1億7,000万円になります。
 これを発行株数で割ると、1株当たりの時価が約71万円になってしまいました。


 え!?
 会社の資本金を増やしただけで株価が下がるの!?
 ①と②の株主からすると、増資によって大損してしまいます。
 逆に、③・④・⑤の株主は得しました。
 この損得(特に得した部分)に税金がかかる可能性があります。


 会社の資本金の増やし方には、注意が必要です。



                             担当  堺 友樹



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