▷  昨日も九州のある都市の、公教育と塾教育のノウハウを取り入れた新しい試みについて反対の意見を述べたが、当然、塾を30年生業としてきた私としては、それなりの教育理念を持って続けてきた。

それは、如何に個性を伸ばすか、という一点だ。学校成績を上げるのは単なる手段に過ぎない。だから、時にはテクニックを教えることもあったことはある。しかし、最も重視した点は、しっかりと考える習慣だ。そして、やればできるという自信、確信をもたせることだ。
それ以外に、私は、何もやってはいない。
全て子供達の自発能動性に任せた。(かと言って、野放図に放っておいたわけではない。)  これが、生命活動の本来の姿だと信じるからだ。

▶︎さて、話は変わるが、今日は市をあげて健康に取り組み、成果をあげた事例だ。
長野県佐久市での取り組みの記事である。


▶︎  それに反して、大阪市の橋下市長による急激な改悪政策によって、学校現場は今、最悪の状況を呈している。

教職員のみならず、市職員も大変なおもいをしている。新自由主義経済原理的手法を堂々と取り入れて、我がもの顔の橋下市長の元でどれだけの職員が犠牲をはらわされ、あるいは、退職し、そして、一番滑稽なのは、肝入りで募集した、公募校長や公募区長さん達が、まぁー、次々と問題を起こし、公募区長なんか半数もやめているという。公募校長などは、論外である。

常識で考えても、教師経験のない人間が、単に会社経営に携わった経験を活かして学校経営を合理化しようというのである。

全国の中で成績最下位グループの汚名を晴らしたい橋下市長の意向だろうが、公募校長が会社で行った新自由主義的競争原理など、教育現場とは私に言わせれば180度違う世界なのだ。学校現場は、共生現場なのだ。競争原理など全く相容れない社会なのだから。

おろかな橋下には、取り巻きが悪すぎる。そして、反対者は切り捨てる。こんなファシストの元で、大阪は立ち直れない。早く辞めてくれ。

そろそろ、大阪人も橋下のバカさ加減に気が付き始めたのか、そして、マスコミも気がつき始めたのか、取り上げる回数もかなり減った。かつての勢いは、全くない。
橋下が一番よく知っているだろう。

もし、選挙に落ちれば、〈自分だけよければいい〉人間の橋下は、二度と政治の世界には戻らないだろう。そんな、大阪市民や国民ために自らを犠牲にする心など、初めから全くないのだから。このことは、テレビのインタビューで答えていた。「落ちたら、二度と出ない」と。

▶︎ そんな、大阪とは、対照的な佐久市での素晴らしい取り組みの記事に私は、行政のあり方を見る。

赤字を減らすことは確かに重要だが、橋下のように、なんでもかでも予算を切り捨てる手法は、赤字解消には手っ取り早い。言ってみれば誰でも出来ることではないか。

その中でも、人間の営みとして、やっていいことと、やってはいけないことと、これからの未来への繁栄を鑑みてやるべきこと、とがあるのではないかと私は思っている。

橋下は、やるべきことはやらずに、やってはいけないことばかりやっている。こんな最低の市長をなぜ大阪市民は選ぶのか?
( 単なるノリでしょうね!)

▶︎ 時代は、今や、格差社会。競争社会。
また、画一的なのっぺらぼうの社会。ノウハウ社会だ。どこを向いても同じ顔ばかり。何がAKB48か?わたしには、舞台に登場する女の子達がみんな同じ顔に見えてしまう!

昔の日本企業は、社員を大事にした。社員の給料をなんとか確保するために社長は、東奔西走したものだ。

今は、企業利益を追及し、資本家への配当を目指す。社員には課題とスキルアップを要求し、少しでも劣るものはリストラの対象。何のための企業経営かと言えば、企業利益を出し、株主への利益配当を最優先にするためだ。

株式市場が全てかのように経済が動く。しかし、その紙切れは、もはや裏付け実態のない吹けば飛ぶような単なる紙切れなのに、欲のつっぱった人間は、怒涛のごとく金儲けにはしる。企業も個人も。

▶︎ また、昨日、村上春樹の新本が出版されたそうだが、ハルキストと呼ばれる種族がいて、その短編集に登場する実在する場所やお店などをツアーで紹介する映像があったが、私は、むしずが走った。

気持ちが分からぬのではない。

私は、流行作家というものを読んだことがない。当然、村上春樹など一冊も読んでいない。読んでいないのに、偉そうに言うな!とお叱りをうけそうだが、わたしは、なにも、村上春樹の作品がどうのこうのと言うつもりはない。気になるのは村上春樹現象とも言うべき事件だ。これはAKB48現象が文学の世界に発生しているのではないかと思うのだ。文学や哲学が、自己の内面世界を形成するのに必須のものだと思っている私は、いつ頃からか、文学がファッション化してきていることに一抹の不安を感じている。これも、教育の画一化、のっぺらぼう化のなせるわざではないのか?

▶︎  わたしは、ビートルズ世代だ。
確かにビートルズを良く聴いた。中学の時、誰よりも早くビートルズを聴いた。しかし、ビートルズが来日し、公演をし出してからは、あの日本での騒ぎっぷりに腰が引けて渦中の人にはなれなかった。若者の心をつかんで離さなかった、という現象面では、今のAKB48現象と変わりないのかもしれないが、あの頃のビートルズには、アンシャンレジームに対峙する要素があったのではないかと思っている。
若者の反体制的運動が世界中で起こり始めたころだった。

…  私はもう待てない。
日本から、真の幸福な戦争のない社会を建設するためにも、生命尊重に裏打ちされた哲学を背景に、新しい世界を目指して政治家も行政マンもそして、国民も真実はどこにあるのか、マスコミやテレビ報道を真実だと思っている人が大半だと思うが、真実はそこにはないことを知って欲しい。

▶︎ 奇しくも、スノーデン氏がアメリカの裏の顔を暴露したように、ネット社会ではそこここに真実が垣間見えているのだ!

画一化程怖いものはない。形式化ほど効率的かもしれないが無味乾燥なものもない。
色んなものが混ざっているから豊かで楽しくて生きがいがあるのだ!(⌒▽⌒)

引用開始
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長寿食「ぴんころ」、学校給食に


▶︎ 長野県佐久市が4月から、小中学生を含めた若年層への保健活動を強化し始めた。

減塩で野菜やたんぱく質が豊富な市開発の長寿食「ぴんころ食」を給食に出し、脂質や血糖の値が高い小中学生には、保健師が健康相談を実施することにした。

▶︎ 厚生労働省が昨年発表した2010年の「都道府県別生命表」で男性に続いて女性も長寿日本一となった長野県。

全国の市区町村別順位では、佐久市は県内で唯一男女とも上位20位以内に入り、「長寿のまち」としての健在ぶりを示した。

 にもかかわらず、市が子どもたちを含む若年層への保健活動を強化するのは、食の欧米化などの影響が健康を損ねているからだ。

▶︎  市などの10年以降の調査によると、

塩分摂取量は、加工食品や外食をとる機会が増えたことで、

女性(全世代平均)が国の目標値の1・8倍、

男性(同)は1・4倍を記録。

血糖値も男女とも県平均を上回った。

総コレステロール値が高い脂質異常の小学生の割合は5年で9%から15%に増えた。


▶︎ このため、小中学校で行っている血液検査に血糖値検査を追加し、早くから生活習慣病の芽を摘む。

検査結果に応じて健康相談を実施し、食事など1日の生活を記録する「生活点検票」も配る。

ぴんころ食の紹介チラシも保護者向けに作成し、食生活の大切さについて親子で考えてもらう。


▶︎ このほか、新たな命を育む妊娠期の女性への食育活動にも力を入れるほか、35~39歳の健診の自己負担軽減を図ることにした。


▶︎ 市は1963年、脳卒中の死亡率が日本一で、長寿の街には程遠かった。

しかし、吉沢国雄院長率いる市立国保浅間総合病院や市、主婦らでつくる保健補導員会などが一丸となって
予防医療に注力。
減塩や、不足気味の動物性たんぱく質の摂取を指導するなどした。

半世紀に及ぶその積み重ねが寿命を延ばしてきた。

 ぴんころ食の推奨などを提言した市の「新しい保健」の検討委員会(委員長=宮地文子佐久大副学長)は、こうした保健補導員を若年層への働きかけに活用することも提案。

宮地委員長は「(子どもを含めた)各世代に合わせたきめ細かい戦略が大切だ」としている。

(2014年4月10日 読売新聞)
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引用終わり