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2009年03月17日(火) 08時05分02秒

帰化許可申請のための韓国戸籍調査

テーマ:在留資格・家族関係

行政書士の吉川です。


当事務所は帰化許可申請(日本国籍取得)や日本に入国・在留するためのビザ(在留資格)についての業務を専門としています。


例えば、帰化許可申請にあたっては、出身国が発行する親族関係証明書を提出する必要があります。韓国ならば日本同様の戸籍情報(家族関係証明書、婚姻関係証明書、基本証明書等)がありますが、韓国の本籍地がわからない場合もあります。


そのような場合、韓国本国の役所に戸籍調査を依頼することになりますが、韓国の役所の方々は誠実に戸籍調査に協力してくださいます。ご参考までに、丁寧に対応していただいた例をプライバシーに関する部分を伏せて引用させていただきます。


私は英語の出生証明書等の日本語訳の他、中国語の公証書や韓国の戸籍の日本語訳も行っています。特に韓国語は日本語同様の敬語表現が多くありますが、以下はなるべく原文そのままに訳しています。戸主(戸籍の筆頭者)も本籍地も詳細にわからずに調査をお願いせざるを得なかった例でした。それにも関わらず、非常に丁寧に対応・回答していただきました。

はじめまして、

除籍謄本発行を担当している●●●です。


郵便で送っていただいた除籍謄本発給申込書は確かにいただきました。申請なさった除籍謄本発給は不可能なのですが、その理由は以下のようなものです。


1.除籍謄本を交付するためには戸主、本籍を正確に記載していただかないと交付が不可能となります。●●●様が申請された電算上の除籍謄本を確認した結果、また、イメージ除籍(イメージ除籍というのは、除籍簿等が手書きで作成された場合に、これを電算化して画像ファイルとして保存した除籍簿を言います。)も確認しましたが、除籍簿がありません。もし、●●●様が戸主でなく、除籍簿の構成員の場合、本籍地が●●●●●●でも探すことは困難です。


その理由は、除籍簿を全部確認して●●●様がいるか確認しなければなりません。これは事実上、不可能と思わざるをえません。


2.しかし、●●●様の申請事項をもう少し徹底的に確認するために、●●●●が本籍で姓が●氏の戸主を調査し、除籍部の構成員まで確認しましたが、●●●様の氏名がありません。


●●●様が申請された除籍謄本を発給できないことを申し訳なく思います。もし、他の手がかり等がある場合には、また申請していただければと思います。

手を尽くして調査していただいた上に、イメージ除籍についての説明も含めて丁寧に回答していただいています。本当に感謝するばかりです。


韓国の戸籍が見つからない場合にはこのような手紙の原本と翻訳文を申請資料に添付します。もちろん、この他にも韓国の役所の押印や消印付返信封筒も調査を実施したという証拠として重要になります。



■帰化許可申請の資料作成にあたっては海外の官庁はもちろん、日本の官庁・市区町村、また会社や学校の方々も含めて多くの方々にご協力いただいています。その一例としてご紹介しました。

なお、2008年1月1日に施行された韓国の「家族関係登録制度」の下では『本籍地』は『登録基準地』という名称になっています。







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2009年01月03日(土) 15時59分51秒

明けましておめでとうございます。

テーマ:在留資格・家族関係

行政書士の吉川です。昨年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願い申し上げます。


昨年はおかげ様で、日本滞在のためのビザ(在留資格)や帰化許可申請(日本国籍取得)に関して多い日は10件以上、通常でも5件前後は電話でのお問合せをいただきました。ただ、お客様との打合せや外出中のことが多く、受付の者に伝言を残していただいたお客様にしかご回答できませんでした。しかし、それでも毎日3件程は回答させていただくことができました。加えて、メールでも毎日数件のお問合せをいただきました。その結果、昨年は1000件を超えるお問合せに回答させていただきました。決して多い数ではないかもしれませんが、これ以上は難しい気もします。もちろん、至らない回答もあり、力不足を痛感する次第ですが、少しでも参考になれば幸いです。また、ご質問いただいたことで私にとっても発見や勉強になることも多く、感謝しております。


お問合せの他、おかげさまでご依頼も数多くいただきました。本当にありがとうございました。もっとも、スケジュールが合わないため、お引受できないこともあります。そのような場合には他の信頼できる行政書士事務所、またはご相談内容によっては弁護士事務所をご紹介させていただいています。せっかくご依頼いただいたところ、お手数をおかけすることにはなりますが、行政書士が紹介する他の事務所ということで安心・信頼していただければと思っています。


一方、そのように日々のお問合せやご依頼のため、ブログについては更新ができませんでした。しかし、まずはご依頼とご相談を優先すべきと考えています。


今年も昨年同様に少しでもお役に立てればと思います。なお、電話でのお問合せについて不在時には原則として当日折り返しご連絡いたします。また、メールでのお問合せには原則2営業日以内に回答させていただくようにしています。しかし、お問合せやお客様の申請が重なった場合にはどうしてもご連絡や回答が遅れてしまうことをあらかじめご了解下さい。



下の写真は2009年元日の日の出と言いたいところですが、2008年12月大晦日の夕日になります。六本木ヒルズの展望台 、52階の地上250mから見た夕日です。


My事務所Blog-2008年夕日


落日に昨年の感謝を込めつつ、今年の皆様のより一層の繁栄と健康を祈念いたします。今年もよろしくお願いいたします。






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2008年06月07日(土) 23時42分22秒

平成20年6月4日の国籍法違憲判決

テーマ:在留資格・家族関係

既に新聞などでも報道があったように 、平成20年6月4日に国籍法の規定に関する違憲判決が示されました。


日本では婚姻関係のない日本人の父と外国人の母の間に生まれた子について、父が生前認知した場合は出生と同時に日本国籍を取得できます。つまり、両親の婚姻は必要ではありません


しかし、生後認知の場合は国籍法3条が、両親の婚姻を国籍取得の要件としています。このように、生前認知と生後認知により、両親の婚姻の要否が異なるため、これが合理的理由のない差別的取扱いとして憲法違反とされました。




さらに、判決は国籍法3条が要求する婚姻について、憲法違反とするだけではなく、以下のように解釈して原告のお子さん達に日本国籍を認めました。


国籍法3条 1項の規定を分解すると、以下1)から4)の要件を満たし、5)の届出をすることで、6)のように日本国籍を取得できます。

1) 父母の婚姻及びその認知により嫡出子たる身分を取得した子

2) 二十歳未満のもの(日本国民であつた者を除く。)は、

3) 認知をした父又は母が子の出生の時に日本国民であつた場合において、

4) その父又は母が現に日本国民であるとき、又はその死亡の時に日本国民であつたときは、

5) 法務大臣に届け出ることによつて、

6) 日本の国籍を取得することができる。

この1)の「父母の婚姻」という部分があるため、両親の婚姻が国籍取得の要件となってしまいます。そこで、判決はこの1)を無効とし、以下の0)という前提の下、その他の規定は有効としました。その結果、原告に日本国籍が認められたことになります。

0)日本国民である父と日本国民でない母との間に出生し,父から出生後に認知された子で

1) 父母の婚姻及びその認知により嫡出子たる身分を取得した子

2) 二十歳未満のもの(日本国民であつた者を除く。)は、

3) 認知をした父又は母が子の出生の時に日本国民であつた場合において、

4) その父又は母が現に日本国民であるとき、又はその死亡の時に日本国民であつたときは、

5) 法務大臣に届け出ることによつて、

6) 日本の国籍を取得することができる。


実は、このような解釈については反対意見もあります。つまり、法律を作るのは立法府である国会の権限であり、上のように法律の一部を無効として解釈することは、裁判所がいわば法を作るようなものであり、許されないのではないかという議論です。事実、判決文においては一部の裁判官はこの反対意見を述べています。しかし、これは法律の本来の趣旨に沿った解釈であり、裁判所にはそのような解釈をする権限が付与されていることからこの解釈が最終判断となりました。



なお、3)と4)についてはその子供の出生時と届出時点で父親が日本人であればいいので、普通は問題にならないと思います。しかし、生後認知の場合にも依然として2)と5)が要件となるため、その子供が二十歳未満のうちに届け出ることが必要となります。


そのため、その子供が20歳以上の場合には届出だけでは日本国籍を取得することはできなくなります。そのような場合には、帰化許可申請をすることになります。ただし、「日本人の子」であるため、帰化条件の一部である5年間の日本居住条件や生計安定条件が免除されます。これを簡易帰化といいます。詳しくはこちらもご覧下さい。





■参考:


日本人と外国人の間にお子さんが生まれた場合、日本国籍を取得できる場合とできない場合があります。そのフローについて以前ブログに書きました。 詳細はそちららに譲りますが、そこでも説明した以下のフローの赤矢印の部分、つまり「生後認知→日本国籍なし」の部分が今回の判決で違憲とされ、その場合にも日本国籍取得の道が開かれました。


日本人と外国人の子供の日本国籍取得



6月5日の毎日新聞記事 によると、「鳩山邦夫法相は5日の参院法務委員会で『基本的には改正する方向で検討していかなければならない』と述べた。」とのことです。さらに、「法務省民事局は今回の訴訟の原告と同様の問題を持つ子供から国籍取得の申請があった場合、可否を判断せずに申請書を預かるよう、全国の法務局に指示した。」とのことです。


裁判に取り組まれた方々の努力が実り、多くの方々にとって朗報となったのかと思います。








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