交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


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 平成26年度「NHK中四国ラジオドラマ脚本コンクール」で佳作に輝いた『電車に降る
星』(作・安渕聡美)の作品評を掲載します。作品と各審査員の評論はNHK広島局のホ
ームページ内に掲載されています。(掲載期間は不明です)


中四国ラジオドラマ脚本コンクールの審査結果 【NHK広島】


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『電車に降る星』(佳作)  作・安渕聡美


 真夜中に走行する路面電車。運転は一年前に妻を亡くした元運転士の行男(66歳)、乗
客は顔の傷を気にして明るい場所を避けるゆか(22歳)と若い女性が苦手な俊介(19歳)。
車内灯を点けず暗闇でそれぞれの思いを展開する物語です。


 12作品のうち一番イマジネーションを高めてくれてラジオ向きです。それぞれの過去を
顧みつつ「今なお抱える問題をいかに乗り切るか」を伝えています。はじまりも電車に乗
り出発するところ、つまり本筋(真夜中の電車と妻の遺灰で作ったダイヤモンドのネクタ
イピン)から描き、余分な前置きがないので、すぐドラマに入り込めます。視覚要素を補
うために嗅覚や触覚そして見えづらい状況を逆手にとって想像に転じさせた設定を評価し
ます。欲をいえば、もっと誇張してもいいでしょう。
 それなのになぜ入選ではなく佳作どまりか……。
 一番大きな理由は、肝心な場面になると行男のモノローグに転じるところです。見えづ
らい(見えない)はずの設定が、ゆかや俊介の行動を説明したことで「見えるの?」と違
和感を募らせます。ユニークな素材として加点された「暗闇設定」が、逆に執筆時のモノ
ローグ使用(説明)によって減点されたわけです。減点より加点が上回っているから「そ
れでいい」というものではありません。票が分散したのが幸いしてギリギリで佳作に滑り
込めたと受け取ってください。向上心を持って台詞で伝えるよう工夫していれば、入選も
狙える作品になったと感じました。


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