交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 ──過去の反対語は現在か、未来か。


 一説にはどちらも正しいとされているようてす。しかし私のイメージでは、
「現在」を基点に考えてしまうので、「過去」の反対語は「未来」と答えてし
まうでしょう。
 反対語については、記事『ありえなくない』や『愛情の反対語は…』で伝え
たように、その奥深さに興味をそそられますが、逆に、調べれば調べるほど頭
が痛くなりそうなのが「先と後」の関係ではないでしょうか……。つまり「先」
の反対語は「後」であるにも拘わらず、『時間軸』に関する言葉として用いた
ときは「過去・未来」の位置づけが様々に変化するのです。


ありえなくない (2010年5月2日記事)
愛情の反対語は… (2010年8月18日記事)


 ──「先」は過去か、未来か。


 「後先(あとさき)考えず行動するから失敗するんだ」のように、過去の事
象や未来(将来)のことを指して使います。この場合「先」は未来を指して使
われています。ところが「先日(せんじつ)お会いしました」とか「先(せん)
だってお伝えした」あるいは「先ごろ訪れた」などと用いれば「数日前」の意
味となり、時間軸では過去を指しています。
 もっとおもしろい事例があります。「先行(せんこう)」は過去を指してい
ますが、送り仮名をつけて「先行き(さきゆき)」となると未来を指します。
「先行調査の結果から推測すると、先行きが心配だ」と使うと……誰かが声で
発したのを聞くには何ら違和感はありません。しかし文面で見ると「先行」の
文字が二度現れ、しかも意味を考えると、一方は「事前」を示す過去を、もう
片方は「これから先」を表して未来を指しているわけですから、不思議な感覚
に見舞われませんか……。


 ──「後」にも過去と未来がある。


 同じように「後」を用いた言葉にも過去と未来を表すものがあります。「今
後(こんご)・以後(いご)・後日(ごじつ)・この後(あと)・後程(のち
ほど)・後世(こうせい)」とした場合は未来を指します。ところが「後(あ
と)にも先にも」や「人生、後戻り(あともどり)はできない」などのように
用いると、「後」のベクトルは過去を指しています。


 ──「先と後」の、さらに複雑な関係。


 過去になったり未来になったりだけではありません。「この先どうする」と
「この後どうする」の意味合いは同じです。また「先送り」と「後回し」も似
たようなものです。つまり『反対語なのに同意』になります。
 さらに「後々月(あとあとげつ)」とは「先月の前の月」のことで、一般的
にいう「先々月(せんせんげつ)」と同じ意味です。ところが「月」をとって
「後々(あとあと・のちのち)」となると将来(未来)を意味してきます。こ
ちらは『同語なのに反意』になってしまうのです。


 ──もつれまくりの世界。


 「先」も「後」も、日常では何気なく使っていますが、こうして探ってみる
と実に複雑な関係であることに気づきます。不思議を通り越して頭が痛くなり
ませんか……。ということで、この辺でヨシとしましょう。(笑)

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