交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


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空白行も枚数のうち (2010年11月9日記事)
ラジオドラマの台本 (2010年11月10日記事)


 ラジオドラマ脚本を書くときの「空白行」について、さらに次のような質問
がありました。これも記事として掲載します。


*--------------------------------------*
■結局、どういうことなんでしょうか? 【関西在住さんより】

シナリオを勉強している者です。ブログを参考にさせていただいております。
感謝しています。

さて、ここに書かれているラジオシナリオの体裁について質問です。私の理解
が足りないのでしょうか、結論がわかりません。

最初の見解ではコンクールの原稿で、SEで空白をつけている原稿は書き込み
が足りないように思えると明らかにコンクールでは脚本体裁によっては審査員
の評価を下げるように書かれていますね。

それで、質問者への回答では「空白の有無に関わらず脚本形式に沿っていれば
問題ない」 これは前言の撤回なのでしょうか? 今までは空白のとり方まで
気にしていたが、これからは気にしないということでしょうか?

おそらくそうなのだろうなぁと思いつつコンクールの審査員までされている方
なので責任ある回答を求めます。

意地悪い質問のようでごめんなさい。でも、コンクールに応募する者としては、
審査員までされている方の見解はすごく気になるのです。
               *--------------------------------------*


  ──鋭い質問ですね。


 質問の趣旨は、私の書いた文章で……「分量の少なさにがっかり、作者の技
量や意欲が心配」などの表現に対して、「問題ない」のひと言は矛盾している
……でいいでしょうか。


  ──この趣旨で回答します。


 前の表現「分量の……」の主語はというと『評価(審査)は』になります。
これに対して「問題ない」の主語は『募集要項(枚数制限)は』です。この違
い(下記の★印)を理解してください。
 コンクールに届いた作品は「いくつかのハードル」をクリアして最終的に入
選・佳作などの作品が選出されます。ハードルの捉え方も大きく分けてふたつ
あります。


1.募集要項に掲げられた基準を満たしているか。
   (平成22年度 中四国ラジオドラマ脚本コンクールの場合)
    *------------------------------------------------------------*
    テーマ  中国地方もしくは四国地方を舞台にした作品、あるいは同
         地方の土地や歴史を盛り込んだ作品。

    応募条件 ・未発表で自作の作品に限ります。
         ・400字詰め原稿用紙で45~50枚程度の作品(放送時間
          50分)でラジオドラマ脚本の体裁にしたもの。
         ・本編とは別に、400字詰め原稿用紙で2枚程度の「あ
          らすじ」を添えてください。
         ・作品には、氏名(ペンネームの場合は本名も)、郵便番
          号、住所、年齢、職業、電話番号を明記してください。
          なお、氏名には必ずふりがなをつけてください。
         ・応募作品は返却しません。

    応募資格 原則として住所・年齢・経験等は問いません。ただしプロ
         作家は除きます。
    *------------------------------------------------------------*


   ★応募作品はこれら基準をまずクリアする必要があります。これに該当
    しない作品は、この時点で主催者判断として「選考対象外」にする場
    合もあります。
    「問題ない」の言葉は、これら規定うちの“400字詰め……脚本の
    体裁”を指して「空白行の有無にかかわらず脚本形式に則っていれば
    “問題ない”」の意味です。


2.基準を満たした作品について審査(評価)します。
    審査過程は「一次審査」「二次審査」……「最終審査」とコンクール
    によって様々です。


   ★「分量の少なさ……」はこの時点に対する、あくまで私の気持ちを述
    べたものです。確かに「評価を下げる」ような受け取りもできますが、
    その前文にもあるように「もちろん……ドラマの内容を重視します」
    と大前提の意思表示をしています。


 したがって「前言の撤回」に当たるとは思いません。この説明で理解しても
らえると幸いです。



 ──今までは空白のとり方まで気にしていたが、これからは気にしないとい
うことでしょうか?


 中四国ラジオドラマ脚本コンクールにおいては、記事『空白行も枚数のうち』
(2010年11月9日)の例1・例2で示したどちらの書き方でも、制限枚数をク
リアしていれば選考対象になります。だからといって、台詞とSEあるいはナ
レーションの間を1行ではなく、2行も3行もとって枚数を費やすのは「問題
あり」でしょうね。
 ほかのコンクールにおいても「体裁(書き方)の指定がないのであれば、い
ずれの書き方でも問題ない」と考えますが、それでも心配なら主催側に確認す
るのがいいでしょう。



 ──空白行が多いと、評価に影響するか。


 とはいうものの「空白行が多いと、全く評価に影響しないか」が、応募者に
とってさらなる心配だと思います。この点について述べておきます。


 まず……
 この記事で「分量」という表現を用いましたが、「分量=時間」であり「分
量≠枚数」と理解してください。つまり分量とは、書いてある内容を放送用に
ドラマ化したときの「時間」の意味で用いました。枚数は、あくまで応募規定
に記された「枚数制限」を意味します。
 審査員はいろいろな観点と考えをもって作品を読み、審査会で作品に対する
見解を述べます。「人それぞれ」といえば無責任な発言になりますが、ほかの
審査員の「審査に及ぶ考え方」を、私が「こうあるべき」と押しつけることは
あり得ません。ただ、審査会で見解を述べあううちに、ほかの審査員の考えに
賛同する人もいれば、異を唱える人もいます。だから審査会「みんなで集まっ
て意見交換し決定する」があるのです。


 仮に……。
 たとえば「入選該当にふたつの作品が残った。どちらも秀作で、それぞれの
作品を支持する審査員が同人数で真っ二つに別れた」としましょう。
 では「何をもって優劣を決めるか」ですが、さらに何もかも甲乙つけがたい
としたら、そのとき誰かが「分量の問題」を浮上させたらどうでしょう。方や
50分の放送分があり、もう一方は40分に満たないとなれば、それが勝敗の分か
れ目になりかねない……「その可能性もなきにしもあらず」といいたいのです。


 最後に……。
 この件「空白行にかかわる枚数制限」について、審査会でNHK広島局・松
山局の中四国ラジオドラマ脚本コンクールの担当者に「当該コンクールも枚数
制限を(たとえば55枚程度に)変更してはどうか」と提案しました……。
 来年度は、量も質も、もっとボリュームのある作品が寄せられることを願っ
ています。


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