交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 ──縦書きでも算用数字で表記。


 新聞紙面に関するお知らせで『○月△日から記事中の数字表記を洋数字に切
り替えます。ただし「一石二鳥」や「三寒四温」「七転び八起き」など日本語
の熟語や慣用句は、これまでどおり漢数字で表記します』のような文面を見た
ことはありませんか。
 ここ数年のことです。日常生活で当然のごとく算用数字が使われるのが影響
したのでしょう。まだ切り替えに踏み切っていない新聞社もありますが、縦書
き文章の代表のひとつである新聞界では大きな転換といってもいいでしょう。


洋数字 【中国新聞・天風録(2009年5月31日)より】


 文章を書く基本として5W1H「だれが・いつ・どこで・どのように・なに
を・どうした」が大事といわれますが、新聞記事の場合は加えて実数「どれだ
け」の扱いもポイントだといえます。また、紙面を開いたときに「視覚的に訴
える」のも重要です。それゆえ見出しに関しては記事よりも早く(見出しは算
用数字を、記事は漢数字を)用いる新聞社もあります。逆に、今でも「すべて
漢数字表記の新聞」は珍しい存在かもしれません。


  2  平  1  10  1  12
  0  成  月  億  億  ・
  1  22  31  5  2  32
  0  年  日  千  3  %
  年        万  4
           円  5
              万
              円



 私が読んでいる中国新聞では、記事の見出しは4桁の数字でも横並びにして
います。そのほうがさらに視覚的に吸収しやすいという判断でしょう。まさに
和洋折衷です。


   12
   億
  3456
   万
   円



 ──洋数字化の新聞紙面に生き残る漢数字の世界。


 熟語や慣用句はともかく、数量要素であっても漢数字で表記している文章が
あります。読みものとして掲載される『小説』です。もちろんその小説が算用
数字で書いてあれば、そのまま掲載するでしょうが、作家が表記したものを尊
重するのと、これを(作家に承諾なく)洋数字化すると「改ざん」になってし
まいます。
 もうひとつ見つけました。数量ではありせんが、将棋の棋譜表記(対局での
手順を記録したもの)は“3四歩”“5五銀”のように将棋盤の縦方向の位置
を表すときに漢数字を用いています。


第1回朝日杯将棋オープン戦 観戦記第22局 【asahi.com】


 ──縦書き文化は廃(すた)れるか。


 小説、脚本、新聞、週刊誌、国語の教科書、辞書、書道など日本にはまだま
だ縦書き文章(字句)があります。しかしながら新聞は縦書きでも算用数字の
表記化に踏み切り、小説においても若い作家だとなんの抵抗もなく算用数字を
用い、あるいは横書きの国語教科書すら目にしたり、有名な書道家であっても
「表現法のひとつ」として横書きする場合もある時代です。


国語は縦書きでしょう (2008年4月8日記事)


 このままでは漢数字表記はおろか縦書き文章も消えゆく勢いです。そんな中
で「拘りとポリシー」をもった書き手だけが『日本文化』『縦書き文化』を守
っていくのでしょうか……。


                              《おわり》
----------------------------------------------------------------------
算用数字と漢数字の扱い(1) (2010年1月23日記事)
算用数字と漢数字の扱い(2) (2010年1月29日記事)

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