交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 1995年に右足アキレス腱を断裂して以来、怪我との共存でプレーを続けてき
た不屈の男・前田智徳選手(広島カープ)が、今日の中日ドラゴンズ戦でチー
ム一丸となった攻撃の末に劇的な2000本安打を達成した。


 あと1本に迫ったこの試合、満員に膨れ上がった広島市民球場、「打ってほ
しい」と願うファンの声援も虚しく、7回裏の攻撃で4打席目を迎えてもヒッ
トは出ないまま、前田の凡退で終わった。
 しかし観客は誰ひとり帰る者はいない。6-7でドラゴンズが1点リードの
状態、攻撃(出塁)次第では9回裏、前田に打席が回る可能性もあった。
 8回裏、6番の栗原が四球を選んで出塁。これで一人ランナーが出た。続く
7番の廣瀬は送りバント。ランナーは2塁に進んだものの、1アウトとなる。
ダブルプレーになることを思えば、この1アウトは仕方ないのか……。次に8
番石原に替わる代打・森笠がレフト前にポテンヒット、1塁3塁とした。これ
で二人の出塁だ。そして次に打席に立った代打・嶋は、なんと逆転の3ランホ
ーマー、9-7と試合を引っ繰り返した。
 逆転劇に大喜びのファンだが、ひとつの不安がよぎる。このまま9回表のド
ラゴンズの攻撃を抑えたら、カープの9回裏の攻撃はないかもしれない……。
つまりこの8回裏、1アウトランナーなしの状態から前田に打席を回す必要が
生じたのだ。


 ──記録の達成は明日以降に持ち越しか。


 そんな予感も漂う中、1番梵が四球を選んだ。続く東出はレフト前にヒット
を放ち、またまた1塁3塁とした。5番の前田まであと二人だ。それでもダブ
ルプレーにならないのと、3番4番どちらかの出塁が必要である。
 3番アレックスがピッチャーゴロを打った瞬間、誰しも「ゲッツーか!」と
思ったろう。しかしスタートを切っていた1塁ランナーの東出が2塁を陥れ、
ダブルプレーを免れた。2アウト2塁3塁……。前田に回せるかどうか、4番
新井の打席にすべてが委ねられた。


 ──重責の中、4番新井が選んだ四球。


 当事者の前田以上にプレッシャーを感じたのではなかろうか。あと一人の出
塁が必要とされた打席で、新井は絶賛されるべる四球を選んだ。結局8回裏に
チームが一丸となった攻撃で、逆転と前田に打席を回すという、この上ないお
膳立てを見せた。
 かくして前田の5打席目は訪れ、ファンが見守る中、カウント0-2からラ
イト前2点タイムリーヒットで2000本安打を達成した。実に前田が理想とする
快心の当たりといえよう。


 ──おめでとう、前田選手!


 前田選手は常に自分に厳しく仏頂面をしているイメージだが、昨年野手のキ
ャプテンに任命されてからは、時折見せる闘争心や笑顔で、またひとつ人間と
しての器も大きくしたように感じる。
 広島カープを支える者として、これからも戦い続けてほしいものだ。


前田智徳 【フリー百科事典『ウィキペディア』】

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

坂本 博さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。