交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 ──記事との出会いは「発想の始まり」にすぎません。


 ドラマは虚構の産物です。出来事が現実だからといってその事実に拘る必要
はありませんし、脚本にする以上この事実だけでは材料不足です。したがって
作者の『想像力と創造力』が必要となります。


 ──ではどう考えるか。『キーワードを抜き出します』


 新聞の記事や聞いた話を鵜呑み(消化・理解)しているようでは、そこから
の発想は「一定方向」にしか転がりません。掻い摘んでまとめた文にしたとし
ても、それが示す方向は基の出来事と大して変わりなく、やはり方向性が絞ら
れるてしまいます。
 発想のポイントは「固定観念に囚われない」ことです。そのためにも抜き出
すキーワードは『単語か修飾した語』にとどめます。そのほうが想像力を高め
るからです。
 ということで、創作道標『発想との出会い』(2007年7月28日)に掲載した
新聞記事から抜き出したキーワードは以下になります。


創作道標『発想との出会い』


【初動のキーワード】
◆男性・老人・通院・社会奉仕・交通手段・自転車・施錠・盗難・諦め・住所
 氏名・手紙・鍵・商品券・感心・温もり
◆自転車泥棒・日系外国人(?)・祖父・臨終・手紙・花柄の封筒・ゾウの便
 せん・お礼とお詫び・苦言・署名


 なんてことない作業ですが、この初動でキーワードを抜き忘れると発想の起
点もなく、先へいって検討の材料もないままの創作になります。つまり『ネタ
切れとなり創作の停滞』を起こしかねません。
 逆に抜きすぎると、混乱の原因になったり方向性を限定しかねません。たと
えば「(岐阜県)可児市」「五年間乗り慣れた自転車」「四日後の手紙」「便
せん三枚」などは、ドラマが展開していくうえでも絶対的に必要とはいえませ
ん。ドラマの舞台は都会でもいいし、過疎の町でもいいわけです。この段階で
『創作の足かせ』となると判断できるものは、事実といえども却下する(切り
捨てる)ようにしましょう。
 もちろんすべてのキーワードにその絶対性を問うと、確かにイエスとはいえ
ません。「男性」「老人」「通院」……。「女性」「会社員」「通勤」……で
もいいといえますが、これもまた仮の設定にすぎません。当然創作の過程で検
討し、どんな設定にするかを決定する段階がありますから、ここでは固執せず
記事の事実を抜き出すのがベストなやり方といえます。


 ──キーワード作成のポイントは。


 この時点ですでに『人物に沿った構築』が始まっているところに注目してく
ださい。自転車を「盗まれた側と盗んだ側」の人物です。このように分別して
おくと、誰についての事象や感情なのか分かります。先で混乱しないためにも、
羅列したあと要所要所での整理を怠らないようにするのが大事です。


 基にした記事からキーワードを抜き出したからといって、これだけで創作を
開始するのはあまりにも無謀なやり方です。なぜなら、単語に分解したとはい
え基の出来事の残像があり、まだ固定観念の領域を脱していないからです。


 ──次にすべきは何か。


                             《つづく》

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