交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 回想の考え方で、23時(H)の出来事のうち惹きつけある場面をファーストシ
ーン(現在)として見せておき、「そんな一日の始まり、ここに行き着いた経
緯はこうです」の意図で、回想として8時(A)から20時(G)を随時挟み込みな
がら23時(H)台を描くこともあります。つまり「現在を軸に過去を振り返り、
その結果現在がある。あるいは現在の心境はこうだ」の考え方です。ドラマと
しては、一日の遡りより数(十)年前を振り返るとき、たとえば「今を生きる
主人公の子どものころや青春期の逸話」「現代社会における戦時中の体験談」
などを描くとき、この構図がよくとられるようです。
───────────────────────────────────
   朝       昼           夜
時刻:8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
場面:A B C   D   E       F   G     H
----------------------------------------------------------------------
展開:H→A→H→B・C→H→D→H→E・F→H→G→H
                      ※Hが現在でA~Gは回想
───────────────────────────────────
 私は『サンドイッチ・ドラマ』と呼んでいます。現代と対比をしたいばかり
に、構図として「考えたぞ」とアピールしたいのでしょうが、軸とした現在よ
り過去の分量が多いようでは「単なる思い出話」になってしまいます。過去の
分量が多いなら、その当時を現在として描けばいいのです。制作サイドは「現
代とのかねあいがないとねえ」とよく言いますが、私は「ドラマで描く時代が
現在であり、それを現代とオーバーラップさせて受けとるかどうかは視聴者に
委ねてもいい」と考えます。映画で『ALWAYS 三丁目の夕日』や『佐賀
のがばいばあちゃん』あるいは『ラストサムライ』『北の零年』『硫黄島から
の手紙』などがヒットしたのも、経緯(記憶)説明的な描写ではなく、当時の
状況と心境をつぶさに描くことに専念しているからではないでしょうか。


サンドイッチ・ドラマ(2005年11月28日)


          《つづく:「斬新な回想の使い方」として掲載します》


【関連記事】
ドラマの中の時間軸(2007年2月4日)
回想の構図(1) (2007年2月14日)

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