交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 携帯電話とPHS(簡易型携帯電話システム)の契約数が1億件を突破した
とニュースサイト・iZaで報じられました。
 これに伴うように、携帯電話のことを「ケータイ」と読み書きするケースも
増えているようです。テレビ番組のタイトルでは『着信御礼!ケータイ大喜利』
(NHK)、『ケータイ刑事』(BS-i)とあり、NTTドコモの登録商標であ
る『おサイフケータイ』もしかり、魔法のiらんど・毎日新聞社・スターツ出版
が主催する『日本ケータイ小説大賞』など、正式表記を「ケータイ」としてい
ます。また日常のやりとりや、見た目のアピール性から広告においても「ケー
タイ」と称するケースもあり、「携帯電話の俗称(俗語)」として扱われる時
代になったことは否定できないでしょう。


 ──とはいうものの。


 先日、塾生のライ麦畑さんが取り組んでいるドラマの構成をあげてきたとき
のことです。読んでいると、文中に「ケータイ」と表記してあるのが、ふと気
になりました。台詞ではなく、脚本ではト書きとなる部分での表記です。


 ──ふ~ん、ケータイね。


 そのまま流そうかと思いましたが、「構成・ト書きなので携帯電話と書くべ
し」とコメントしました。
 台詞として表記するなら「会話のイメージ表現」の観点で納得できます。こ
のとき正式名称だと「携帯電話に電話して」となり違和感があります。むしろ
「携帯に電話して」「ケータイに電話して」のほうがいいでしょう。しかしト
書きや(プロデューサーなどに提案する)プロット・構成の描写部分には、そ
の表記は不向きと判断しました。
 脚本はいろいろな人が読みます。俗称「ケータイ」がどれだけ社会的に浸透
しているかを考えると、「まだ低い」と思います。ト書き使用における私の判
断基準は、俗称でも「水虫」ぐらいの浸透度がほしいのです。水虫は、辞書に
よると正式には「汗疱状白蘚(かんぽうじょうはくせん)」とあります。正式な
呼び方をするケースは一部で、一般社会では「水虫」と称するほうがはるかに
多いでしょう。
 脚本は『ドラマ制作における指示書』というのが私の捉え方です。台詞とし
て「ケータイに電話して」と発することを指示しても、浸透率の低い俗称の場
合ト書きでは「女が携帯電話をかける」と正式表記で書き分けてほしいのです。
そのほうが、書き手としての語彙の豊富さもアピールできます。


 ──怖いのは何か。


 携帯電話と称するのが風化し、いつしかケータイに替わってしまう時代がく
るのでしょうか。今回はライ麦畑さんの「若い感覚を否定した私」ですが、携
帯電話が死語となったとき、逆にその一般的な名称を知らないようでは、今度
は「時代遅れ」と呼ばれてしまいます。めまぐるしい変化に対応する眼も必要
だと、再認識した出来事でした。


携帯1人1台時代 23年目で契約1億件を突破 【iZa】
着信御礼!ケータイ大喜利 【NHK】
ケータイ刑事 【BS-i】
魔法のiらんど
第1回日本ケータイ小説大賞 【毎日新聞】
電子書店パピレス「ケータイ」サイト
俗語一覧 【フリー百科事典『ウィキペディア』】

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

坂本 博さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。