交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 正月の帰省を利用してスペースさんが広島にやってきました。
 昨年夏のライ麦畑さんとの面会同様、お昼から夕方まで会食とお茶しながら
のひとときです。ドラマ論や創作中ドラマの方向性について、あれこれ観点を
替えた内容に面食らったのではないかと少々心配ですが、まず感覚として「創
作もそれくらい多角的に吟味したうえで生まれる」と受け止めてもらえたらと
思います。


「その発想はどこからくるんですか?」
 今スペースさんが一番会得したいことでしょう。目ん玉を輝かせて聞いてき
ました。
 私は、虚構の世界とはいえ、ドラマの中の人物が巻き起こす「事実」と「そ
こから導かれる新たな事実」を関連づけて、その果てに「だからこういえるで
しょう。それを理屈っぽく表現するのではなく、日常の言葉や行動に置き換え
た結果なんです」と、自身の脳ミソを見せたいくらい饒舌になりました。
 実際私も「ドラマとはこういうもの」と開眼するまで、脚本コンクールで賞
をいただいてから、さらに数年かかったことを話しました。私の発想は、日ご
ろのバカさ加減と論理思考の組み合わせから生まれます。その過程を、事例を
交えたり、スペースさんが今取り組んでいる作品内の事実関係に沿って話すと、
少しは実感してもらえたでしょうか……。忘れないようにと、ノートにいっぱ
いキーワードを書いては、どれとどれがどう繋がるか、矢印を引きまくってま
したね。


 ──熱心な人だ。


 それでいいんですよ。別の観点でいえば「発想はキーワードとその繋がり」
からも生まれます。思いついたことを書き残す。この積み重ねと採用却下の繰
り返しが、やがてひとつの線となり、いつしか面に変わり、またその積み重ね
が立体化するのです。そして『体温を感じる人物の完成となり、感動をもたら
すドラマ』になるのです。


 ──話しやすかったなあ。


 スペースさんは、私の希有な作品たちや『脚本家の脳ミソ』を、事前によく
研究していましたから、それらに沿って話を進められました。これほどやりや
すい説明方法はありません。ずいぶん助けられた講義(打ち合わせ)でした。


 ──それにしてもスペースさんは、チャーミングで明るい女性でした。


 いいもんですね、魅力ある女性と庭園の見えるレストランで和食を堪能しな
がら、この世に存在しない人間の「色恋話」を語り合うもの、オモシロイです
よ。料理を運んできた仲居さんも私たちの話を耳にしたのか、向こうのほうで
「なんじゃ、このふたり?」と言わんばかりに、眉をひそめてましたから。


 ──最後になりましたが、スペースさん、高価なお土産をありがとう。

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