交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

DJ「ア、ちょっとすいません。ここでちょっとオバチャンの言ってた、留学
 生に関する情報が入ってるみたいなんで……アー、誰かラインから降りても
 らえると」
金田「(通話)私が降りましょう」
綾子「(通話)いや。アタシが降りるわ……社長、そいから……」
金田「(通話)金田といいます」
綾子「(通話)そう。アタシ、村上綾子っていうの。今の話、よろしく頼むわ
 ね」
社長・金田「(通話)はい」
綾子「(通話)オバチャン……あんたには負けたわ。頑張なさいよ」
昌枝「(通話)はい。いろいろありがとうございました」
DJ「じゃ、ラインを替わって、5番の方」
タツ「(通話)あのさ、オバサンが探しとった中国人じゃけど」
ミリ「(通話)タッちゃん!」
昌枝「(通話)学生さんですか?」
タツ「(通話)ええ、まァ……」
ミリ「(通話)ね、分かったの?」
タツ「うん……うちの大学におったわ」
昌枝「そうですか、まァ、ありがとうございました」
DJ「タッちゃん、よく分かったなァ」
タツ「額のホクロ。そう言うとったけえ」
社長「ずっと聞いとってくれたんですのォ」
タツ「暇じゃけえ。オバサンの家、東広島じゃろう。多分僕の行きよる大学じ
 ゃないか思ォて。あちこち友達に電話してみたら」
ミリ「見つかったんだ」
社長「学生さん、見直しましたよ。あんた、ええ人じゃ」
タツ「別に……僕は……」
ミリ「オバチャン、よかったね」
昌枝「はい」
タツ「ただ……」
昌枝「ただ……何か?」
タツ「その留学生、今入院しとるけえ。一ヶ月前、オバサンとこに傘返しに行
 く途中、車に跳ねられて足の骨折って、入院しとるいうて」
昌枝「そうじゃったんですか……ひどォ悪いんですかね?」
タツ「留学生に直接会ォたわけじゃないし、友達に聞いただけじゃけえ」
昌枝「そうですか……」
タツ「そいからオバサンの傘、そいつ今でも持っとるけえ、退院したらオバサ
 ンとこ、ちゃんと返しに行くいうて」
昌枝「そうじゃったんですか……ありがとうございました……本当にみなさん、
 ありがとうございました……ありがとうございました……ありがとうござい
 ました(とOFFになっていく)」

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