交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 人には「善人と悪人」の顔があります……。
 大抵の人はドラマを書くとき、登場人物を「善玉か悪玉か」に分けていませ
んか? 観点を替えれば「主人公寄りか主人公の敵対側か」ともいえます。勿
論、面白味を増すために「中立の立場」をとる人物の設定もあるでしょうが、
それでも主人公が突き進むためにプラスとなるか、弊害を与えるマイナスにな
るかでしょう。


*───────────────────*
○ マンション8階の廊下(朝)
  801号室を出た老人が杖をついてゆっくりとエレベータの方歩いていく。
  エレベータは805号室と806号室の間にある。
  806号室からゴミ袋を抱えて出た主婦Aと、805号室から出た主婦B
  が、挨拶を交わしてエレベータへ。
主婦A「(歩いて来る老人に)おじいちゃん、おはよう」
主婦B「(振り返って)おはようございます(エレベータへ)」
老人 「(歩きながら)はい、おはようさん」


○ 同・エレベータ
  その階で停まっていたエレベータに主婦Aと主婦Bが乗り込む。
  主婦Aが“開く”のボタンを押して扉を開けたままにしている。
主婦A「ねえねえ、今朝の新聞折り込みチラシ見た?」
主婦B「見た見た、スーパーでお肉の特売でしょッ」
主婦A「うちなんか、昨日お肉にしたのよ」
主婦B「あら、うちも同じ」
主婦A「なのに今日は三割引だって」
主婦B「アッタマきちゃうわよね」


○ マンション7階・エレベータの前
  中年のサラリーマンが“下行き”のボタンを押す。
  上の階から主婦の大きな話し声が聞こえる。
中年男「(視線を上にやり、怪訝そうな顔をする)……何やってんだ」


○ マンション8階・エレベータの中
主婦A「特売するならするで、予告チラシ入れて欲しいわよね」
主婦B「そうよねえ~」
  老人がやって来る。
老人 「すまんねえ(と乗り込む)」
主婦A「いいんですよ。散歩ですか?」
  エレベーターの扉が閉まる。
*───────────────────*


 老人から見れば、待ってくれた主婦二人は「思いやりのあるいい人」ですが、
サラリーマンからは「何やってんだ、急いでいるのに」と、腹立たしいおしゃ
べり主婦になります。
 どんなシーンを織り込むかは事前に検討(構成)して何を意図するかが必要
ですが、これだけでも主婦を二方面から描いたことになり、これを切っ掛けに
主婦と中年男の確執に展開するのなら、このシーンは重要なポイントと位置づ
けられます。

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