交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 物語『冬の花火』の解説(10)です。


 花火が消えると、また現実の世界に戻る二人です。花火を一瞬の思い出にさ
せないものとして、女が何故宇宙に拘るかを伝えます。子供の存在と希望を持
ち続ける姿です。その気持ちがエネルギーを与えます。着地点です。ここに作
者のメッセージ「その子のためにも……」を織り込みました。


*---------------< 本文 >---------------*
「サッ、仕事仕事」
 彼女はそう言い放つと、膝をポンと叩いて潤んだ瞳を親指で拭きながら立ち
上がった。
「こう見えても子供がいるんだ。私の宝もの。宇宙飛行士になるのが夢なんだ
って。その子のためにも頑張らなくっちゃね」
 彼女は、煌々と光るネオン街に消えていった。俺は、消えた花火を軽く振っ
て彼女を見送っていた。
               *-------------< ここまで >-------------*


 主人公は男なので、男が女を見送る姿で物語りを締めくくります。ラストは、
最後の一文以外は女の描写です。女が去っていく描写で終わると、主人公が女
に替わってしまいます。「誰の物語か」を考えると、「取引に失敗したダメー
ジの中、花火をする女に出逢い、安らぎと活力をもらう『男』の物語」です。
最後に一文あるとないのとでは、大きく替わってしまいます。
 作者として、冷静であることが物語を壊さないポイントです。

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