交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

「パパ、見てェー。大きなツリーだよ」
 クリスマスが近づいた休日、何とか仕事のやりくりして久しぶりに家族そろ
って外食に出かけた。私の背丈の三倍はあるクリスマスツリーが飾られたレス
トランで、妻と五歳になる娘、そして私の三人は、ほのぼのしたひとときを過
ごした。テーブルに運ばれてくる料理には、サンタクロースやトナカイの飾り
付けが施してあり、満面の笑みを浮かべた娘は、終始サンタに向かってプレゼ
ントのおねだりをしていた。
「そんなにいっぱいお願いしても大丈夫かな? ママも何かお願いしてみよう
かなァ」
 妻が私の顔を覗き込んで、小さくウィンクした。
「ア、いや、それは……」
 私は目を丸くして七面鳥のソテー、ホワイトクリーム添えを口にいっぱい詰
め込んだ。口の周りに残ったホワイトクリームが白髭に見えたのか、「パパ、
サンタさんみた!」と、娘が声を張り上げた。妻もクスクスと笑みを浮かべ、
ひときわ賑やかな時間がゆるやかに過ぎていった。


 お腹も心も満腹感に包まれてレストランを後にした。外に出ると、チラホラ
白いものが舞っているのに気づいた。暗い夜空からおりてくる雪の結晶に、街
並みに飾られたイルミネーションの光が、キラキラと反射する幻想的な世界に
目を奪われた。
「雪のふる町を~……か……」
「どうしたの? 歌なんか、歌っちゃったりして」
 ふと飛び出した私の歌に、妻がびっくりした顔で反応した。それもそのはず
だ。私は、妻や娘の前でも歌うことは一度もなかった。唯一、私が人前で歌っ
たのは小学生の頃に『家族そろって歌合戦』に出場したときで……そのときの、
どこか歌は苦手だという思い出が、この歳になるまで歌うことを遠ざけてきた
のだろう。
「アー、そうだね。つい気持ち良かったんで歌っちゃった。でも、こんな歌し
か歌えなくって……」
「うんん、そんなことない。ムードあったわよ、ア・ナ・タ」
 数十年前の審査員の批評とは違って、勇気づけらる妻の暖かい言葉だった。


 雪と戯れていた娘が両手をいっぱいに広げて近寄って来て、私に抱っこをせ
がんだ。娘を抱き上げると、「パパ、一緒に歌おう」とその小さな唇でチュー
をしてくれた。私たげの天使のキッスに酔いしれながら、家族三人、雪の思い
出を積もらせていった……。


   ・. ☆ . ・ Merry Christmas! ・ . .・

 ・ ・  *  .. ・. ・.・ . ・ ・ . ・ .  ・   ・
  ・   ***  . ・・ . . 〇  ・  ・.  ・ ・ ・ . ・
   ・ ***N* .   ・  o  ・ from Cross Heart ・ ・
 ・ .*i*****  ・ . : o  ・ ・  ・ .  : . ・ :
  . X**i*J***  .__П_  . ・ /\ /\  ・ 
  **X*****o** ・ /\  Ц \  Д  ・ / \  \ .・ ・
 ..******%***g** / 仝 \______\ (^^)   /  \  \  . ・ 
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         【絵は脚本を教えていた生徒からのいただきものです】


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