交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 修とマスターの桂木が、以前から企画してきた『フォーク村同窓会』のこと
で、出席者の集まり具合を心配している。四半世紀以上も経てば、昔の仲間た
ちも、今はどこで何をしているのか。連絡が取れない者が多く、たとえ連絡が
取れても「今更音楽ごっこに付き合いきれない」「仕事や家庭が忙しい」など
で、同窓会の参加者が増えない。特に、フォーク村時代に修と一緒に歌ってい
た雅彦の消息がつかめないが残念でならない。
 元村民だけの参加を呼びかけているわけではない。現在活動中の若者たちに
も声をかけているが、こちらも反応が鈍い。「集まって何になる」「亡霊たち
の浪花節には付き合えない」「それぞれのスタイルでやっていけばいい」と個
人主義の考え方が隔たりになる。とにかく修とマスターは、広島のアマチュア
音楽活動を昔のように活気づけ、まとまりのあるものにしたいと考えるのだが、
進捗はかんばしくない。
 そんなとき、広島の人気バンドがプロを目指して上京するという話を聞く。
大学を中退してまでの上京は残念なものもあるが、修は、彼らのやる気に激励
を送り、拓郎が上京して行ったころを思い出す。あのころは「拓郎に続け」と
みんなが息巻いた時代だった。
 その夜家に戻った修に、娘の美音が「デザイナーの勉強をするために上京し
たい」と宣言する。美音も上京志向か……。淋しいながらも修は反対しない。
しかし母親の道子は猛反対である。親子喧嘩、夫婦喧嘩にまで発展してしまう。
ただ、その中で美音が漏らした「広島ではダメ」という言葉に、修は失望感を
味わう。


                             《つづく》


*----------* ポイント解説 *----------*


1.新たな展開を設定します。『フォーク村同窓会』の計画進行に乗せて、冒
  頭で話題にした雅彦の存在を漂わせます。
2.昔のことを語るだけでは「回想」にすぎません。今と対比することが必要
  です。修が熱中した時代と今の若者たち、「音楽に対する姿勢の違い」を
  見せていきます。
3.音楽とは違う観点(美音の上京話)からも、「メジャーを目指すなら広島
  ではダメ」という考え方に一石を投じて、「若者を奮い立たせるのは何か」
  に探りを入れます。

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