交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 一恵の見舞いから家に戻った修は、「もしも自分が癌になったら」と家族に
問いかける。美音は「別に……」とそっけなく返しながらも、「もしかしてそ
うなの」と心配のポーズをみせる。道子は、そそくさと保険金の見積もりを始
め、酒屋の改装を考えている。弦は「気を惹くための冗談に決まってるよ」と、
ゲームに没頭している。そんな家族の態度には慣れっこの修だが、わざとらし
く淋しさを訴え、まるで駄々っ子のように振る舞う。父親の威厳など欠片も感
じられない家族だが、そんな中にも修が投じた話題に、会話と笑いだけは途切
れない温かさが感じられる。


 修が、一恵をライブに招けないものかと、ライブハウスのマスター(桂木)
に相談する。マスターも修の考えに大賛成だ。しかし、一恵の様態からすると
外出どころかベッドを下りることすら難しい状態である。マスターは、ライブ
の雰囲気を収録したMDをプレゼントしてはどうかと提案する。確かにそれが
最善の形かも知れないが、修は、MDなんかではなく、ライブそのものを肌で
感じて欲しいと強く願う。
 一恵が来られないのなら、こちらから病院に行ってライブをするまで! 思
い立った修は病院に足を運び、一恵の主治医や院長に談判するが、病院側は前
例がないとか、他の患者もいるとか、病院は静養の場である。そして何よりも、
一恵自身は喜ぶかも知れないが、その興奮に耐えられるか、様態の変化が心配
と、断固拒否の姿勢を崩さない。
 自分のことなら笑って納められるが、ファンや仲間のこととなるとそうはい
かない。やるせなさを隠せない修の姿が浮かび上がる……。


                             《つづく》


*----------* ポイント解説 *----------*


1.病気(癌)を話題に、修の家族の反応を取り上げます。修自身、一恵には
  後ろめたい気持ちも過ぎりますが、実感のない家族にとってはそんなもの
  でしょう。
2.一恵の願いを叶えようと、動きだした修の姿を伝えます。まず、相談を持
  ち込む先は、よき理解者であるマスターです。そして現実を考えると、そ
  れが難しいことと思いを貫きたい自分の気持ちにギャップを感じます。
3.それでも何とかしようとするのが修の個性です。病院に出向き談判します
  が、ここでも現実(病院の規則)の壁に阻まれます。
4.ドラマでは、弊害を設定し、それに立ち向かう人物を見せることが必要で
  す。こうすることで、展開にメリハリも出せますし、人物像も浮かび上が
  らせることができます。

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