LADY OSCAR
監督: ジャック・ドゥミ
音楽: ミシェル・ルグラン
出演: カトリオーナ・マッコール、バリー・ストークス、クリスティーナ・ボーム、マーク・キングストン
1979年 日本/フランス映画


池田理代子原作の日本の少女マンガを、なんとフランスのジャック・ドゥミが監督して実写化した作品。
つい最近までこの映画は音楽とキャストだけフランス勢で、監督は日本人だとばかり思っていました。
監督がジャック・ドゥミだから音楽は当然ルグランなんですね、納得です。
ストーリーは、世継ぎの男子を望んだ身勝手な父親のせいで女の子なのに男として育てられたオスカルが、
成長して近衛隊長となり、フランス革命の波の中で翻弄されていく姿を描いています。
ジャック・ドゥミ監督が製作費10億円をかけたとか、ホンモノのベルサイユ宮殿で初めて映画のロケをしたとか、
いろいろと話題の作品だったようです。
でも、原作のマンガや宝塚ファンからはあまり評判が良くなったようです。
どちらも読んだり観たりしたことがないので何ともいえませんが、
原作や宝塚の舞台と内容があちこちで違っているのと、
日本人受けするツボをフランス人が理解できていなかったことがが不評の原因なのかなあと思ったりしてます。
フルチ監督御用達のゾンビ女優カトリオーナ・マッコールがオスカルを演じています。
この人、本作の後に「ビヨンド」、「地獄の門」、「墓地裏の家」と立て続けにフルチのホラーに出てます。
もともとイギリス出身の女優さんのようですが、ベルバラ以外、日本では出演作がすべて本邦劇場未公開という不遇な方でもあります。



音楽は、前述のミシェル・ルグラン。
テーマ曲は、ピアノと華麗なるストリングスが魅力的な、おフレンチな宮廷風スコア。
こういう曲を書かせるとやはりこの人は上手い。
劇伴は、「王子ジョセフのテーマ」がちょっとポップ寄りですが、
それ以外はルグランのペンによるクラシカルなナンバーがずらりと入っています。
さすがドゥミ監督とのタッグだけあって、ルグランのスコアも手抜きはありません。
映画がコケただけに残念です。
サントラ盤は、キティ・レコードという、当時の洋画サントラとは縁の薄いレーベルから発売されていました。
公開当時はシングル盤まで発売されましたが、CDにはなっていません。
唯一、仏Unversalレーベルからドゥミとルグランのコンビによる作品のスコアを集めたコンピレーションCDが発売されていて、この中に本作のスコアを短めの組曲にした2曲が収録されています。
なお、スコア盤サントラ以外に、メリー・クレイトンという女性シンガーが歌う
「I’m A Lady」という何のヒネリもないタイトルのディスコ調のイメージ・ソングも発売されていました。
それから、当時の流行りで、セリフを集めたダイアローグ盤なんてのも発売されました。
これ、DVDがある今では、まったく意味をなさない企画盤ですね。
今この手のセリフ集のサントラCDが出ても、誰も買わないだろうなあ。  



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