サウンドトラック秘宝館

スコア盤を中心に紹介する、ちょっと(ちょっとじゃないかf^_^;))マニアックなサントラレビューです。


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Questo si che e amore
監督:フィリップ・オットーニ
音楽:ステルヴィオ・チプリアーニ
主演:スヴェン・ヴァルセッキ、クリストファー・ジョージ、ゲイ・ハミルトン、マウロ・クーリ、ローラ・トロッター
1980年 イタリア映画


今日ご紹介するのは、2004年にフジテレビで放送されたテレビドラマではありません。
オビディオ・G・アソニティス製作による「マカロニ難病もの3部作(笑)」の3本目となる
作品です。
「メリーゴーランド」、「ラスト・コンサート」で味を占めたオビディオ・G・アソティニスが
3匹目のどじょうを狙って製作したもので、
主人公は生まれつき血液抗体欠落症という難病に侵され、ガラス張りの無菌室で成長した誰の目から見ても気の毒な8歳の男の子。
ほんと、このおっさん、人の弱みに付け込ませたら天下一品です。
この少年が例によって最後には天に召されるのですが、まあプロットのすごいこと。
ストーリーは、無菌室で暮らす難病の少年が両親の不仲に心を痛め、遂に離婚することになった両親をみて、離婚の原因は自分の存在なのだと思い込み、2人を仲直りさせるために病院を抜け出し、かつて両親が愛し合った田舎の家へ向かう・・・・というお話。
本編のラスト、「僕がいなくなっても仲良く暮らしてね・・・・。」と言い残して、両親の腕の中で息絶える少年・・・。
これで泣かないやつは人間じゃない。
恐るべし、オビディオ・G・アソティニス。
一体何人のいたいけな少年少女を息絶えさせれば気が済むのか。
まあ、一応これで満足したのか、アソティニスの難病シリーズは本作をもって一段落します。



音楽は、ステルヴィオ・チプリアーニ。
イージーリスニング調の甘々なサウンドトラックに定評のある人で、
お涙頂戴のためなら何でもやるアソニティスおやじの下で、
本作でもいつもながらの美メロを惜しげもなく披露しています。
本作では美メロの中に哀愁や悲壮感はありません。
あくまで甘々な「愛のテーマ」調です。
とても聴きやすいメロディで、不覚にもうっとりしてしまいそうになります。
主題歌は、なんと主演の少年に素人っぽく歌わせるという姑息な手を使って
観客のお涙を最後の一滴まで搾り取ろうという魂胆です。
主題歌”Questo si che e amore”を書いたのは、ステファーノ・トロッシってなってますが、ほとんどアレッサンドロ・アレッサンドリーニが書いてるみたいです。
もう1曲の歌モノ”Little Lady”は、アイザック・ヘイズのような声のおっさんの”黒いジャガー”のような語りと女性ボーカルのデュエットによるけだるい歌。
歌っているのは、ゴードン&ケイ(一体誰?)
公開当時イタリアで発売されたシングル盤には、作曲はスティーヴ・パウダーってクレジットされてますが、要はチプリアーニのこと。
もともとは歌モノ2種類のシングル盤しか発売されなかった本作ですが、
先頃、遂に伊BEATレーベルから待望の(誰も待望してないって?)完全盤CDが発売されました。
クリアなステレオ音源で、12ページのブックレットもついています。
もちろん、シングル2種もしっかり収録されていてトータル74分という大盤振る舞いです。
これ、限定って書いてないけど普通に売るのかなあ。


ということで、今週は結局パチモン・マカロニ映画しか紹介しませんでしたが、
たまにはそういう週もあるということでご勘弁を
ほんとは紹介したいハリウッド映画もあるのですが、こっちの方が書いてて楽しいので・・・。

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Questo Si Che E Amore/Imports

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LOS 3 SUPERMAN DESAFIO AL KUNG FU
監督:ビット・アルベルティーニ
音楽:ニコ・フィデンコ
主演:ロベルト・マルコルム、アントニオ・カンタフォーラ、サル・ボーゲス、アルベルト・フランセ、羅烈、施思
1973年 イタリア/香港映画


本日は、未公開パチモン・アクション・コメディをご紹介。
1973年という年代からお分かりのとおり、「燃えよドラゴン」のヒットにあやかって
ただでさえパチモンの「3人のスーパーマン」シリーズにカンフーをミックスしてしまったパチモンにパチモンを上塗りした作品。
「3人のスーパーマン」シリーズは、本国イタリアでは何故か人気があって、何本も作品が製作され、西部に行ったり、しまいには東京に行ってしまう作品まであります。
うちのブログでは、過去に「西部へ行く」を紹介してます。

3人のスーパーマン西部へ行く

ストーリーは、あんましよく分からないのですが、麻薬捜査の過程でギャングに拉致されたエージェントを助けに3人のスーパーマンが香港に乗り込み、現地のカンフーの達人らの助けを借りてエージェントを救出する・・・・・というしょーもないお話。
一応香港合作になっているので、香港の役者さんも出てくるので、
カンフー・アクションはまとも・・・・かと思いきや、カンフー映画にしては動きにキレがない。
どうせ、イタリアのスタッフが「東洋人ならだれでもいい」とか言って値切ってショー・ブラザーズと交渉したんでしょう、きっと。
ラストは、3人のスーパーマンが赤いレオタードスーツに仮面ライダーみたいなベルト、黒いマントで大活躍します。
このレオタードスーツですが、特殊な繊維で出来ていて(笑)、
なんとこれを着用すると弾丸さえ跳ね返してしまいます。
超薄型の防弾チョッキかよ。なんたるテクノロジー。開いた口が塞がりません。
クライマックスでは、羅烈、施思の2人もこのスーツを着用して
スーパーマンが5人になります。



音楽は、なんとニコ・フィデンコ
主題歌は、オリバー・オニオンズがさらに下品になったような男性ボーカルが乗っかったロック。
シャウトというよりも地声でがなるタイプのボーカルがうっとおしい。
これ、スタッフに歌わせてんじゃないかと思わせるほどへたくそ。
スコアは、やはり「燃えよドラゴン」を意識してか、ワウギターをフィーチャーしたジャズロックなテイストのスコアがあります。でも、カッコ悪い。
とはいえ、大半は「黒いエマニエル」と大して変わらないのんきな劇伴です。
香港という舞台設定に合わせたスコアは、「Mr.BOO」のような劇伴になっていて、
そのあたりは現地の雰囲気を上手く表現できていたということか。
プニャプニャという音のシンセがショボさを際立たせています。
サントラは、もちろん発売されておらず、データベースによってはニコ・フィデンコのフィルモグラフィーからも漏れてしまっています。
こんな作品ですが、1作目はサントラが出ていて、パチモン王国のことですから、
音源さえ発掘されれば、500枚限定とかいって出すんじゃないかなあ。

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Amazonやi-Tunesなどで怪しげなダウンロード・サントラが出ていたのでご紹介。
「続・夕陽のガンマン」のコンプリート・オリジナル・スコアをうたったもの。
フランスのRecording Artsとかいうレーベルからの発売で、
バージョン違いなどを含めると全部で39曲も入っています。
これが究極のオリジナル・サウンドトラックか!?と思いきや・・・・。
演奏自体は本家の雰囲気を上手くつかんでいて、
一瞬アウトテイクか?と思わせるいい仕事をしてますが、
よくよく聴くとメイン・タイトルからしていきなりギターの音色が違いすぎる。
オリジナルよりキーが低い、ダラ~ンとしたしまりのないギター。
さらにヒドいのが後半のトランペットのソロ回し。
これ、シンセ?。かなり音数減らして演奏してます。
それなのに、フィルム・バージョンなどとご丁寧に表記がされています。
カバーなのか、アウトテイクなのか・・・・。その辺は謎です。
一応、オフィシャルのものでは21曲入りのものが知られていますが、
これは怪しすぎて手を出すのは危なすぎる・・・・。

ついでに、同じレーベルから「夕陽のガンマン」なども出ていますが、
こちらも、メイン・タイトルの口笛やギターに切れが無い。
何なんでしょう、このシリーズ。
う~ん、謎だ。
でも、いちいち調べる暇無いしなあ。
買うのもお金がもったいない。
こんなもの購入するお金があれば、パチモンの1枚でも買った方がずっとましです(笑)。
どなたか正体が分かれば教えてください。

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これが完全盤
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IL Buono,IL Brutto,IL Cattivo/Ennio Morricone

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これが、問題の音源
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Ennio Morricone - The Good, The Bad & The Ugly .../Recording Arts

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これ、LPと同じ音源
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The Good, the Bad and the Ugly/Ennio Morricone

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これ、夕陽のガンマンと荒野の用心棒のカップリング盤
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A Fistful Of Dollars / For A Few Dollars More/Ennio Morricone

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WON TON TON, THE DOG WHO SAVED HOLLYWOOD
監督:マイケル・ウィナー
音楽:ニール・ヘフティ
出演:ブルース・ダーン、マデリーン・カーン、テリー・ガー、アート・カーニー、フィル・シルヴァース、ロン・リーブマン、ジョン・キャラダイン、ブロデリック・クロフォード、ザ・ザ・ガボール、ピーター・ローフォード、ヴィクター・マチュア、ヴァージニア・メイヨ、 ジョセフ・ワイズミューラー、ウォルター・ピジョン、ロレッタ・フレミング、ジョーン・ブロンデル、シド・チャリシー、イヴォンヌ・デ・カーロ、アリス・フェイ
1976年 アメリカ映画

名犬リンチンチンをモデルにしたファミリーコメディ。
往年の大スターが沢山(70名近いという話も・・・)出てきますが、ギリギリ70年代後半からがリアルタイムのおっさんにはよく分からない人もいたように思います。
子供の頃、テレビで観たきりなので今観れば、ああ、あの人がそうかと分かるんでしょうが、
なかなか再見する機会がありません。
コメディですが、そんなにゲラゲラ笑うような映画だったかなあ。
ストーリーは、1920年代サイレント映画の時代に売れない女優が野良犬と仲良くなって、あることをきっかけに頭のいい野良犬と女優はスターへの道が・・・・みたいなお話だったような気がします。
結構、モノが爆発したりして、どっちかというとコントの積み重ねのような作品だったような記憶があります。
主役?のジャーマン・シェパード犬は、100匹のオーディションから選ばれたそうです。
オーガスタス・フォン・シュマッチャーというちゃんとした名前まであったそうです。



音楽は、ニール・ヘフティ。
サイレント時代の雰囲気を醸し出すスコアが軽快で楽しい。
テーマ曲はキャッチーで、そこそこ有名なのに、
これまでカバー演奏しか存在しませんでした。(ほんとかなあ、ちょっと不安)
このたび、めでたく米Kritzerlandレーベルから1000枚限定でサントラCDが発売されましたが、カバー演奏で慣れ親しんでしまったために、
オリジナルなのになんだか軽すぎるような違和感があるという悲しい錯覚が・・・・。
でも頑張ってこれがオリジナルなんだと自分に言い聞かせて聴き込むことにします。
このCD、埋もれていた昔の録音なのに音もしっかりしている上に、ちゃんとステレオ収録されています。これはうれしい。
劇伴は、メル・ブルックスの「サイレント・ムービー」や「トムとジェリー」を彷彿とさせる曲があります。
ディキシーランドのテイストを盛り込んだ、この人らしいオシャレで粋なスコアが並んでいます。
ニール・ヘフティの最後の劇場版作品としても、大変価値のあるスコアだと思います。
こういうスコアを聴くと、ほんとホッとします。
やっぱり70年代はいいなあ。

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MOSQUITO SQUADRON
監督:ボリス・セイガル
音楽:フランク・コーデル
出演:デヴィッド・マッカラム、スザンヌ・ネヴ、デヴィッド・バック、デヴィッド・ダンダス、チャールズ・グレイ、ヴラデク・シェイバル、ディンズデール・ランデン、ニッキー・ヘンソン
1969年 イギリス映画


名作「633爆撃隊」と同じような題材の作品なので、後年に製作された亜流と片づけられる不幸な作品。
確か冒頭に「クロスボー作戦」か何かからのVロケット映像の流用があったり、「633爆撃隊」からのモスキートのシーンの使いまわしがあったり、その手の反則ワザがあるにせよ、
ドラマ部分はそこそこの見応えがあったような記憶が・・・(でも、相当昔の話なので自信はありません(^_^;))
ドイツ軍のロケット基地の情報が連合軍に漏れて、連合軍がそこを攻撃しようとしますが、
ドイツ軍は連合軍の捕虜をそのロケット基地へ移動させるという鬼畜の所業に出る。はたしてロケット基地爆破までに捕虜を無事脱出させることが出来るか・・・みたいなお話。
モスキート爆撃隊のメンバーは、敵のロケット基地爆破が友軍の捕虜を見殺しにすることになるという葛藤の中で任務を遂行しなければならないという設定。
このあたりが、「633」と違うところでしょうか。
ドイツ軍の4輪装甲車は、ホンモノではないと思いますが、よく出来てたように思います。




音楽は、フランク・コーデル。
テーマ曲はそこそこの「燃え」系ミリタリースコア。
英国の戦争映画らしく、流麗なストリングを盛り込みながら、オケのスケールは小粒ですが格調高いスコアを提供しています。
スコアもつい「633爆撃隊」と比べてしまうのですが、傑作「633」には及ばないもののかなり健闘してます。
ちゃんとモチーフがあるし(ちょっとデジャヴなメロですが・・・)、戦争映画スコアの王道を行く内容となっています。
サントラは、公開当時は発売されませんでしたが、後に米FSMから「カーツーム」とカップリング仕様のCDが3000枚限定で発売されています。
カップリングなので、本作からのスコアは40分に満たない内容ですが、
クライマックスに7分を超えるスコアを持ってきていたり、ちゃんとステレオ収録だったり、
満足のいく内容となっています。
フランク・コーデルって、作品数も少なくてあまり馴染みのない作曲家ですが、
エンド・タイトル曲に「威風堂々」風のアレンジを入れてみたり、
味のあるスコアを書く人だなあと再認識したりして。

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