2012-01-15 10:49:25
近藤悠三と道元
テーマ:ブログわが身をも 心をも はなち忘れて 佛の家になげ入れて
佛の可たより行われて それにした可ひ もて行くとき
力も入れず 心もついやさずして
生死をはなれ 佛と成る
昭和58年のお正月に京都の山科に在る近藤悠三先生宅を訪問した際の出来事です。悠三先生はいつも説いて聞かせると云う形ではご教示されませんでした。僕が思っている事をお話しすると、それに対してさり気なく御意見を述べられたりしていました。
その日は、「わが身をも‥‥」の言葉をお聞かせ下さいました。なにか大切な内容のようだと感じましたので、「悠三先生、僕は直ぐに忘れてしまいそうですから、紙に書いてください。」とお願いしました。近藤先生は長年に亘り御愛用のモンブラン万年筆のキャップを外して、其処に在った紙にご揮毫して下さいました。
今から想うと、年頭にその年の目標を熱く語る若い者に対して「まあ、そう意気がらずとも力を抜いてやれや。」と肩を敲く位のお気持ちだったかもしれません。
これが道元禅師の「正法眼蔵」の一節だと知ったのは、近藤悠三先生がご他界して暫らく経った頃でした。







