内訳 | 菅野貴夫の野球電鉄

菅野貴夫の野球電鉄

俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

昨日は宣言だけを短く言ったので、今日はもう少し、なぜそういう決意に至ったかを書こうとしたのですが。

いろいろな思い、悩みの末に決めたことなので、うまく書けません。


いったん気持ちをリセットしてシンプルに書いてみよう。



小劇場が嫌だからとかダメだから離れるわけでは、決してありません。


とにかくこの10年くらいずっと小劇場の作品に出演させてもらって、なまじ「必要とされる」ことに慣れて、自分の中の甘えがすっかり定着し、ほんとうは行きたい映画映像の世界に行く怖さを、その甘えや居心地の良さでずっとごまかしていたことがダメなのです。アルバイトしなきゃいけないのに。大変なのに。本当はしたくないのに。売れて俳優だけで食っていきたいのに。その大変さすら、環境を変える怖さの前では安定の名の下に塗り潰されていたわけです。



時間堂が年末で解散することになって、じゃあ映像のほうやりたいからと事務所を探したけど芳しくなくて、そこに来年の舞台のオファーをいただいて、面白そうだし映像とも繋がれそうだしやってみてからまた行動していこうと思って、それを相談した友人達に。

「信頼できる俳優仲間」と「地元の旧友」という全然共通点のない2人に。

それぞれ徹底的に愛のムチを食らいまして。

「その考え方じゃ、お前は一生このままズルズルいくよ。一回本気で変えたほうがいい」


2人の言葉を足し算して、要点をまとめるとこうなります。
もちろん、こっちが本気で曖昧に迷っているなかで、本気で考えて言ってくれたことです。



そこで、まだ気持ちがグラグラしてるなかで悩んで迷って答えを出して、また演劇仲間にこう考えたんだけど〜つって相談して、やっぱりその時も自分の甘えや怖さから離れられていなくて、さらに叱咤激励を受けて、ようやく、


「本当に一度ここを離れなければ未来はない。ゼロからのスタートをしよう」


と、なんとか、自分の腹の底から決めることができた次第です。


いろんな人にきっかけを貰い助けてもらって、この決意となりました。感謝してもしきれないので、恩返しをすればいいと思います。





そして、小劇場のことを考える、いい機会にもなるかなと思っています。

 
いろんな人がいる。
お客様のことは敢えて外させていただきますが、


定職に就きながらやっているひと。
子育てをしながらやっているひと。
はっきり上を目指してやっているひと。
アルバイトでもいい、好きだからやっているひと。


僕は、いま参加している作品が良くなること、そのために尽力してきたことだけは自負がありますが、人生のなかでどういう、となると、曖昧だったんだな、と思います。


そのへんが1年後、2年後にちょっとでも分かることができたら。いいな。




そんな感じです。


読んでくださってありがとうございました。



来週開演する舞台では、主演の男で2時間出ずっぱりで、物語の負荷を(もうひとりの主演の女とともに)一身に浴びます。
さっきは曖昧だと言いましたが、せめて舞台に立つときは人生をも背負ってやろうという気概が僕の中に立ち昇ってきましたので。

もちろん作品のなかに出てくる人間として生きます。
お時間ありましたら観にきてください。

最後は宣伝になってしまいましたが、それもアレです。





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