定年年齢の引き上げと厚生年金の2013年問題

2011年07月21日(木) Theme: 財政
これまで会社勤めしていた人は、60歳定年というお約束がありました。
従来では60歳から年金の給付が受けられたので、定年後は薔薇色の年金生活でした。
しかし今は、年金の給付開始年齢が一部引き上げられ、話しは簡単でなくなっています。

政府は、定年年齢を65歳まで引き上げることを提言し始めています。
年金の給付と定年引き上げの話しは、極めて密接に関係しています。
これには、企業サイドも反発してきています。
この件に関しては、当然の反発ではないかと思います。

参考↓『定年65歳引き上げ「議論する状況にない」経団連が反論』
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110719/bsg1107191848003-n1.htm

(以下、記事を一部引用...)
経団連は19日、政府が検討している法定定年年齢を65歳に引き上げる案に反対する提言を発表した。現行の60歳定年を引き上げるには賃金制度や人事配置など解決すべき問題が多いとして、「定年引き上げの議論を行う状況にはない」としている。
定年をめぐっては、政府が昨年6月の新成長戦略で「希望者全員が65歳までの雇用を確保されるよう2013年度まで措置を講じる」と規定。今年6月の厚労省の研究会では「定年年齢が65際に引き上げられるよう議論を深めるべき」と報告された。
(...中略...)
また経済の先行きが不透明なうえ当面は高齢就職希望者の増加が見込まれることから「自社内での雇用確保には限界がある」として、子会社や資本関係のない企業への転籍も高齢者雇用安定法に定められた措置を講じたものにすべきだと求めている。

定年が引き上げられると、新規雇用の枠が小さくなってしまいます。
無尽蔵に従業員を抱える訳にはいかないですから、当然のことです。
ただでさえ就職厳冬期にあって、この話しは更に求人状況を悪化させます。

ちなみに、サラリーマンの厚生年金には定額部分と報酬比例部分の2階層があります。
定額部分は、いわゆる国民年金と同じ扱いです。
それに上乗せして、報酬額に応じて保険料と給付額が変わる部分があります。
定額部分については、既に給付開始が65歳に引き上げられています。
しかし報酬比例部分は、現在のところ60歳から給付開始になっています。
これが2013年から少しずつ引き上げられ、2025年には65歳からとなります。
この問題を、2013年問題などと呼ぶことがあるようです。

そもそも年金財政がひっ迫しているのは、国の政策の失敗に起因しています。
定年年齢の引き上げは、その責任を企業に負わせているようなものです。
失政であったことを、広く認める必要があるかと思います。
老後を安心して迎えられないというのも、色々と残念な気がしますね。
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