今月の18日に、元厚生事務次官が連続して襲われる不思議な事件が発生しました。
何を目的で事件を起こしたのか、年金絡み問題などの様々な憶測が飛び交いました。
容疑者の特定には、かなりの時間がかかりそうな感じがしていました。
ところが、呆気なく犯人と思わしき人物が警察へと出頭してきたのです。

参考↓『【元厚生次官ら連続殺傷】出頭前、TBSのHPに書き込みか「年金テロではない」』
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081123/crm0811231834031-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081123/crm0811231834031-n2.htm
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081123-00000557-san-soci

(以下、記事を引用...)
「34年前の仇(あだ)討ち」「年金テロではない」。小泉毅容疑者(46)が警視庁に出頭する約2時間前の22日午後7時過ぎ、TBSのホームページに本人からとみられる書き込みがあったことが23日、分かった。内容は「保健所でペットを殺され、腹が立った」との供述と一致する。「最初から逃げる気はない。今から自首する」とも書かれており、小泉容疑者が犯行を誇示しようと意図した疑いが浮上した。
TBSによると、ホームページに設けられた「ご意見・お問い合わせ」に小泉容疑者の書き込みとみられるメッセージを受信したのは22日午後7時9分。200文字程度だった。名前や住所などの記載はなく、氏名や番組名、件名の欄に「元厚生次官宅襲撃事件」と記されていた。
本文は「今回の決起は年金テロではない!」との一文で始まり、「34年前、保健所に家族を殺された仇討ちである」と動機を示唆したほか、「やつらは今も毎年、毎年、何の罪も無い50万頭のペットを殺し続けている。無駄な殺生をすれば、それは自分に返ってくると思え!」などと記されていた。
また、事件後一部で「犯人は右利き」と報道されたことに反論するかのように「私は左利きである」と記したり、二つの事件で同じ刃物を使ったとの書き込みもあった。
TBSは、担当者が23日朝に気付き、同日昼のニュースで報道。「警察から要請があれば提出する」としている。
一方、出頭4時間ほど前の22日午後5時前には、小泉容疑者から山口県の父親に「手紙が届くから読んでくれ。あした着くはずだから」と電話があった。電話は10年ぶりで、十数秒で切れたという。父親は取材に「小学生のころに飼っていた犬の性格が荒かったので、保健所で処分してもらった。(容疑者は)悲しんだり怒ったりしていた」と話している。
NHKにも21日午前11時前後に2回、男の声で「犯人は自分です。いま福岡にいる。今から出頭する」と電話があった。この電話が小泉容疑者によるものかは不明という。

犯行の動機が、34年間に保険所で殺されたペットなのだそうです。
そして、年金のためのテロではないとも明言しているようです。
ネット上の書き込みと供述内容とはほぼ一致しているので、間違いではないのでしょう。
しかし、動機に対して犯行計画が綿密になされているのが、何とも不可思議です。
34年間の積年の恨みが、こうした計画的犯行へと導いたということでしょうか。

本当の黒幕がまだいるだとか、彼は替え玉だという噂話しは色々聞こえてきます。
どれも信憑性のない憶測なので、あまりこのあたりには追及できません。
でも、やっぱり真相はそれだけのことではないように感じられます。
もっと別の真実がある、と考える方が自然な発想のように感じられます。

大きな騒動となったこの事件は、これでアッサリと幕が引かれるのでしょうか。
この後、マスコミは厚生労働省の問題点への追及の手が緩むような気がします。
報道への妙な自粛ムードが出てこないか、そのことが心配です。
余計な報道をするから、こんな騒動になったかのような論調が出るかも知れません。

マスコミの過熱報道は、時として嫌な思いをすることがあります。
しかし、真実の報道ならば遠慮なくどんどんとやって欲しいのです。
報道がない限り、一般人は様々な社会情勢を知る手段を失うことになります。
色付き報道はご遠慮願いたいですが、透明性のある報道は続けていただきたいのです。

この事件が、報道のあり方を悪い方に向かわせないことを願うところです。

関連する過去記事↓
『元厚生次官が次々と狙われる奇怪な事件』