ある偉大な旅人が言った。
旅とは人生であり人生は旅である
昨年5月僕は1人パリに行った。理由は一つ。そう15歳で出会いそれ以来自分の音楽観を変えた元ピンク・フロイド、ロジャーウォーターズのライブを見る為だった。
はっきり言ってロジャーウォーターズのライブを見るのが目的で場所はどうでも良かった。たまたまパリに導かれたというか、「パリ行きたい!」なんて全然思ってもいなかった。
しかも1人旅。
僕は普段から「寂しがり屋キング」の称号をほしいままにしていて、ご飯を1人で食べる位なら食べない方が良い。って常々思っている。
そんな僕が1人旅である。移動も1人、食事も1人、観光も1人、バーに行って呑むのも1人。全てが1人なのです。
それでもロジャーウォーターズのライブは絶対に行きたい。いや行かねばならぬ。たとえどんな困難がまちうけていようと・・・
そして僕は成田から機上の人になった。待ってろよパリ!パリまでの飛行機。当然1人。12時間1人。
しかし!運よく隣に座った青森から来た女性二人に話しかけられる。そして酒盛り。ワイン呑みまくり!二人はパリ経由でスペインに向かうらしい・・・しかも帰りの飛行機まで一緒!!なんという偶然。帰りもまた一緒の飛行機で呑みましょうなんていう会話をしながらパリに到着。
「1人旅悪くないぞ!先行きいいぞ!」なんて思っていたのだが・・・
甘かった!
シャルルドゴール空港に着いた時は時差と、移動の疲れと、ワインの酔いで頭がクラクラしていた。
そして最初のクエストが僕を待ちうける。それは・・・
空港からバス移動!!
凱旋門付近のシャルル・ドゴール・エトワールという駅まで行き、そこから徒歩でホテルを目指すのである。
「まぁ空港だし、英語通じるべなんとかなるべや」という感じで空港のバス乗り場などは全く下調べせずに余裕しゃくしゃくだった。
入国審査を終え僕は空港の到着ロビーに出る。するとバスがズラリ。僕は外でタバコをすっているCAと思われる女性に声をかける。
Excuse me madame (ここは紳士を装う為にあえてマダムなんてかっこつけて話しかけてみた。)Which bus shall I ride to get to L'arc de Triumph?
と、聞くと戸惑い気味に
おーイエス ○×△?%$#%&&’’’OK? と、メチャクチャフランス訛りで聞き取れない英語で言われ、チキンな僕は聞き返す事が出来ず、
アハン、ダッコー、メルシーなんて言って指を差された方に取りあえず歩いてみた。するとバスが沢山並んでいた。
もうここまで来ると酔いも手伝いとりあえず、見よう見まねで切符を買い、人が一番乗っているバスを選んで乗った。
行き先はわからないけどなんとかなるべ!そんな思いだ。
バスに揺られること一時間バスが止まり、みんな一斉に降りた。そして目にした光景・・・それが
なんだコレ??凱旋門じゃないのは確かだ・・・
取りあえずここはドコなのか確認する為片手に荷物、片手に地図とぐるりと建物を回る。しかし、ここで自分のまた重大な欠点を再確認した。
僕は、地図が読めない上に方向音痴なのだ。
しかも重度の方向音痴。
昔FMPORTの目の前にあるダイエーで入った時と違う出口から出たら完全に違う方向に歩き、大雪の降る新潟市万代で遭難しそうになったことがる位だ。
しょうがない。あきらめて聞こう。幸いにもここは人が沢山いるし。
建物に近づく
パリっ子達が沢山ですね―。そして僕は画面左に突っ立っているお兄さんに話しをかける
「あの~僕は今どこにいるのでしょうか?」
「はぁ?お前何言っちゃってるの??」的なもう全く期待通りの表情で「オペラガルニエ」と、これ以上ない位ぶっきらぼうに言われた。もうフレンドリーさのかけらもないトーンで目も併せてくれない。
「おいパリっ子さんよ、よーく聞きなさい、アンタ、ドラゴンボールとか北斗の拳とかエヴァとか知ってるべ?僕はそれ等パリっ子達を虜にしているアニメコンテンツを作った国ジャポンからのお客さんだよーもうちょっと言い方あるべ?」って、まくしたてようと思ったけど、やめた。
チキンだから・・・それどころか
「へぇーお忙しいところ誠にスミマセンデシタ~あ~これがオペラ座ですか?立派な建物だなぁ。へぇーすげーや。」と、媚へつらうようにメルシーと言い。地図を見てみた。
目指すは取りあえず凱旋門。今はオペラガルニエえっとー地図では・・・
うお!結構遠い!でもオスマン通りに出てひたすら真っすぐ歩けばなんとか凱旋門には辿りつけるのか・・・
そして以下の選択支が頭に浮かんだ。
1.タクシーを拾う。楽簡単。金で解決出来る。しかし、ぼったくられるかも、行き先が伝わらないという可能性あり。
しかもチップいくら渡せばいいのかわからない。
2.地下鉄に乗る。でも乗り換えが分からない上に、滞在費用の全財産を持っている為、スリにあったりしたらどうしよう?
パリに来る前に散々ニック=父に「スリには気をつけろ、お前みたいなボーっとしてるやつは三秒でスリにあうぞ」と言われまくった。
3.歩く。一体どれくらい遠いのかわからないけど、幸いオスマン通りに出ればあとはひたすら真っすぐ行けば取りあえず凱旋門には着く。ぼったくられないし、大通りでまだ明るいから強盗に合うリスクも少ない。
と言う事で、僕は3番目の「歩く」を選択したのです。
取りあえず、オスマン通りに出なくては・・・
あっ!方向音痴だから地図のどっち向きに自分が立っているのか分からない!!!オスマン通りってどこだ??
そこからかよっ!って自分にツッコミを入れながら荷物をガラガラ引き近所をウロウロし始めたのだ。パリでの一番最初の思い出・・・言葉通じない、自分の居場所がわからない。まさに
途方に暮れたのです。
つづく