合否の報告と物理の学習

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塾でアルバイトをしており、今年度は受験学年の子もたくさん受け持ちました。
 
 
ここ数日になって、早慶などの合否が発表され、私の元にも喜ばしい報告がちらほら。
学校の先生などと比較すれば、塾の先生なんて一時的な付き合いに過ぎないわけですが、私としては担当した生徒が良い結果を残してくれるのは非常に嬉しいことです。
 
早慶を狙っている受験生がいました。理系の子で、慶応だと理工学部、早稲田だと基幹理工学部あたりを志望している人です。その子は私が最も長く担当した生徒の一人で、およそ1年間、ほぼ毎週指導していました。数学や物理がメインでしたね。
 
でも、当初はその子、全然物理ができなくて。私としても「何でこんなにわからないの?」と苛立ちを覚えたことが何度かありました。
ただ、「なんでわからないの?」っていうのは、すでに分かっている人だからこそ言えてしまうことなんですよね。何度か授業をしていくうちに、この子はそもそも物理的なものの見方が分かっていないんだ、ということに気づきました。
 
なので、そこから1年弱、一生懸命物理を教えました。私は所詮大学二年生なので、高度な内容はさっぱりです。でもわかる範囲内で、本質的な理解を目指して一生懸命授業しました。
その結果、幸いにも物理が飛躍的に伸び、本番でもそこそこ頑張れたようです。
数学も授業を担当していましたが、本番は大成功だった模様。
 
1年間同じ生徒を担当して思ったのは、物理ができない生徒はそもそも物理的なものの見方が備わっていないことが多い、ということです。
物理的なものの見方というのは、ポテンシャルとはどういうものか、物理で微積分がどのように役立つか、といったことです。これが分かっていないことには、いくら勉強してもなかなか成績が伸びないんです。公式の暗記をしたとしても、それをうまく使うことができません。
 
簡単にいうと、物理ができる人とできない人は「違う世界にいる」、ということなんです。これに気づけるかどうかが、大学入試の物理が成功するか否かの分かれ道だと私は考えます。
そういう意味で、物理は難しい科目です。ただひたすらに勉強すれば良い、というわけではないので。公式を暗記せずとも、正しい方針で勉強すれば得点は伸びます。正直、物理の公式なんて数個覚えておけば十分。
 
物理の勉強方針で迷ったら、ぜひ私に質問してください!
 
今日は以上です!

 


 

 

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運動量保存則

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さて、久しぶりに物理の話題。

 

今日は「運動量保存則」を扱います。

 

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物理の世界には、いくつか「保存則」が存在します。

高校物理で学ぶのは、運動量保存則と力学的エネルギー保存則の2つでしょう。

大学に入ると「角運動量保存則」というものが登場します。

 

このように、物理の世界にはいくつかの「保存則・保存量」というものがありますね。

そのうち「運動量保存則」がテーマです。

 

 

そもそも運動量というのは、古典力学では

(質量)×(速度)

で定義されます。速度というのは速さをベクトルと捉えたものですから、運動量もまたベクトルですね。

 

運動量保存則は、

「外力が加わっていないとき、系の運動量の和は保存する」

というものです。

 

上の法則を理解するためには、「外力」「内力」を理解する必要があります。

 

 

外力

 

外力というのは、文字どおり系の外からかかる力のことです。

ここでいう「系」とは、考えている世界の範囲のことです。

2つの球の系を考えるとしたら、球と、せいぜい床だけが系に含まれます。

 

たとえば2つの球の衝突を考える場合、手で球を押したらそれは外力になるわけです。手は系に含まれていないですからね。

 

内力

 

内力というのは逆に、系の中で及ぼしあう力のことです。

上の例で言えば、2つの球が衝突することで及ぼしあう力は、系の物体同士の相互作用ですから内力となります。

 

他の例では、2つの電荷が反発し合う、台車に乗った人が台車から垂直抗力を受けるというのも内力になります。

 

一つ注意点ですが、「系」というのは基本的に自由にとってOKです。

たとえば斜面を転がる物体の運動を解析するときに、地球の重力や摩擦力は当然考えるべきですが、はるか彼方にある星の重力なんていうものは考える必要がないわけです。

問題のない範囲で話を簡単にするためにも、「系」というものを設定してそのなかで話を進めるというのが賢い方法でしょう。

 

=====

 

で、運動量保存則はなぜ成り立つのかを確認する必要があります。

 

運動量保存則が成立する理由は、端的にいうと作用・反作用の法則にあります。

 

作用・反作用の法則とは、

「物体Aが物体Bに力を及ぼすとき、物体Bも物体Aに大きさ・作用線が同じで反対向きの力を及ぼす」

というものです。

 

内力のみが働いている場合、この作用・反作用の法則から運動量保存が導かれます。

時間Δtの間に物体Aが物体BにFという力を及ぼしたとすると、物体Bが物体Aに及ぼす力は-Fになります。したがってA、Bの運動量の変化量は

となります。平行で大きさが等しく、向きが反対なので変化量の総和は0となり、したがって運動量が保存することが言えるのです。

 

==========

 

 

ということで、運動量保存則とその成立条件を述べました。

法則を暗記するのみならず、どういう時にその法則が有効なのか、そしてなぜこの法則が成立するのかという条件を知っておくのは大切なことです。

 

それを知らないと、誤った状況で勝手に法則を用いてしまい、変な結論を出してしまいます。

公式を覚えて終わり、ではないので注意しましょう。

 

 

今日は以上です!

 

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浮力のはなし

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受験生でなくとも、浮力というのはご存知だと思います。お風呂に入れば体は軽くなりますし、プールでは浮き輪の上に乗っかれば絶対に沈みません。

 

でも、なぜ浮力が生じているのか、というのはそこまで単純な話ではありません。前回圧力の話をしましたが、それを用いて少しだけ考察してみましょう。

 

 

まずこんな風に、水槽の中に円筒型の領域を想定します。底面積はSです。水の密度をρとします。深さをhとすると、圧力はどう表せるでしょうか。

水の体積はhSですから、領域内の水の質量はρhSです。よってこの水には重力ρhSgがかかります。昨日お話しした式

を用いると、水圧は

となります。水圧は水深hに比例することが分かりました。

 

 

さて、本題です。水中に底面積Sの柱を入れた時、この物体が受ける浮力はどうなるでしょうか。まず上から押さえられる圧力p1は深さh1での水圧なので

となります。次に、底面から押し上げられる圧力p2は、深さh2での水圧と等しいので、

です。

 

圧力に面積をかければ力になりますから、この物体にかかる力の合計を(上向きを正にして)求めると、

です。ここではこの物体の体積を表しているのでこれをVとおくと、

となります。

 

の意味をよく考えてみましょう。ρVというのは物体の体積と同量の水の質量です。よってρgVというのはその体積の水にかかる重力です。したがって、次のことが言えます。

 

物体にかかる浮力は、その物体が押しのけた量の水にかかる重力に等しい。

これがいわゆるアルキメデスの原理です。王冠にまつわるエピソードは有名ですね!

 

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このように、物理法則には自分で導けるものもあります。教科書に書いてあることをそのまま受け入れるのではなく、自分なりに考え、導いてみる過程も大切なのではないでしょうか。

 

今回はここまでです!

 

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