先日、知らない番号から着信があった。
とりあえず出てみると
「あーーすいません!
電話もらってたみたいで!
仕事中で出れませんでした。」
と、声の主は
20代前半とおぼしき男性が
フレッシュに勢いよく話して来た。
誰だか解らなかったが
恐らくコチラから以前電話したくらいだから
まあ知らぬ仲ではなさそうである。
誰ですか?
と聞こうかと思ったが
もし仕事関係の人だったら
少し失礼かなと思い
とりあえず
私はアナタを知っていますよ風に
話しを合わせてみる。
俺「あー別に気にしないでいいですよ。」
すると彼は
「すいません。例の件でしたよね。
遅くなりましたけど、ちゃんと自分の方で
片付けときましたんで、もう大丈夫です!
ご心配おかけしました。」
と続けてきた。
話してれば誰だか解るかな?と思ったが
これだけでは解らない。
しかもお願いめいた事なんざ
日々、毎日のように誰かにしているので
これだけでは、この電話の相手が誰だか解らない。
このまま電話を切るのも
解らず終いで気持ち悪いので
もう少し探ってみる。
俺「仕事の方は最近どーですか?」
青年「まあぼちぼち、順調ですよ。ってか何で敬語なんスカ?気持ち悪い」
??ん?敬語を使ってるとおかしい相手か・・
年下か、後輩か、社員の誰かかな・・
俺「あーーいや別に意味はないよ。」
青年「あっスイマセン、キャッチ入ったんで切りますね。
また電話します。今度相談のって下さいねー」
俺「おー解ったよ。電話しておいで。じゃあね」
と、こんなやり取りで電話は終了。
結局、相手は解らず終い。
そして今日
この謎の青年から再び着信が入った。
青年「もしもしーー、あっ俺ですけど
今大丈夫っすか?」
俺「あーー大丈夫だよ。どうした?」
青年「今、何してます?」
俺「いや、特に何もしてないよ。家にいる」
青年「マジっすか?じゃあ飲み行きましょうよ!久しぶりに!」
いきなり飲みの誘いである。
しかし、困った。
自分の友人は少なくとも記憶している範囲で
この世に5人しかいない。
しかも気軽に飲みに誘ってくる都内の友人は
2人だけしか思い浮かばない。
少なくともコチラは友人と認識していない
人物からの飲みの誘いである。
しかし口ぶりからして
全くの初めてではなく
過去に何度か飲んだ事のある仲らしい。
とりあえず色んな状況を想像して
俺「いや・・今日はやめとくよ。明日早いし」
と無難に断ってやり過ごす事にした。
得体のしれない相手と飲みに出る程の勇気を
残念ながら持ち合わせていない。
すると彼も引き下がらない。
青年「またっすかーーーたまには行きましょうよ!
最近、本当付き合い悪いっすよーーー」
俺「ごめん、ごめん。でも本当に明日早いんだよ」
なんとか平和裏に断ろうとしていると
彼から思いもよらない言葉が発せられた。
青年「吉田先輩も来るし、会いたがってましたよ!
また来ないとキレられますよ~~」
吉田先輩?
誰だ?
ここで
ある事実に気づいた。
多分、自分の想像が正しければ
この電話は、間違い電話である。
間違いなく、間違い電話である。
しかし困った・・
ここまで話しといて
今更「間違い電話じゃないですか?」とも言いづらい。
しかも相手は確実に自分を
吉田先輩の後輩で自分の先輩で一緒に飲む仲の人
として認識してしまっている。
そして2週に渡って電話をしている。
どうやり過ごすか
しばし考えた末
ここは彼のテンションを考慮して
この場は、このままやり過ごす事にして
そしてこの番号の電話に2度と出ないようにする。
という作戦で臨む事にした。
それから数分
来い、行かない
お願い、無理
を繰り返した末
どうにか青年も諦め始めたようで
声のテンションも下がり気味になって来た。
そして最後に
聞き捨てならない一言を発する。
「同じサークルだったkちゃんいるじゃないですか?
今グラビアアイドルやってる。
あいつも時間あったら来るって言ってましたよ。」
思わず
「マジで?」
と返してしまう。
そこから話しは
そのkちゃんについて
ひとしきり盛り上がり
間違い電話は、無事終了した。
そして今
自分は電話の前で悩んでいる。
今から駅前のシダックスに
集合との事である。
行くべきか、行かないべきか・・。
行くにしても問題が一つある。
全国の何処の駅前にある
シダックスに行けばよいのだろうか・・