2010-06-06 18:33:07

任せ、信じる、心。  - 長光歌子コーチに学ぶ -

テーマ:ちょっと真面目な話

フィギュアスケート大好き!な、B型女のアキヤスコです。



アタクシが、どんだけフィギュア・フリークか

読者の方はご存じだと思いますが



先週(もう、先々週、になるのかな?)、5/24(月)~5/26(水)3日間


日本経済新聞の夕刊で連載された 「駆ける魂」

あの高橋大輔選手 のコーチ、長光歌子さんの特集が組まれてました。



B型女のなんでもコトハジメ-DVC00624.jpg
(2010年5月24日・月/日本経済新聞 夕刊 13面)



読んだ瞬間から、鳥肌がたつ・・・というか、

早く、翌日の記事が見たくてしょうがない興奮を覚え


このブログにも、幾度となく記事にしてご紹介しようと思ったのですが


ちょっと、自分の中で寝かしたい・・・というか

この興奮を抑えるために、しばらく放置していました。



*****



高橋大輔選手の表現力が、世界随一であることは


バンクーバー五輪 、そして、つい3か月前の世界フィギュア で証明されましたが

(技術力も世界随一だと、アタクシは思っておりますがパー



長光歌子コーチが


「男こそ踊らないといけない」


という、確固たる信念を持っていらっしゃることを、

私は本記事を読んで初めて知りました。




長光コーチは、元フィギュアスケート選手。



「ジャンプはあまり得意ではないが、スケーティングに定評」があったそうで

全日本ジュニア選手権で優勝したこともあるほどの、

トップクラスの選手だったそう。



ところが、70年代に入ってから、

女子選手でも3回転ジャンプに挑戦する者も出てくるようになり


また、72~73年シーズンからショートプログラム(SP)が採用され

採点において、ジャンプの比重が高まるなどのルール変更を受け


長光コーチは、すっぱり引退を決意したそうです。


(この、見事な引き際も素敵。)



現役最後の年に、日本初の冬季五輪(札幌冬季五輪)が開催され

長光コーチは、


「成人式の着物を買ってあげようという祖母にねだって、現金にしてもらった」


というお金で、

その五輪のフィギュア公式練習の初日から試合まで全日程を生で見たのだとか。




初めて生で見る国際試合で、彼女が一番引きつけられたのが

札幌五輪・男子フィギュア9位のトーラー・クランストン選手(カナダ)。


「男なのに、踊ったのよ」


と。


*****


日経記事(2010年5月25日・火 夕刊17面) では、


「手を上下に動かすばかりの当時の男子の中で、クランストンは踊り、

異彩を放った。この衝撃が、コーチ・長光の原点。

クランストンが76年インスブルック五輪で銅メダルをとり、

その後”アーティスト”と言われる男子選手が次々と出てきたのだから

先見の明があった。」


と紹介されていました。


⇒ トーラー・クランストンさんをWikipediaで調べる。


*****




長光コーチ曰く


「バレエでもそうだけど、男の人の方が体力はすごい。

だから表現に余裕がある」


と。



なるほど確かに。


フィギュアスケートは、私は未経験だけれど

バレエならば、理屈はわかります。


(例えば、脚力の強さ。

ジャンプの滞空時間が長いと、その分、指先・足先・首の動きに

気を配ることが出来、マイムなどの所作にも余裕ができるため

表現力の向上に繋がりますよね)




さらに、記事はこう続きます。



”トップレベルの男子はジャンプなどの技術力に大差はない、

勝敗を分けるのは表現力。ずっと昔からそう思っていた。

「男がチャラチャラ踊ってどないすんねん」と関係者に冷やかされても、

信念は揺るがなかった。ケガの影響で技術点が安定しない高橋を

バンクーバー五輪で救ったのは、その踊り。演技構成点の高さだった”




本連載を読んでいると、


長光コーチがいかに


思い切りがよく、

先見の明があり、

信念のある指導者か


日を追うごとにわかってきたのですが


びっくりしたのが、連載最終日(5月26日・水)の「下」を読んだ時。



「昔はメチャクチャよ。私のコートのガサっという音だけで、

子供たちは凍り付いていたみたい」



・・・えええ?!叫び

今の、朗らかで、ユーモアたっぷりの長光コーチからは

想像もつかないんですけど!!!


と、動揺しまくった私は、記事を正座して読み返したほど。



以下、記事から転載。



”情熱を持て余した若かりし日の指導。

すぐに手が出て、生徒の態度が悪ければ家に帰した。

「『練習で泣いて試合で笑え』と自分が言われたことを単純に実践してたのよ。

本当によく怒ってた」

長光は恥ずかしそうに振り返る。”




自分が昔言われたことを実践する。

これ、ビジネスにおける「上司」と「部下」の関係でもよく見かけることだし、

陥りがちなことですよね。





では一体、長光コーチは指導者として

どのように進化されていったのか?




記事では、

転機の1つに、とある才能豊かな選手の指導がきっかけ・・・とあり


「誰が見ても才能があるとわかる子をつぶしてはいけない」と思い

昔なら、態度の悪さにかっとなったところを、言葉を飲み込み

じっと教え子を観察するようになったという。



また、当時は、

コーチ1人で、曲選び、振付、技術指導すべてを担当していたところ


教え子のジャンプの才能が生きるよう、

海外の振付家に頼るようになったんだとか。




それらの経験すべてが、高橋選手に注がれ

以下のような「チーム高橋大輔」が出来上がる。


”体が硬い、故障が怖いと思えば、トレーナーに頼む。


ジャンプについては「自分は4回転を跳んだことがないから」と、

実際に跳んだことがあるソルトレークシティ五輪代表の本田武史を

関大に呼び寄せた。


「新しい採点ルールについていけない」と思えば、技術審判の岡崎真に

声を掛け、見てもらう。


「年上の男性が近くにいた方が(相談もしやすくて)いい」。


変なプライドをふりかざさず、臨機応変な対応。

結果的に長光は、観客の視点で客観的に高橋を見る機会を得た”


*****

「歌子先生はこの人に任すと決めたら任す。そこがすごい」


と、教え子である高橋大輔選手にも言わしめるほどの任せよう。



それに対し、長光コーチは


「やみくもに頼むわけじゃないけど『餅は餅屋』よ」


と、記事中でコメントしている。





「餅は餅屋」。


よく聞きますけど、これ、実践しようと思っても

なかなか出来ることじゃないですよね。



「やっぱり不安で、任せられない」

「最後は、自分が見ないと」


・・・と、なかなか人を信じれず、

思い切って任せることが出来ない指導者や経営者の方を

何人も見てきました。



そういう私も、なかなか人に任せられず

「最後は、自分が頼り」とばかりに、抱え込んでしまい

挙句、いつも大変&ボロボロ・・・・という状態に陥ったことがありますあせる




今回のこの連載を読んで、


人を信じ、思い切って任せられるかどうかが


指導者・・・という「器」だけじゃなく、

自分そのものの器の大きさを決めていくような気がしました。




それにしても、長光コーチ。

本当に素晴らしいです。




そして、連載記事の最後にはこんなエピソードも。


”3月の世界選手権で高橋が優勝。

素晴らしいシーズンを終えてトリノから帰国する直前、

長光はホテルの浴室で転倒し右腕を骨折した。

「これで厄落としよ」。

人生、塞翁が馬。ケガは新たな門出への祝福と思っている。”




・・・骨折ーーーーー?!?!?!叫び


これまたビックリな内容でしたが、それを「厄落とし」と言ってのける

あっけらかんとしたところ。


本当に、女っぷりのいい方です。




私も、そんな女っぷりのいい女性になれるよう精進したいと思った

水無月の始めでございました。




PS

一フィギュアファンとしての、アタクシの好みですが

技術ばかりの選手より、

技術があって「踊れる男」(表現力のある選手)が

大大大大、大好きですっラブラブ!



【引用記事】

日本経済新聞

 2010.5.24(月)夕刊 13面 駆ける魂 上

 2010.5.25(火)夕刊 17面 駆ける魂 中

 2010.5.26(水)夕刊 15面 駆ける魂 下


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コメント

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1 ■素晴らしい!

長光歌子コーチが素晴らしいのはもちろんなのですが、
ヤスコちゃんのこういう記事は真骨頂ですよね!
えびをさんネタを始め面白記事も捨て難いですが(笑)
フィギュアスケートを始め、ご自身の勉強された専門性に加えて、
エピソードや背景をかみ砕くように書く記事が
私は大好きです(≧▽≦)
そこに登場する人の映像が浮かぶような気がするんですよね~。
今日も素敵な記事を有難うございました。
私はひそかにアキヤスコ出版化を応援していますわヽ(゜▽、゜)ノ

PS:長光コーチの骨折が厄落とし・・・に、
私の両膝負傷も厄落としなんだわ~と、
図々しく思いこむことにしました( ´艸`)

2 ■Re:素晴らしい!

>麻日奈 芽実さん

嬉しいお言葉を有難うございます!

いえいえ、ただ「好き」という感情と、感動だけで記事にしちゃってるだけなので
「出版化」なんぞ、ありえないのでございますが

それでも、芽実さんにそう言っていただけて
とっても光栄です。有難うございます。

厄落とし。
芽実さんの膝の怪我は、絶対そうだと思いますよ!

私の爪割り事件も然り。苦笑。

これで厄落とししたので、今年はもうアガるしかないですよ!芽実さん。

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