晴れ 「思考の補助線」茂木健一郎著より。注意

実に難しい言葉を羅列したフレーズでもあるが、この本自体全体に柔らかい本ではなかった。その中でもダ・ヴィンチのことについて触れた部分は興味深かった。

レオナルド・ダ・ヴィンチは、「万能の天才」といわれているものの、発明家としてはどれも中途半端だったという。結局「絵画」という専門領域では卓越していたということになる。

それはもともと「万能の天才」といわれるほど、幅広い素養があったからこそ絵画の世界では「モナリザ」をはじめとする後世に残る作品を描くことができたのだと、筆者は主張する。

専門とはそれだけやっていれば到達できる世界ではないようだ。ここにまた、筆者の面白い表現があったので記しておこう。

「総合的な知性の強靭な足腰を持っている人が、そのエネルギーを専門的な領域に強烈に投入することによって、ロケットが点火され、成層圏へと脱出する。」

だからこそ、歴史に残るような偉大な独創を示した人は、例外なくすべてがそうだったのではないかと述べている。よく言われるように「専門バカ」だけじゃそれほど大きな仕事はできないということか・・・な。(何も専門がないただのおバカな私です)