くもり「言葉を育てる」米原万理対談集より。クラッカー

対談の相手のノンフィクション作家西木正明さん氏が語った言葉だった。米原さんの立場では、通訳はすべて話し手の言葉だけを訳すので、自分と違う考えも訳さねばならないからそれも辛いことだという。苦しいと思うことさえあったらしい。

また西木さんは、芸能週刊誌の編集者をしているとき、つまらないことまで聞かなければならないのが辛かったようだ。しかし、ある時自分の後ろには百万人の読者がいて、それは読者が聞いているんだと思って自分を無理やり納得させたという。

お二人は、自分が聞くのではなく代表して聞いているのだと思うことで自分を納得できたという。ある意味いろいろなことは、それなりに大義名分があればやれるということでもあろうな。
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くもり「言葉を育てる」米原万理対談集より。恋の矢

かなりインパクトのある言葉だった。俳優の児玉清さんとの対談のときに語っていた。米原さんはかつてロシア語学校に行っていたとき、日露の国語の授業の違いに愕然としたという。

日本の場合「よく読めましたね」でおしまいだが、プラハでは「よく読めました。では、今読んだところをかいつまんで話しなさい」とやられたそうだ。

つまり読みながらしっかりと要点をつかんでいなければならないということだった。それを毎回やられると、読みながら中身を捕まえるのが習性になったという。これが上記のフレーズにあげたことだった。

読みながら、内容を記憶するというのはかなりハードな勉強ともいえる。
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晴れ「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。爆弾

ドラッカーをお手本にしたい部分は「ネーミング」のセンスだった。たとえば、ビジネスの世界に「マネジメント」という言葉を定着させていた。

そのほか、経営コンサルタント、目標管理、分権化、民営化、知識労働者などもドラッカーによって明示された概念であったのだ。

また「事業の目的とは顧客を作りだすこと」というのはドラッカーの有名な言葉だった。これが本質を突いたことで、新しい定義を発見する達人でもあった。単に利益だけではなかった。エネルギー循環が含まれていたからだ。

齋藤氏はネーミングを考えることは、概念を的確に把握するコツを身につける勉強になるという。それはある意味、ものごとのタイトルを考えることとも似ていそうだ。
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雨「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。目

学びのヒントとして、ドラッカーの実例をあげていた。ドラッカーは95歳でも新しいテーマを見つけて勉強していたという。つねに勉強欲を失わない姿勢というのはすごい。

仕事以外では、毎年新しいテーマを見つけ、3カ月間かけて集中的に勉強していたのだ。また3年ごとのプロジェクトも立てていた。このように期限を区切って「アクションプラン」に沿って計画的に勉強を続けていたのだ。

具体的には、1、目標を設定する。2、期限を決める。3、実現に向けて具体的に調整する。そこでは、短期目標と長期目標をはっきりさせることもポイントだった。

また、目標は心の中で思うだけでなく、よく目にするところに書いておくことも大事なポイントだ。意識をいつも目標に向かってかきたてる工夫だった。
くもり「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。音譜

そして、その一つの例として大学受験をとりあげていた。誰でも好きなことならがんばることができる。粘り強くできるという意味でもあった。好きな本なら何時間でも読んでしまう。

齋藤氏は、部活ならかなりハードなトレーニングも耐える持続力があったという。今度はそれを受験勉強で発揮すればいいだけのことだと思ったのだ。それは必要だからという考えだから苦痛とは感じなかったそうだ。

後に「受験勉強が自分を作ってくれた」といっても過言ではないと語っている。大学院では一日十三時間も勉強し続けるうちに、自然と「粘れる」体質は氏の持ち味になったという。

身につく勉強法は、3つのポイントを踏まえていなければならないという。1.目的は何か。2、やり方は自分の気質に合っているか。3、「決め球」はあるか。受験でもこれを押さえている生徒は成績がよく伸びも良いらしい。
くもり『「つまらない」大人にはなるな!』川北義則著より。ドキドキ

要するに1週間の単位として、週末に休んで月曜に出勤する際には憂鬱になるという意味だろう。とくに大変な仕事を抱えている場合にはなおさらそういう傾向になることはわかる。

休んでも休んだ気がしないという時は、損をしているような気もする。やはりストレスがあれば、体調にも影響するものだ。

会社や組織の中で仕事をする場合、やはり自分の上司との相性もあるだろう。仕事自体は問題がなくても、人間関係がよくなけば意欲も半減してしまう。

筆者の川北氏も若いころ、理不尽な上司にめぐり会ってしまったらしい。辞めることまで考えたという。きっとそんなサラリーマンは多いに違いない。私もそんな一時期があったものだ。

川北さんは「あんなバカな上司だが、俺を殺すことはないだろう」と考えたら、気分も楽になってきたと振り返っている。

それから心がけたことは「とにかく遊ぶ」ことだったという。開き直ったということだろう。あまり真面目に考え過ぎると損をすることもあるのだ。時にはがんばることをやめ、「いい加減」が自分を救うこともあるという考えも必要なのだろう。
晴れ『「つまらない」大人にはなるな!』川北義則著より。クローバー

人づきあいをするときに、「笑い」があるかどうかは重要な要素でもあるという。確かに、何を言っても反応がなければコミュニケーションは不可能だろう。そこにちょっとした笑いがあればホッとする。

また会社の事務所でもただ静かなだけでも、活気を感じない。どこかで明るい話し声や笑い声が聞こえるだけでも安心感がある。明るい雑談はあるほうが自然ともいえるだろう。

冗談やユーモアがあれば会話もスムーズにいくこともある。単に真面目であるだけでは、いいコミュニケーションがとれているとは言えそうもない。むしろお互いが冗談を言えるくらいの雰囲気があるほうが物事はスムーズにいきそうだ。

ジョークで笑えるような職場なら、仕事もしやすい。それも相手から何かを言われるのを待つよりも、こちらから何らかの話題を提供できればなおよいのだろう。
くもり『「つまらない」大人にはなるな!』川北義則著より。ラブラブ

ここでのタイトルは「見事なお金の使い方がある」となっていたが、いったい誰のことかと思えば、赤塚不二夫さんのことだった。無名時代のタモリを育てた人といってもいいだろう。

赤塚さんはタモリには何の不自由もさせなかったという。またタモリもそれに応えてその後すごい活躍をしている。本人の努力も相当なものだったのだろうが、そのスタートは赤塚さんの支えがあったからこそだともいえよう。

また唐十郎さんには、テントが汚れただろうと言って、800万円も出してテントをプレゼントしている。その恩を感じて、そこに寄贈・赤塚不二夫と書き入れたいと申し出ると、「そんなことをするなら、俺は金を出さない」と断固拒否したという。

赤塚さんにとっては、自分が自由になるお金で面白いことができて、自分が楽しめ、他人も喜んでくれればよかったのだ。彼の生き方のモットーは「真面目に面白いことをやる」だった。一切の見返りを求めないというのも素晴らしい。
晴れ『「つまらない大人」にはなるな』川北義則著より。クラッカー

いくら新しい情報を得たといっても、それが新聞、雑誌、テレビ、インターネットを通じてのものだったら、すでにメディアの担い手たちの目を通したもので、きれいに整理されたものだったのだ。

だから、めったに新鮮な情報というのはお目にかかれないといってもいいのだろう。ある意味儲かる株の情報を教えるというやつと似ている。そんなものは、儲かるなら人になど教える前に自分で買ってしまうだろう。

むしろナマの情報は人の口から発せられた時点のものだ。その場に自分が居合わせたなら、本当のナマの情報と言えるかもしれない。臨場感がなければ本物とは言えない。

仕事のヒントなどもたわいもない会話、ささいな言葉のなかにも含まれているものだった。思わぬところにいい情報があったりする。やはり体を動かさねばそんないいシーンには出合えないだろう。

大事なことは人から聞いた情報ではなく、自分がナマ身の人間から聞いた情報で判断することだったのだ。ついついメディアを通じたものに左右されがちだから気をつけねば。
くもり『「つまらない大人」にはなるな』川北義則著より。耳

バカだと思うことが賢いことだというのだ。実に面白い表現になっていた。これはもともと漫画家の赤塚冨士夫さんがいつも言っていたことを簡単に言ったことだった。

赤塚さんは次のように言っていたという。「みんな、自分が利口だと思っているから、ダメなんだ。自分はバカだと思っていれば、まわりのみんなが利口に見えてくる。そうすれば、いろんな知識を得たりできて勉強になるんだ」と。

これで思い出すのは、聞くは一時の恥・・・というやつだった。しかし、知らないことを聞くのに恥ではなく、恥ずかしいということだろう。単に素直になって聞けばいいだけのことだった。

ポイントは役にも立たない虚栄心や見栄を捨ててしまうことのようだ。そうすることで、たずねるべきことの幅も広がるし深みも出てくると筆者は述べていた。なるほどその通りだと思った次第。