晴れ「ネットアスリートの時間術」茂木健一郎著より。目

この本のサブタイトルには“脳に奇跡を起こす”とあった。いかにも脳科学者の筆者らしい。まず、ネットアスリートなる言葉はいままで聞いたことがなかった。もしかしたら筆者の造語だろうか。

数種類の仕事を同時に並行して行える人はすごいと思う。私など古い人間は、一つづつ片付けていかないと何となく落ち着かないものだ。

しかし、そんなことをしていたら、なかなか仕事も前に進まないことが多い。現代では、時間を区切って段取りをして、整理してから行動に移すということをしているというのはもう時代遅れのようだ。

現代は何ごともスピードアップでやっていかないと間に合わない。意志決定を早くして、行動を起こすことで組織での信頼も生まれるらしい。瞬時に判断できる能力が大事なようだ。
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晴れ「コメント力」齋藤孝著より。チョキ

(前日のつづき)
毒舌で有名だった落語家の立川談志がある定食屋に行ったとき、高い割にはまずくて不機嫌になったらしい。ところがその店主は色紙を依頼してきたのだ。

談志が色紙に書いた言葉は「我慢して食え」だった。これには笑える。まずいということを別の表現にしたのだ。実に彼らしいコメントになっている。しかもこれが彼のスタイルでもあった。短くてインパクトがある。

さらに別の例を抜粋してみたい。泉重千代さんが長寿世界一になった時、「好みの女性は?」という質問に対して、「年上の女」と答えたという。100歳を超えてもなおこんなジョークを言える余裕はすごいと思える。健康な証拠でもあるだろう。

そうえいば、かつて双子の長寿姉妹のきんさんぎんさんも「ギャラをどうしますか?」という質問に対して「老後のために貯金します」というのも有名だったな。ユーモアは年をとっても心がけたいものだと思った次第。
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晴れ「コメント力」齋藤孝著より。ドキドキ

そこで、その例をいくつか実例があったので記しておきたい。元関脇の蔵間が「お相撲さんはなぜ頭にマゲをのせているんですか?」という質問に対して次のような答えをしていたという。

「さあ、あれがないとただのデブと区別がつかないからじゃないですか」。これを聞いただけで大笑いしてしまいそうだ。もちろんまともな答えではないが、それだけで納得してしまいたいくらいだ。

自分が本当の答えを知らないときに使えるテクニックだった。斉藤氏は知ったかぶりをして恥をかくより、よほど知性を感じさせる高度なテクニックだと評している。

べつの例では意表をついたコメントもあった。清水次郎長が勝海舟から「おまえのために命を捨てる子分は何人おるかえ?」と聞かれたらしい。次郎長の答えは「一人もおりません。ですが、わっちはあやつらのために命を投げ出せます」だった。

一人もいないというのがインパクトがあるようだ。そのあとで、ポイントを突いた意見を吐いていた。親分子分で、このために命を投げ出せるから親だというのもすごい理屈だった。こんな意表をつくコメントがいえると実にカッコイイと思える。
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くもり「コメント力」齋藤孝著より。チョキ

つまりアドリブで気の利いた言葉を吐けるかどうかということでもあろう。それがジョークだったら実に面白い。むしろ感心してしまうこともある。

例があった、かつてカリフォルニア州知事だったアーノルド・シュワルツネッガーが知事選を戦っていたとき、観衆から卵をぶつけれたのだ。

その時彼は「奴にはベーコンの貸しだ」と言ったらしい。ついでにベーコンをよこせというシャレになっていたのだ。実に笑える。

このようにジョークを言って切り抜ける能力は、できれば持っていたいものだ。すぐにキレてしまうのとは大違いだ。はるかにインテリジェンスを感じさせる。
晴れ「コメント力」齋藤孝著より。ニコニコ

印象に残る言葉というのは比較的短いものが多い。テレビCMでも頭に残るのは短くてインパクトのある言葉だ。

コメントも同様だと言う。つまり斉藤氏は結晶化した言葉を言えるかどうかが、「コメント力」のポイントだと指摘していた。

いいコメントをするためには要約力を鍛えておくことも効果的だという。とは言ってもたんなるあらすじだけでは意味がない。

要約は誰がやっても似たりよったりで、オリジナリティのあるコメントは難しい。大事なのはその人がどう見たかのほうだった。筆者はそれを立ち場を頭に入れることで的確なコメントが可能になると考えていた。
くもり「コメント力」齋藤孝著より。グッド!

ここではコメント力を鍛えるために、どうしたらいいかについて触れられていた。それを簡単に言えば、上記のフレーズとなっていた。

人から意見を求められて、「だいたいそんな感じでいいのではないでしょうか」というような曖昧なことでは、まったく評価に値しないというのも頷ける。

ある程度意味のあることを言えなければ価値がないということになる。それには、ふだんから練習するしかなかった。

たとえば本を読んだり映画を見たら、ひと言ふた言何かコメントを入れておくことも練習になるらしい。ツッコミでもいいようだ。しかもそれを文字にすることがポイントだった。

トレーニングとしては、キーワードを文字にするということだった。そうしているうちにコメントは磨かれていくという。たとえば、ブログやFBのコメント欄を意識するのもいいかも。
晴れ「王様の勉強法」荒俣宏・中谷彰宏著より。恋の矢

ここでの小タイトルは” ボツ力(りょく)”だった。これは実にユニークで面白い考え方だった。つまり何度ダメ出しをされてもへこたれない根性をつくるとも言えそうだ。

構成作家はものすごい量を書くらしい。そして、量のトレーニングをしている放送作家は、ボツに対しての抵抗力、免疫があるようだ。

中谷氏は広告の世界でボツ力を鍛えられたという。つまり1本のコピーをつくるのに1000本書かされたからだった。スポンサー、クライアントが決める際には999本はボツになるので、そんなものかと考えていたそうだ。

コピーをつくる時は、ストライクを狙ってもしかたないようだ。だいたいキャッチャーのいる方向へアバウトに投げればいいらいし。

とは言っても、とてつもない数を投げるのは大変な努力を要するはずだ。それに耐えるにはボツ力を鍛えるしかなのだろうな。
晴れ「王様の勉強法」荒俣宏・中谷彰宏著より。得意げ

中谷氏は毎週のように単行本を書いているという。そして、その都度完成だとは思っていないようだ。

100%で出し切ると思ったら、永遠に本は書けないとも語る。直したくても直さないで、次の本で書こうと思っているようだ。

つまり瞬間主義で、一生懸命やっているらしい。全部試作品のつもりで書いているのだ。これもすごいと思える。

仕事もどこまでやったら十分だとは判断できないことも多い。たとえ納品して代金を回収したとしても、その後が続かなくてはストップしてしまう。

荒俣氏は、3,4年前に書いたものと、今書いたものは違う結論になるとも言っている。人間はいつも同じ気持ちでいるとは限らないからだった。
晴れ「王様の勉強法」荒俣宏・中谷彰宏著より。あし

これは荒俣氏の発言だった。経営者として成功する人は、まったく別のビジネスモデル、新しいビジネスのノウハウをつくってしまう人だった。

誰もができることではないからこそ、成功した人はすごいのだろう。身近なことでは、ブログでもホームページでも、自分なりのパターンを作れたら嬉しいものだ。

質問に答えるより、その質問をつくるほうが難しい。しかし、それなりにやりがいもあるだろう。作成できるということは当然ながら答えも分かっているということだ。

数学でいえば、公式をつくってしまう快楽に比べれば、中身を知ること自体は面白くないという。ビジネスなら、どうやったら売れるかのノウハウを考えられたら成功するということになるのだろう。
晴れ「コメント力」齋藤孝著より。チョキ

この部分を読んで意外な気もした。コメントにお得感があるとはどういうことだろう。それはコメントの中に何か一つでも新しい情報が含まれている場合だった。

つまり、「すごい」や「面白かった」などと言うよりもっと具体的に何がどう良かったかの情報のことだ。そんな引用ができるかどうかも大事なことなのだろう。

抽象的な表現では「うまい」がどんな味だったかもまったくわからない。本ならどこかを引用したりセリフを覚えていられればなおよさそうだ。

コメントとして一番すぐれているのは、意味があって面白いということだった。しかし、それが一番難しそうだ。お得情報をどれだけコメントに入れられるだろうか。