「名画読本」赤瀬川原平著より。

「純粋」とか「百パーセント混じりけなし」などの言葉は、先入観のなかでも私たちの判断をかなり左右しそうなものだ。

純粋イコール混じりけのない、ということになる。だから100%と聞くだけで何故か嬉しくもなってしまう。たとえば、100%国産大豆使用の豆腐とか100%国産牛肉などだ。

そこで、筆者はビールについて述べていた。原料に米やコーンスターチの混ざったビールよりも、モルト百パーセントのビールのほうが美味しいと考えていたのだ。そしてあるときビールの目隠しテストをやってみたとき、美味しい、これこそモルト百パーセントと飲み干したグラスは混ぜもののあるほうだったという。

まあ、このようなことは日常でも経験しているはずだ。私はしばしば豆乳を飲んでいるが、口当たりがよく美味しいと思えるのは、純粋のものより調整豆乳のほうだった。赤瀬川氏はビールの目隠しテスト以来、頭の理屈経由の価値観は廃止したらしい。

おっと、この本は「名画読本」だった。絵画も味わうという点では食べ物と同じようなもの。絵画は知識のためではなく純粋に楽しむためにある、というのが筆者の主張のようだ。

そういえば、中学、高校時代の美術の授業では実技は楽しかったが、教科書の内容を単に知識として憶えるのは馬鹿らしく思えたものだ。絵画の知識を詰め込まれ、この絵はこう鑑賞すべきだ、などと教えられても面白くはないな~(まあ何でもそうかもしれないが・・・)
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朝日新聞(2006.2.24付け)神奈川版より。

ここには伊藤さんというK大に通う女子大生が、いま流行のブログを面白くするコツについて書いていた。その中のワンフレーズがこれだった。

総務省によると、ブログの利用者は現在500万人を超えているという。伊藤さんは大学生ブログランキングで1位になったこともあった。(現在2位)彼女によれば、情報を生み続けると入ってくる量も増えるという。

しかし、本当にそうだろうかと思ってしまった。結局はその情報の質(内容、コンテンツ)次第ではないだろうか。いくら大量に発信したからといって、受け手に理解されなければ意味がない。

もちろん、情報発信はホームページにしてもブログにしても当然のことだが、それを面白く誰にもわかりやすく表現するのは、そう簡単ではないはず。

“恥をネタに笑いをとれ”ということも言っている。それも、本当に笑えるかどうかもムズかしい。笑ってもらうためには、かなりの筆力も必要だろうし、そうそう恥のネタなどたくさん持っているかどうか・・・

最後のほうに本音も見えた。それは“すべての人にウケるブログなんてない”だった。それはそうだ。そう思えば気が楽になる。まあ、自分がそこそこ楽しめればいいか・・・な。

(今日はなんだかツッコミになってしまった)

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「斉藤スタイル自分を活かす極意」斉藤孝著より。

筆者の造語の一つに「質問力」というのがある。同じ話しを聞いても思いつく質問は異なってくる。質問にも質を問われていると思えば、うかつな質問などできなくなりそうだ。つまらない質問でもしようものなら、その程度のこともわからないのか!と思われてしまうかもしれない。

いい質問の基準はなにかといえば、質問の受け手がクリエイティブな話しをしたくなるかどうかだという。いい質問の特徴は「具体的かつ本質的」であることのようだ。逆にいえば、抽象的で重箱の隅をつつくような細かい質問は最悪なものということだろう。

仕事でも的確な質問をすることによって、仕事に情熱とセンスがあるかまで判断されてしまうだろう。質問ができないということは、理解できていないか、やる気がないか、問題意識を持っていないかと思われてもしかたがなさそうだ。

よく、コミュニケーションが上手な人は聞き上手だといわれるが、そればかりではないような気もしてきた。そういえば、いつか国会の質疑でいいかげんな資料情報を元に質問して自滅なんてこともあったっけな。

さ~て、明日からは人の話にしっかり耳を傾けて、いい質問ができる練習をしてみるかな。いずれにしても質問力が磨けるとなんだか楽しそうな気もするが・・・

(ただし、私のこの日記については質問はしないで欲しい。答え方がヘタなのがバレるから・・・)
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「PRESIDENT」2006.2.13号より。

“何ごとにもクールな部下”に対してどうしたらその心の目を覚まさせるか、ということについて小宮山宏氏(東大総長)が書いている部分にあったフレーズ。

ここでは部下とはなっているが学生にもあてはまる。成績優秀な学生のなかには学問をなめているものもいるという。そんな彼らには脅かしの言葉も必要らしい。それがときには気づきのきっかけにもなるのだ。

たとえば小宮山氏は講義で「君たち、水は100度で沸騰すると思っているだろう。そんなのは嘘だ」ということもあるという。すると、つまらなそうな顔をしていた学生も、一瞬驚いたような顔をするらしい。

「この人は自分の知らない世界を知っている」「自分が持っていいない視点を持っている」そんなふうに思えば、一見クールな若者も、好奇心に火がついて熱くなるという。彼らの心に火を点けるためには自分自身も仕事に熱意をもって取り組んでいなければ話にならない。

チワワみたいな目とは、ただ単に潤んだ目という意味ではないだろう。与えられたエサだけを食べて比較的いい環境の中で飼われている犬であることが想像できる。それに引きかえ、野生に生きる狼は生きるために自ら獲物を捕らえなければならない。苦労は多いことだろう。当然眼光は違ってくるはず。

ものを学ぶ際、仕事をするときにもこの狼の目を持たなければ身につかないのだ。単に知識だけ蓄えるより、それらの知識を関連付けて本質を見抜く力を養わなければ意味がない。

小宮山氏はチワワみたいな学生の目が狼の目にかわる瞬間を何度も目にしてきたそうだ。結局は“ちょっとしたきっかけをどう与えるか、またつかむか”がポイントかな・・・
「運命を味方にするセルフ・プロデュース術」中山庸子著より。

このフレーズを目にしたとき、思わず宝くじのことを思い浮かべてしまった。宝くじも買わなければ絶対に当たらない、とはよく言われるからだ。まあ、この場合はそんな単純な当たり外れのことではないだろう。

何かことを始めるにしても、けっこう無駄なことがついてまわるもの。なんで、こんなことまでしなくちゃならないのか、なんて思ったすることもある。しかし、無駄なことなしには前進しないことは事実だ。

学生時代に古典や漢文を習っても大して面白くもなかったが、その期間を抜いたら一生古典に触れなかっただろう。もしかしたら受験にもほとんど必要なかったかもしれない。でも、今になればあの時少しでも触れておいてよかったとも思える。

少しでも自分の夢や目標とは外れていることはすべて無駄なことだ、と考えて排除しているうちは、もしかしたらチャンスさえ遠ざけているのかもしれない。

逆に考えればチャンスらしきものが見えてから、準備に取り掛かっても遅すぎる。また、何がチャンスかなのかさえ見えないだろう。もちろん、準備をしたからといって、チャンスなどつかめないことのほうがほとんどだろうが。

とにかく、日々を楽しんだり充実した時間を過ごすこと自体は、無駄な時間を過ごしていることにはならないし・・・
「運命を見方にするセルフ・プロデュース術」中山庸子著より。

誰も自分だけは個性的だと思いたがっているのではないだろうか。しかし、場合によっては、ただ変わっているだけに過ぎないのかもしれない。

単に流行(ファッションを含め)を表面的にまねたところで、個性的であることとはほど遠い。ファッションなども一見すると個性的なようであっても、かなり画一的な流行を追いかけていたりするものだ。

逆にそれがその人自身にあっていなければ、変わった人にしかみえないもの。極端な場合、変わっている人イコール変わり者である場合もあるだろう。都会の街中では時おりそういう人を見かけるが。

また、変わり者というレッテルを貼られるのを恐れて“無難”なほうにまとめてしまっても面白みがない。それはどちらにしても、人にどのように見られているかだけを意識しているに過ぎないことだ。

個性的とはまず、主体性があることが先にくることだろう。それはその人独自のライフスタイルともいえそうだ。まずは、“変わっている”と“個性的”を区別できるかどうかがスタートに思える。

それが認識できることが、この本のタイトルにもあるように運を見方にできるちょっとしたポイントかもしれない。まずは、自分の中の“変わっている”と“個性的”を疑ってかかってみるかな・・・
「PRESIDENT」2006.2.13号より。

この号の特集は“対人関係が劇的に良くなる言葉のテクニック”というものだった。前日は褒める言葉や励ます言葉について触れてみた。で、もし褒められたりした場合、どんな言葉を返したらいいだろう。普通なかなかそんなところまでは考えたりしないものだ。

ただ、「ありがとう」や「どうも」なんて言ってみただけでは味気ない。そこで、次にいくつかそんな褒められ返しと感謝を伝える言葉を抜粋してみた。

1.褒められ返しの例・・・ますますやる気になっちゃいます。○○さんにほめられるなんて最高です。教えていただいた成果です。まだまだ到りませんが頑張ります。もう、一生ついていきます。なんか、スターになった気分です。気分爽快です。心が躍ってきます。このツキを大事にします。胸がキューンとなりました。もうルンルンです。・・・・・

2.感謝を伝える言葉の例・・・感動をありがとうございました。感謝の気持ちで一杯です。この恩一生忘れません。みなさんのお力添えがなければできませんでした。神様っているんですね。○○さんなくして今の自分はありません。・・・・・

とくに褒めれたら気分はいいはず。当然どれも明るい返事になっている。それで周囲の雰囲気も変わりそうだ。以上の参考例だけでなくやはり自分だけの言葉を作ってみることが必要なのだろう。円滑なコミュニケーションと信頼関係を築くにはやはり言葉の力がモノをいいそうだな・・・
「PRESIDENT」2006.2.13号より。

で、結局どうすれば人は動くのかといえば、“情が伴ってはじめて動く”のだ。例えば、「やる気を出せ!」と怒鳴ったところで、言われた方は逆にやる気を失ってしまうもの。人がその気になって動くのは、どちらかといえば褒められた時や励まされた時の方だろう。

しかし、その言葉は誰にでも共通したものがあるわけではない。「よくやった」「がんばって!」だけでは単調すぎる。100人の相手には100通りの言葉があると考えてもいい。次にいくつかの例を抜粋してみた。

1.褒める言葉の例・・・営業の神様。キムタクよりいけてる。松嶋奈々子よりいい。島耕作だね。切れ味抜群だね。絶好調だね。今、旬だよ。流通業界のイチローだね。ガッツあるねえ。いい根性してる。はつらつとしてる。グッジョブ!。ここ一番頼りになるね。運も実力のうち。当社の4番打者。・・・・・

2.励ます言葉の例・・・失敗は成功の母。命までは取られない。相手も人の子。明日があるさ。明日は休みだ!。君ならできる。努力は必ず実る。神様は見ている。だめもとでいこうよ。お前の根性見せろ!。おきたことは仕方がない。今からでも遅くない。たまにはサボれ。いつでもやり直せる。楽にいけ!。・・・・

ほとんど使ったことがない言葉が多い。自分なりのものが作り出せるだろうか。結局、どんな組織や理論も情に響かなければ人は変わらないし、行動も起こさない。まして誰かが言ってたように、「金で買えないものはない」なんていうのもウソに近い。

上記の例は人が作ったものだが、もっと大事なのは自分で考え出すことなのだ。この部分を書いている筆者は褒める、励ます言葉も100個は必要だともいっているが・・・。相手のこころに響く言葉を豊かに増やしたいもの・・・と思った次第。
朝日新聞日曜版(2006.2.18付け)より。

これはスポーツライターの増田明美が高橋尚子選手について語っているコラムの中にあったワンフレーズ。それにしても、いろいろな「力」があるものだと思ってしまう。マラソンというイメージからは持久力、筋力、肺活力、体力、忍耐力、努力・・・などが一般的には思い浮かぶが、それとはまったく異質な感じがした。

高橋選手は昨年の11月20日、東京国際女子マラソンで復活(優勝)を遂げた。それは“チームQ”としての、成果が実証されたことでもあった。そのチームは彼女のほか、ランニングパートナー、トレーナー、食事担当の3名で構成されている。高橋選手は「4人合わせて1人分なんです」と言っている。つまりこれはチーム力の初勝利でもあったのだろう。

増田は高橋選手の強さは先ほどの一般的な“~~力”のほかにさらに2つあると見ているようだ。その一つは、明るさ、天真爛漫な性格だと感じているようだ。その性格で苦しみを喜びに変えてしまっているだろう。

また私が意外だと思ったのが「感謝力」だった。これはちょっとした空き時間にもファンレターへ丁寧に返事を書いていることから増田が感じたことだ。つまり応援してくれるファンに感謝することで、それを自らの力、エネルギーに変換しているのではないだろうか。

感謝を丁寧に書くことって頭で考えるほどた易くはないもの。まあ、我々が、ケータイのメールでササッと簡単に返信するのとはわけが違う・・・な。
「R25」2006.2.16(No81)より。

こう語っているのは堤幸彦氏(演出家、映画監督)だ。このフレーズの後にはインパクトある次の言葉が続いていた。「・・・10年くらい棒に振ったっていいんじゃないかな」この部分が車内広告にも出ていた。しかし、私はタイトルにも書いた、その前の部分のほうがちょっと気になったのだ。

現在彼はすでに、これが自分の仕事だというものを見つけて映像の世界で活躍している。だからこそいえる言葉なのかもしれない。“俺にしかできない”ということは、別の表現で“人に譲れないものを何かひとつ、見つけることですよ。”とも言っている。

それは仕事として自信が持てるものならなんでもいいのだ。パチンコ、マンガ、英会話・・・そんな例まであげている。

彼は振り返って“これだ”と思えるものが獲得できたから今の自分があるという。しかし、そこにいたるまでは並大抵ではなかったようだ。テレビ番組制作会社に入社した20代の頃から日々思い悩んでいたらしい。

そして、地獄を這いずるような数年を過ごしている。本気で辞めてしまおう、逃げてしまおうと思ったこともあったようだ。そして、ようやく自分の成功をつかんだのが40歳のときだったのだ。(『金田一少年の事件簿』)

仕事の中で“俺しかこれできないんだよ”といえるものがつかめたら幸せな人生だろうな。たとえ今そこまで到らなくても、そんなことを意識しながら仕事をすすめることができれば、前向きな人生かもしれない・・・な。