人類の大進化




松雲のブログ
人類は、陸生化段階で、大異変が起きる。シーシャトル行動段階では、問題が無く進化してきたことが、陸生化段階で大変なことになる。

水中では、胎児の重量負担も軽く、早産の危険もないため、妊娠期間をチンパンジーの8ヶ月から、イルカ並みの10ヶ月に延長した。水中では、恥骨結合をする必要もなく、更に、副交感神経が支配するため力むことが無く出産も楽だった。ところが、陸生化するとなると、しっかりした骨盤が必要で、しかも、恥骨を結合する必要がある。胎児の大きさは、特に頭脳を止めどなく肥大化させることはできない。



シーシャトル行動の間は、二足歩行時間も少なく胎児が坂間になる時間も少なく、生んでから水中行動で起きるブラッドシフトで成長に併せて頭脳を大きくすれば良かった。無理なく、チンパンジー型頭脳発達とイルカ型頭脳発達が並立できた。ところが、陸生化で水中行動が無くなると、まず、10ヶ月も胎児が逆立ち状態におかれチンパンジー型頭脳発達が先鋭化し、更に、水中行動をしなくなったためにイルカ型の頭脳発達が行き場を失ってしまった。それが、生後、1年間で起きる頭脳のビッグバーンになる。



シーシャトル行動の間は、内脳外脳が混淆し、区分など無しに頭脳発達していたが、陸生化に伴い、チンパンジーから受け継いだ内脳が更に発達し、生後一年間で急速膨張するビッグバーンが起きて外脳が新しくできた。ビッグバーンにより内脳を覆っていた本能に支配され硬直した判断機能が、感情と生体反応に変わり、感情がより柔軟な判断機能を与えるようになった。また、内脳の時間情報処理と外脳の空間情報処理を統合し実行処理に当たる統合機能が成長脳として充実していく。そして、統合機能に記憶装置ができていく。

陸生化段階における人類の大進化の始まりである。


脳の飛躍的発達で、進化スピードが上がるのは、10万年前か20万年前といった、比較的新しい時期であると考えられる。ビッグバーンシステムというのは、奇跡的に形成されたシステムで、細部は、別の機会に述べる。