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10,男の気持ち[理想の女]

2009-05-13 09:34:55 showroomの投稿
テーマ:小説

 修二は、好きになった相手が結婚していない限り、自分の気持ちをストレートに伝える男だった。




彼氏がいるのならダメで元々だし、あの時告白しておけば良かったと、後で後悔しない為にもずっとそうしてきたのである。




それに、修二が真剣に好きになる女は、イイ女に決まってる!と、自分で思っているので、彼氏がいない方が希なのだ。




沙織も、家の事情で中々外に出れない環境にある為に、男友達程度の知り合いを彼氏と考えていたに過ぎなかったので、修二からの告白は初めての経験でもあり、素直に嬉しかったのである。








 修二にとって、沙織は理想の女にも思えた。




まだ逢ってはいないものの、写真で見た感じは飛び抜けた美人ではないが可愛い。




そして毎日家事をこなしている為、まだ高校生なのに料理が出来る他、今どきのコのようにそんなに遊んでいない。




また、話している時のイントネーションが、ちょっと名古屋なまりなのが可愛くて心地いいのだった。




ただ、修二がどんな仕事をしているのか、まだ沙織に言っていないのが不安でもあった。






「沙織はいい奥さんになれるね。」




「なんで?」




「もう家事全般出来るじゃん。」




「そんなの誰でも出来るよ。」




「結婚願望あるの?」




「うん、早く結婚したい!」




「マジ?なんで?」




「若いお母さんになりたいの。」




「そっか、専業主婦にも向いてるしね。」




「うん、毎晩ご飯作って旦那さんの帰り待ってるよ。」




「どんな旦那さんがいいの?」




「ちゃんと毎日帰ってくる旦那さん!」




「そんなのみんな帰るよ~!」




「ちゃんと、毎晩同じ時間に帰って来て、一緒にご飯食べれる人がいいの。」




「じゃあ、サラリーマンだね。」




「ん~、サラリーマンは嫌だあ。」




「えっ?なんで?」




「なんとなく・・・疲れ切った人のイメージがあるから。」




「俺、サラリーマンだよ。」




「へえ、そうなんだあ。」




「嘘だよ、今は荷物の仕分けするバイトしてるよ。」




「そうなの?」




「ああ、バイトなんだ。」




「へえ、就職しないの?」




「なんか、まだやりたい事が無くて・・・将来自分で会社やるのが夢だし。」




「いいねえ。」




「えっ?いいの?」




「夢があっていいじゃん!サラリーマンの人って、嫌なの我慢して仕事してる感じがするから可哀想。」




凄い!まだ高校生なのにこんな事を思っているなんて・・・・・自分が幼いのか、時々見え隠れする沙織の大人っぽさに、修二は驚かされるのであった。




「じゃあ将来は、沙織と大きい家に住みたいな。」




「私、そんな大きな家じゃなくてもいいよ!」




「なんで?」




「普通でいい。」




「俺はいい車も欲しいから、自分の会社大きくしていっぱい儲けたいな。」




「そんないっぱいお金もいらないよ。」




「なんで?」




「お金たくさんあったら、男の人は浮気するし、家に帰って来なくなりそうだから。」




そんな沙織の言葉に、修二はギュッと抱きしめてあげたくなっていた。




~つづく~

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