地元・古本屋めぐり | 湘南雑筆堂~本と美味いもん日記~

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湘南(?)に暮らし30年近く経ちます。30年も住んでいると、いろんな発見をするもんです。 
 そんなちょっとした湘南の発見を自分の読んだ本に絡めて皆様にお伝えできればなと思います。
 

昨日のお話し。

久しぶりに妻と一緒に東京に出て、お互い好きなことをしようと話していた。

1才になる息子がいるので、持ち時間2時間、かわりばんこに子供の面倒をみて

それぞれ好きなことしようと決めた。

妻は友人と会い、僕はと言うと、



高円寺文庫センターを訪れる予定だった。

高円寺文庫センターで北尾トロが運営するネット専門の古本屋「杉並北尾堂」

が一部間借りして店売りするとのことだったので訪れてみたかったのだ。

(期間は4月~6月の3カ月限定)


が、しかし・・・

妻がGWの疲れからか風邪でダウン。

息子は室内を走りまわっているが、コンコン咳をしている。

あきらめるしかなかった。残念。

朝食を食べ、昼過ぎに妻は横になり、自分はというと晩飯の用意(カレー)を始めた。

晩飯の用意をして、あわよくば地元の古本屋めぐりをさせていただく許可を得たいと

言う下心からの行動であった。


子供の面倒を見ていると、もう3時過ぎ。妻が起きてきた。

内心「あぁ~時間が過ぎて行くぅ~」と思いながらも、

「大丈夫?」なんて妻を気遣ってみせた。

妻は僕の下心を察したかのように

「調子ちょっとよくなったから、どこか行って来れば?」

との問いかけに、

「いやいや、そんな・・・

(妻が風邪引いているのに子供置いて、一人だけ遊びになんか行けません!・・・けど―心の呟き)、

えー行かせて頂きます」

と言い外出の準備をしていたら、

行ってもいいかわりに、何か美味いもん買ってきてということだったので、

「はい」と、良い返事をして

すぐさま家を飛び出した。


時計はすでに午後4時を回っていた。

午前中は曇っていたのが、太陽が照ってきていい感じの天気になっている。

地元の古本めぐりはもっぱらチャリンコ。

坂道などしんどい所もあるけど

家でモンモンとしていた分、晴れた空の下で好きな古本屋めぐりをできると思うと

わくわくしてきた。


2時間の中で6店舗ほど古本屋を回った

で、そのなかの1件、自分が20年くらい前に訪れたことがある古本屋があった。

いつも、車でしか通っていないので、てっきりつぶれたもんだと思っていたけど、

びっくり。どんなもんだろうと覗いてみると、昔と同じたたずまい。

通路には本が山積みにされた本が無造作に置かれてある。

天井まである本だなが店内には所狭しと並んでおり、

日焼けした背表紙がいくつも並んでいる。


自分が訪れたのは小学6年生のころ。

当時マンガにしか興味がなかった僕は、そ古本屋にわずかにあるマンガ本の棚だけみて

いた。

「あとはなんか難しい本ばかりだな」なんて眺めていたのだが、

齢30にして20年ぶりに入り、この古本屋の価値がわかった。

店内に入ってすぐの棚には、郷土資料として価値の高そうな本が並んでいる

このブログの一応のネタである、湘南の本もあり手にとってみた。

○○文学散歩的な本で、定価1300円、

「いくらかな」とページの最後を見てみると1300円、って

同じじゃん。きっと、わかる人にはわかる値付けになっているのだろうが、

僕にはさっぱりわからなかったので、丁寧に本棚に戻した。

さらに店内の奥地へと突き進むと怪しげなコーナーが・・・。

過去に「逗子であの映画のロケが・・・」 に登場したおじいちゃんが

言っていた「サブ」と言う本が並んでいた。

これ、あのじいちゃんが言っていた本だ!と思い手にとろうとしたが、

一瞬、躊躇し

「この本を手にとったらホモやと思われる」

しかし、店内には誰もいないし・・・、考えること3秒、えーやっぱり手にとる。

いやぁ、巻頭の写真には美男子がパンツ1丁で映っているではありませんか。

世の中にはこんな本を求めている人もいるんやなぁ。

と感慨深く「サブ」を眺めておりました。


そうそう、僕が行きたかった

北尾トロさんの杉並北尾堂のラインナップには

「発売されたら、すぐに書店から消え、古本屋でもめったに見かけない」本を

かかげている。サブが置いてあった棚には、まだまだ変な本が山ほどありました。

北尾トロさんの古本セレクトのこだわり


ぼくはオンライン古本屋のおやじさん/北尾 トロ

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を読むとわかります。

面白いので一読を。


店内の奥にはまだまだ棚があるのだけれども、店内には僕一人。

ふと我に返り、カウンターの中で、黙々と読書していたご主人と目が合い、

なんとなく気まずい空気が流れたので、店を出る。

根気よく通ってなじみになり、いつの日かあの主人と仲良くなることを

決意して店を出る。


いやぁ、昨日はこの古本屋を訪れることができただけでよい1日だったと思えます。


すっかり妻へのおみやげを買うことを忘れていた僕。

結局、近所のコーヒー店でプリンを購入して帰る。



6店舗まわって週刊モーニングに連載されていた、ナンセンスなギャグマンガ。


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思わず「クッ」っていう笑いが出てくるマンガです。