デイサービス再開

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熊本地震発生から10日間が過ぎた425日(月)から蕉夢苑デイサービスを再開しました。

 

デイルームには緊急避難をしている要介護高齢者が寝泊まりをし、夜勤を含めてデイサービスのスタッフが対応に当たっています。しかし、家族とともに宇城市指定避難所で生活を続けている人や車中泊を続けていて、10日間も入浴できない生活が続いている要介護高齢者がいるので、できる範囲でかまわないからとデイサービスを始めたのです。始めは10名程度の予定だったですが、すぐに120名くらいの方々が日帰りサービスを利用するようになりました。入浴を済ませ、みんなで食事をし、顔見知りの人たちと話をし、運動器機能訓練プログラムをこなしたりしながら、蕉夢苑にいる間は日常生活を取り戻したかのようです。

 

 

避難生活を余儀なくされている高齢者は一日も早い在宅復帰が望まれますが、まだ余震が続いています。なかなか思う通りにはなりませんが、蕉夢苑としても利用者の生活の安定、安全を維持・確保するための活動を続けています。地域に暮らす方々の生活の安定、安全の回復には、まだまだ予断を許さないところがありますが、できる範囲で頑張ろうと思っています。

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425日(月)読売新聞のKG記者が、モン・ベルのレインウェアを着て、蕉夢苑に取材にやって来ました。前日に取材の申し込みがあり、OKしていました。

 

管理人が記者から質問を受けて答えるというスタイルで、414日の前震から416日の本震、そしてその後の余震が続く中で蕉夢苑が福祉避難所としてどのような活動をしているか、話をさせてもらいました。

 

その後、緊急避難してきている高齢者の話を聞きたいというので、丁度、リハビリルームにいた数名の方に聞き取りをしていかれました。管理人の話を補足し正鵠を期す意味で、特別養護老人ホーム蕉夢苑のSD介護主任、そして蕉夢苑居宅介護支援センターのNMケアマネジャーからも話を聞いて帰られました。

 

緊急支援物資の中継基地として搬入物資を整理しているところです。

 

読売新聞記者はどのような視点を持って、どのように切り口で記事にするのでしょうか。その翌日、記者から話をした高齢者の要介護度、身体状況、仮に避難所での生活であった場合にどのような不都合があるか、などの追加質問がありましたので、記事になって紙面に蕉夢苑が登場しているかもしれません。こちらで確認することはできませんが・・・。

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TVニュースで「福祉避難所が機能していない」と伝えていましたが、蕉夢苑など宇城市内の特養ホームでは福祉避難所として受入限度を超えてケアを続けています。

 

益城や南阿蘇など深刻な被災施設において、受け入れたいという気持ちがあっても物理的に、そして対応にあたる人員の不足により、不可能になっているのだろうと思います。福祉避難所もまた被災者であることに変わりありません。

 

これは極端な例ですが、蕉夢苑の介護スタッフの出身地は南阿蘇なのですが、身内と連絡がとれた際、「地元の中核病院が地震による被害が甚大で再建が見込めないことから閉鎖した。病院勤務の職員は全員解雇」になったそうです。蕉夢苑の介護スタッフは「あんたは仕事があるからいいよ」そう言われたそうです。

 

 

全国の皆さんは「福祉避難所としての協定を結んでおきながらなぜ受け入れないのか」などと抽象的な一般論を振りかざさないでいただきたいと思います。受入ができない事実があればその背景にある何が障害なのかを精査し、どうすればその障害を取り除くことができるのか。その点を検討していただきたいと思います。

 

受け入れ可能な施設や病院では定数の枠を大幅に超えて避難者対応に当たっています。福祉避難所は1週間程度を想定していますが、やがて2週間になろうとしています。しかしながらその先の見通しが立ちません。避難している人が職員の送迎により自宅の様子を見に行ったところ「とても在宅復帰できない」と、再び避難所に戻ってきます。避難者が減るどころか、なお増えているのです。

 

蕉夢苑も宇城市にある福祉避難所の一つですが、私たちにできることには限界があります。受け入れた避難者の安全を確保し、同時に健康を維持していかなければなりませんので、そのため「これ以上の受け入れはできない」とお断りしたケースもあります。「早く日常生活を取り戻したい」、その一念で頑張っています。

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