政治家・石田しょうご 公式ブログ

日々、島根県内を歩き続けながら感じたこと、疑問に思ったことを石田しょうごが率直に綴るブログ


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全ての道はローマに通ず

ドバイには200を超える国籍の人が集まっていると言われている。国連加盟国数193より多くの国、文字通り世界中から人々があつまる街、それがドバイで ある。様々な国籍・人種が集まるアメリカはmelting pot(人種のるつぼ)と呼ばれるが、ドバイに暮らしている間、この言葉がドバイを形容しているのを幾度となく聞いた。

僕が住んでいた2006年から2008年末にかけてドバイの人口は、景気の裏付けを得て着実に増えつつあったが、だいたい150万人程度であった。このうちの15%程度がアラブ首長国連邦の国籍を持つ現地人。残りの85%は外国人であった。

国籍別に見れば、インド人、パキスタン人、イラン人、アフガニスタン人、フィリピン人などが多かった。国籍によって就く職業の傾向が一定程度見られ(もち ろん全てではないが)、例えば、建設作業員はインド人、中古車業はパキスタン人、タクシーの運転手はパキスタン人やアフガン人、小売店の店員はフィリピン 人、警備員はネパール人といった具合であった。

現地の人は役所か銀行、政府系企業などに務めることが多かった。人口比率で見ると低い割合の現地人は優遇される傾向にあり、「この程度の能力でこんな高い 給料もらってるのか!?」と驚くことは多々あったが、まれにずば抜けて意識の高い人があり、こういう人はたいてい欧米の大学院でMBAやPh.Dを取って 帰り、ドバイの発展のために尽力したいと言っていた。

現地に暮らす間に、現地人に対する過保護な政策に対する不満の声も沢山聞いたが、その資金力をバックに高い意識を能力に変え、人材というアセットに昇華させる事が出来る状況はうらやましくもあった。

僕は仕事上現地の人と仲良くなる事は重要であったが、仕事とは切り離し、当地に暮らす少ない現地人と単純に仲良くなりたいと思っていた。従って、カフェに集う現地人を見つけては声を掛け、スポーツバーでサッカーを見ている現地人とは一緒に盛り上がるようにした。

おかげで現地の人が多数を占めるクローズドな会合に招待されたり、勉強会に招かれるようになった。またプライベートでは、富豪の友人の砂漠の中の別荘に招待してもらい、現地人の友人たちと360度砂漠、満点の星空の下でバーベキューを楽しんだりしたものである。

こうした交友関係は時に大きな勉強をもたらしてくれる。ある現地人及び関係者のみが招待される勉強会に招いてもらった際、講師としてきていたのはジョン・ ホプキンス大学院のフランシス・フクヤマ教授であった。世界的な研究所同大学院のSAISで教鞭をとる教授の『歴史の終わり(1992年)』は、国際政治 を学ぶ大学院生にとっては必読の1冊であった。

30人程度の小規模な勉強会が終わった後、主催者の一人が「この後、関係者でより深い話をするためにフクヤマ教授と夕食をするんだが、一緒に来ないか?」 と誘ってくれた。「もちろん、喜んで」と即答した。ドバイのビーチ沿い高級ホテルのレストランで、6人席のテーブルの中央に通されたフクヤマ教授の隣に僕 は座らされ、3時間程度国際政治の話をした。

ちょうど米民主党の大統領選指名選挙が行われており、オバマとヒラリー・クリントン両氏の争いの話を丁寧に説明してくれた。フクヤマ教授と僕は30近く年 が離れていることもあり、さながら講義をする先生と熱心に耳を傾ける生徒のようであった。レストランからは椰子の木型の人工島「パームジュメイラ」の建設 現場に光る照明が見えていた。僕の目に浮かぶキラキラとした光の輝きは、海に浮かぶまばゆいばかりの照明を上回っていたことだろう。世界的権威との話はそ れほど刺激的だった。

ドバイに暮らす日本人の中にも「ドバイは大した事無い。つまらないところだ」と思っていた人はたくさんいる。僕自身、そうだろうな~と思う部分も確かに あった。片道5車線の幹線道路は出入り口で急激に細くなり渋滞を生み出す。行政はいつもたらい回しで、担当者の発言は上からの一喝でころころ変化する。 我々の文化、我々の概念の『効率』と全く違うことがそこでは起きていた。

しかし、それを自身の文化のフィルターで真っ向から否定するのは違うと思った。むしろ、「違いを楽しむ方」が断然面白いのではないか。アメリカでそれに気 付き、アメリカで感じた文化的差異より遥かに大きな違いがあるドバイ。「日本とは違うから遅れている」では何も生まれないのである。「違うから面白いじゃ ないか」という発想の中にこそ新たな発見が生じるのである。

外を見る事の意義は、こうしたところに現れるのだと思う。
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