2006-08-28 08:35:54

<日本沈没>

テーマ:映画
エドガー・ケーシーが日本沈没を予言して半世紀が過ぎる今日、映画の世界では二度目の日本沈没をむかえることになった。
小松左京原作、リメイク版日本沈没の公開である。
本作品はカタストロフを描いた作品として、映像はきわめて秀逸であった。このジャンルで、邦画は米国映画に比して稚拙に仕上がりがちなイメージがあったが、それを払拭する大作だといえる。
テーマは、自己犠牲。
刹那的、場当たり的に生き、今が楽しければよいという自己中心的な風潮に対し、アンチテーゼとしての熱いメッセージがこめられていた。

もっとも、大惨事で交通機関も麻痺しているはずなのに、主人公が遠く離れている場所に次々と難なく出没しているなど、設定に対する細かい突っ込みどころは多々あったが、それらは作り話として概ね許容範囲内であった。

残念だったのは、主人公小野寺と玲子との恋愛に違和感があったことだ。
出演者の演技のせいだけでなく、脚本にも無理があったように思う。
玲子が小野寺に惹かれた理由が不明で二人の恋愛が空々しいため、物語としての白々しさが最後までつきまとうことになった。
主人公の自己犠牲的精神発露にいたる原動力の一つが玲子に対する愛情なので、ここはもう少し丁寧に作りこんで欲しいところであった。

映像90点、ドラマ性60点といったところか。惜しい作品だと思う。
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2005-07-10 09:55:33

<スターウォーズ・エピソード3>

テーマ:映画
スターウォーズ・エピソード3を観た。小学生の頃、第一作目にあたるエピソード4を劇場で観てから、長い間ファンを続けていた私にとっては、至福のひとときであった。
そして、作品は期待を裏切らぬ内容だった。
ヒトの葛藤を描くのは、ウケル作品をつくるためには欠かせぬ条件であると私は思う。
なぜなら、ヒトは誰しも葛藤を抱え込んだ存在であり、劇中の葛藤がわが身の葛藤におきかえられることで深い感動を味わうことができるからだ。
逆にいえば、どんなに手の込んだ作品も、葛藤がそこになければヒトは現実感を味わうことができないことだろう。絶対善や絶対悪のみが描かれるなら、ヒトはそこに感情移入することはできまい。なぜなら、ヒトは善でもなければ悪でもないからだ。

本作品は、主人公の愛とエゴとの葛藤の末、エゴが勝ることでもたらされた悲劇である。
愛とエゴとの違い、愛が執着や偏愛に陥ることで悲劇をもたらす構図が余すことなく描かれていた。
誠の愛に依拠した行いのみが正義に適うという真理。愛に潜んだエゴの罠が克明に描かれた作品だった。
誠の愛とは。エゴとは。
贅沢な映像と音楽が、いやが上にも主人公役の好演をひきたてる。

物語を現実におきかえたとき、我々は悪といかに向き合うべきかの示唆を得ることができる。
主人公の苦悩は個人の葛藤をよくあらわしていたが、本作品は、社会の苦悩をもよく表していた。
劇中、戦争は陰謀に操られていることをうまく表現していたが、これは現実にもあてはまるからだ。
本ブログNo.4<悪とは>No.29<罪と罰>No.43<世界の巨悪> などを参考にしていただくことができれば幸いである。

悪を駆逐するのは、いつの世も愛なのだ。個からはじまり、社会に広まる誠の愛のみが、我々を救済できると私は信じる。

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2005-07-04 13:09:27

<ウルトラマンネクサス>

テーマ:映画

先日、ウルトラマンネクサスが放送予定を大幅に短縮して最終回を迎えた。
出勤前の十数分、朝食をとりながら、途切れ途切れに息子と観ていた作品だったが、あまりのわかりにくさに、年甲斐もなくビデオを借りてきてまで観てしまった作品だった。
終盤、ストーリー的にかなり無理な駆け足を行ったせいか、やや難解であると同時に唐突な感が否めなかった。
もっとも、難解という点では、最初からそうであったのかもしれない。とにかく、ちびっ子たちが喜んで観るような番組でなかったことは間違いない。

ちびっ子やお年寄りが相手の場合、歌舞伎にみられるような型が求められる。
注意力の散漫な世代の心をとらえるには、番組の途中、どこからみてもストーリーの全体像が透けてみえるくらいのわかりやすさが要求されるからだ。
本作品は、明らかにそういう作品ではなかった。
放映短縮は、視聴者層に大人世代を意識しすぎ、あまりに子供世代を無視しすぎたダークな展開であったがゆえの、当然の帰結であったように思う。
番組が始まって数話の段階で、「こんなんで大丈夫か!?」と心配していたが、悪い予感が的中してしまった形である。

個人的にはとても残念だ。なぜなら、デキが良かったからである。
さらに残念なのは、この打ち切り劇の傍らで、予定されていた劇場版「ULTRAMAN2」の企画まで頓挫してしまったことだ。

子度向けと思われていた作品が、その殻を打ち破るときには、こうした悲劇がつきまとうもののようだ。
かつて「宇宙戦艦ヤマト」や、「機動戦士ガンダム」もそうだった。
志のある企画ほど、世間から正当な評価を得られず、再燃、復活を待たねばならないものなのかもしれない。

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2005-06-19 09:29:45

<バットマンビギンズ>

テーマ:映画
映画バットマンビギンズを観た。
映画というのは、各々の抱える種々の事情が異なるため、観た人間の数だけ評価が分かれるものだ。
経験の質の差が、ときにはつまらぬ映画にも特別な付加価値を与えることがあるからだ。

さて、本作が万人受けするかどうかはわからないが、劇中、個人的にはいくつか興味深い台詞があった。
「正義は調和に関わることだが、復讐は自己満足でしかない(違ってたらゴメンナサイ)」がその一つだ。
多くの場合、正義は独善に陥りやすく、復讐心を正義に完全昇華させるのは極めて困難だ。
誠の愛に依拠した行いだけが、正義にかない、調和をもたらすとしても、己が愛だと信じた所業が、偏愛や独善に足を踏み入れてしまうのが人間だからだ。

実際、己の行いが本当に正義であったのか、本当に愛であったのかについては、結果で判断するしかない場合もある。
このため、己の意志が正義であるか否かについては、常に葛藤がつきまとうものであるし、また、そうでなければならないと私は思う。
葛藤を忘れたところに、独善は忍び寄るものではないだろうか。

作品として、わかりづらいアクションシーンなど、いくつか難がないわけではない。
しかし、誠の正義とは何か、復讐と正義との違いは何か、古臭いテーマなのだが、ヒーロー物の作品にあっては永遠のテーマである葛藤を忠実に描き出してみせている点で、本作には好感がもてた。
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